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わたし百景

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連載もの。不定期更新。 「イチゴ味のさくらもちって何者?」と思った時、ぜひ覗いてください。私はこんな者です。
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わたし百景⑩自動販売機のジュース

わたし百景⑩自動販売機のジュース

仕事終わりに家まで歩いて久しぶりに帰った。

バス代をケチりたかった訳でもなく、
ただなんとなく沈む夕陽を背に歩きたかった。
そんな理由。

でもまだまだ暑さは残る季節。
喉が渇いてカバンを漁ると中には既に軽くなった水筒。
歩いている途中にある自動販売機で足を止め、売っているものを眺める。

500ミリのペットボトルが180円になっていた。私の記憶は160円で止まっていた。むしろ150円の時代さえ

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わたし百景⑨茶屋C

わたし百景⑨茶屋C

地元にはうどんとあべかわ、ぼた餅が美味しい茶屋がある。

神社の境内の境目にあり、いつも人で賑やかだ。いつも人でいっぱいなのに、不思議と騒がしくなく、でも賑やか。

初詣に行ってうどんを食べ、あべかわもちとぼた餅を買って帰るところまでが1セット。
家族と行くときもあれば、友達と行くこともあるし、彼氏と彼氏の友達とも一緒に行った。

うどんを食べながらながめる景色は、歳を経ることに変わる。
昨年まで

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わたし百景⑧ おまつり

わたし百景⑧ おまつり

いろいろな地方で個性的に行われるお祭り。

浴衣を身にまとい、髪をまとめあげ、
軽やかな足取りであるきまわる。

どこか浮き足だったような街並み。
どこかソワソワする。

そんな日常の空間が非日常になる瞬間は
どこかワクワクする。

携帯にピコンと通知が来る。
大学時代の友達からだ。

大学にいた土地で今週3年ぶりにお祭りがあったらしい。
写真とともにメッセージがやってくる。

「また一緒に行けた

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わたし百景⑦ 最終バス

わたし百景⑦ 最終バス

週に2回ほど、最終バスで帰宅する。
いつも乗った時は何人かお客さんがいて、
私が降りる時には運転手さん以外誰もいない。

運転手さんと私以外誰もいない空間は、
とても静かで、でもみえてくる景色は
キラキラしていて、まるで正反対のようだ。

景色はキラキラしていて、いまにも
人々の声が聞こえてきそうなのに、
車内は静かだ。

静かなのはどの時間帯でもそうではあるが、
希望、仕事の疲れ、日々の不満、嬉

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わたし百景⑥ 星空

わたし百景⑥ 星空

星空と聞くと、一見どこでも見れそうな気がするけれど、
一面星がたくさんで、とても綺麗な
星空を最後に見たのはいつだろう。

大学時代に住んでいた土地には、
驚くほど街灯がなかった。
大きな車通りから1本でも脇道に入ると、
ほぼほぼ真っ暗だ。

そんな中で空を見上げると、
一面に星が瞬きしていた。

まるでプラネタリウムのようだ。

つらいことがあったり、バイトで疲れても、
空を見上げれば
たくさん

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わたし百景⑤  公園B

わたし百景⑤ 公園B

正直、公園と書くかどうか迷った。

私にとっては、公園というより「畑」としての思い出が大きいからだ。

ここの公園は、過去のnoteで出てきたこの公園のこと。

実はここ、私が高校生の時までは、畑だった。

小学校時代、授業の一環で毎年、地域のおじさんたちとその畑に向日葵を植えていた。

帰路の途中にある畑でかつ、バス通りに面している畑だったため、毎年向日葵が咲くのを密かに楽しみにしていた。

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わたし百景④セーラームーン

わたし百景④セーラームーン

セーラームーンが小さい頃すきだったな〜と思い、連載シリーズに加えようと思った。

セーラームーンの実写版の本が家にあり、よく読んでいた。さらに、幼稚園では毎日同じクラスの女の子たちでセーラームーンごっこをしていた。(プリキュアの放送が始まると同時にプリキュアごっこに変わっていったが…)

私が初めて髪を伸ばそうと思ったのもセーラームーンがきっかけだ。私は2歳半から水泳教室に通っていたこともあり、小

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わたし百景③ 太郎くん(仮名)

わたし百景③ 太郎くん(仮名)

さすがに本名は出せないので、太郎くんにしよう。全く何も関係ない名前。ネーミングセンスがないのはセンスの神様を訴えてほしい。

この前たまたま彼の話になったので、③は太郎くんで書こうと思う。

一言で表すなら、彼は不思議な人。

そして、彼は私の初恋の人でもある。

小学1年生。入学式での一目惚れである。

人生最初の一目惚れであり、これ以来一目惚れは経験していない。
自分で言うのもなんだが、可愛い

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わたし百景② 通学路A

わたし百景② 通学路A

私の通学路。
道の名前は知らない。
というか、この世の全ての道に名前はついているのかな?なーんて思ったりもする。
階段があり整備されていない道。
俗に言う山道。
大きな蛇もみたことあるし、もぐらも出てきたことがある。
そんな中で、すごく人懐っこい猫ちゃんがいる。
「にゃ〜^. ̫ .^」と甘い声を出しながら、
どこからともなくよってきては、足にスリスリ。
そんなに甘えて大丈夫なのか?って疑問に思

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「わたし百景」① note

「わたし百景」① note

note
大学4年の夏にふらっとやってきた場所。だいたい毎日訪れては、いろいろなnoteの表紙をめくる。日を追うごとに、私のスキの本棚にはたくさんの作品が揃う。見返してもおもしろいだろうな〜と思う反面、私の好みが現れている場所でもあり、恥ずかしいと思う私もいる。でも、嬉しいのだ。
「私らしく生きさせてもらえる」場所。道しるべのような場所。
私はこの場所はほとんどの人に話していない。だからこそ、私の

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