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#慶應義塾大学出版会

「大学・公共図書館の方へ」ページの歩き方

「大学・公共図書館の方へ」ページの歩き方

日々、新刊や近刊、書店フェアなどの情報を発信している慶應義塾大学出版会のホームぺージ。

「できたての本」や「これから出る本」などのページのほか、実は図書館司書や書店員の方を対象とした「大学・公共図書館の方へ」というページがあることをご存じでしょうか?

大学・公共図書館の方へ向けてWEB上で情報発信をするために設けられたのがこの図書館ページです。

今回は、主に図書館への営業を行っている担当者に

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【試し読み】『誰よりも、うまく書く』
 半世紀にわたり作家たちを支えつづける、
不朽の名著

【試し読み】『誰よりも、うまく書く』  半世紀にわたり作家たちを支えつづける、 不朽の名著

 アメリカの伝説的な作家・ジャーナリストであるウィリアム・ジンサーが、初めて創作をする人に向けて書いた『誰よりも、うまく書く』(On Writing Well)という名著があります。この本は1976年の刊行から半世紀にわたり、国語教師から生徒へ、ベテラン作家・記者・編集者から駆け出しのルーキーへと読みつがれ、いまでは売り上げが累計150万部におよぶと言います。

 ジンサー以降も膨大な数のノンフ

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【イベント】書店向けweb商談会、今年の秋も参加します!

【イベント】書店向けweb商談会、今年の秋も参加します!

※今回は、書店様へご案内の記事です。

感染症を取り巻く状況は依然として先が見えないままで、書店様への訪問営業がままならない日々はまだ続いています。そこで今年の春に引き続き、書店向けweb商談会に参加することにいたしました。
※申し訳ありません。書店様向けのイベントのため一般の方はお申し込みできません。

web商談会全体としては、10月4日(月)~10月22日(金)に開催されますが、弊社は現在の

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【試し読み】ボルヘス『伝奇集』迷宮の夢見る虎

【試し読み】ボルヘス『伝奇集』迷宮の夢見る虎

 ブエノスアイレスが生んだ幻想小説の巨匠ホルヘ・ルイス・ボルヘス。
 1944年に刊行された『伝奇集』(原題はFICCIONES)は20世紀文学の傑作として奇想奇譚を愛する読者を魅了しつづけています。
 「バベルの図書館」「八岐の園」「死とコンパス」など17編の名作を収録したこの短編集は、夢と現実、虚構と現実が織り混ざり、謎や象徴や巧智がはりめぐらされたボルヘス世界の魅力がつまった作品です。

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【書評に出た本】2021年8月

【書評に出た本】2021年8月

8月に書評掲載された本を紹介します。

■柯 隆 著『「ネオ・チャイナリスク」研究——ヘゲモニーなき世界の支配構造』中国のプレゼンスに対する危機意識(チャイナリスク)は「外国企業が中国国内で活動する際の不確実性と落とし穴」という従来の定義から「国際社会でのなりふり構わぬ挙動に世界はどう対峙するか」へとフェーズが大きく変わった。
新旧体制が複雑に混在しつつも覇権奪取へと邁進する強国の実態を中国人エコ

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【動画】ブックデザインを読み解く!デザイナー・岡部正裕さんインタビュー

【動画】ブックデザインを読み解く!デザイナー・岡部正裕さんインタビュー

書店や図書館に行くと、ついつい本を手に取ってみたくなります。カラフルな本、モノトーンな本、つるつるした紙の本、マットな手触りの本……本の中身を見る前から、「顔」ともいえる装丁を見ていろいろな印象を受け、いつの間にかその本を開いています。

そして読んだ後、「あーあの本ね、読んだことあるよ」と談笑する時、(内容をすっかり忘れていたとしても)どんな装丁をしていたか、きっと思い出しているのではないでしょ

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【試し読み】カンタベリー物語 神が細部に宿る、豊饒な物語世界

【試し読み】カンタベリー物語 神が細部に宿る、豊饒な物語世界

「英詩の父」ジェフリー・チョーサーの代表作が『カンタベリー物語』です。

カンタベリー大聖堂への巡礼の途上、職業も身分も異なる巡礼たちが語る多種多様な物語は、キリスト教を支柱とする一枚岩的な世界とは異なる、中世ヨーロッパの豊饒な世界を描き出し、物語文学のジャンルを拡張する画期的な作品でした。

これまでに何度も映画化されていますが、1972年公開のパオロ・パゾリーニ監督版『カンタベリー物語』は同年

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【試し読み】旧約聖書 激動の歴史と思想の衝突を読む

【試し読み】旧約聖書 激動の歴史と思想の衝突を読む

 長谷川修一『旧約聖書――〈戦い〉の書物』の刊行を記念して「序」の一部を公開します。シリーズ「世界を読み解く一冊の本」7冊目です。シリーズについてはこちら↓

 本書『旧約聖書――〈戦い〉の書物』は、2000年以上前に複数の著者によって書かれた旧約聖書が、いかに「一冊の書物」として成立していったのか、その成り立ちや内容、背景にある古代イスラエル史を概説することから始まります。

 基本をおさえたと

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