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ひさみの超私小説⑦:「ひさみはどうして広告のプロフェッショナルとしての仕事を探さないの?」
私の超個人的なお話⑦。前回の⑥では、長期違法滞在者と思われてパスポートを取り上げられたり、永住権取得の悪戦苦闘、初めて自分が有色人種だと認識したことなど、米国移住時のナイーブな私の驚きや戸惑いを語った。さて、今回はアナログ時代に、米国で何のつてもなく、英語も満足に喋れない私が、どんな就職活動をしたかを記していきたい。
人生初の無職の辛さの体験26年前の私は、Permanent Resident(
ひさみの超私小説⑥:私の髪の色は?目の色は?肌の色は?何色?
私の超個人的なお話⑥。前回の⑤では、お茶くみ・コピー取りがエージェンシーの女性の仕事だった時代に、なぜ私は男性と同等の営業職になれたのか? 担当のCliniqueのブランディングや結婚式のエピソードなどを語った。今回はいよいよ26年間の米国生活の幕開け、及び、移住当時の山あり谷ありのストーリーを記していきたい。
激怒する夫を初めて見た私SFO(空港)に降り立ち、通関時に長期不法滞在と疑われてパス
ひさみの超私小説⑤:私の日本での最後のキャンペーンは"Beauty Isn't About Looking Young(美しさは年齢と無関係です)"
私の超個人的なお話⑤。前回の④では、父の死や母に結婚を告げたエピソード、米国移住を決意した結果起きた周囲の声「英語のできないお前は米国ではコンビニのキャッシャーぐらいしか務まらない」など、日本の当時の男性中心の企業社会をまとめた。今回は私の日本のエージェンシー時代のエピソード、結婚式、ハネムーンで降り立ったSFの空港で不法長期滞在と疑われたことなど、盛りだくさんな出来事を記す。
「女主人公の銃の
ひさみの超私小説④:「英語のできないお前は米国ではコンビニのキャッシャーぐらいしか務まらない」と言われた
私の超個人的なお話④。前回の③では、昭和天皇の戦争責任と恐竜の化石の寄付という2つのエピソードで、夫となる男性の「人間性(Humanity)」を確信し、結婚を決意したことを書いた。今回は結婚を家族や会社に告げたことによって起きた出来事を記す。
私の独立は父の病気で急遽取りやめとなる私の父は1989年64歳で肝臓癌で亡くなった。母は当時まだ54歳という年齢で「未亡人」という立場になってしまった。但
昭和53年度卒業川上ゼミ「公共広告」ーその理論と現実②:第3章第3節 アメリカとの比較における「公共広告」の示唆するもの 文芸学部4年E組14番大柴ひさみ
1979年3月の卒業時に提出した私の42年前の卒論を、自らの備忘録の1つとして、週末、投稿した(目次、はじめに、おわりにの3つ)。182ページと長く、かつ全て手書きなので、ここに全てをアップロードするつもりはないが、とくに興味深いと思われる、第3章第3節を今回は記したい。
42年前の私は、まさか38歳でアメリカ人と結婚して、米国に永住するとは夢に思っていなかったが、この卒論の中で日米比較をしてお
昭和53年度卒業川上ゼミ「公共広告」ーその理論と現実①:文芸学部4年E組14番大柴ひさみ
42年前の私の考えと今の私の考えの共通点に驚く今朝、1979年3月に卒業した当時、かなりの時間をかけて書き上げた、私の卒論を何気でぱらっと読んでみた。42年前の大学生の私が書いた論文だが、今の私の考えとほぼ同じで、ちょっと驚愕した。
論文は全て万年筆による手書きで、図表も全て比率を計算しながら、定規を使って手で起こし、新聞の切り抜きなどはテープで張り付けている。あの当時、徹夜明けの朝を告げる鳥の
ひさみの超私小説③:恐竜の化石より価値ある誕生日プレゼント
私の超個人的なお話③。前回の②では、英語の"If"が聞こえずにプロポーズされたと勘違いして、結婚のプラン作りをしてしまったことを書いた。今回は実際に結婚する前の幾つかのポイントとなるエピソードを書いておく。
「昭和天皇の戦争責任について、君はどう思ってる?」1994年の夏、私はとても楽しく多忙だった。「シンカンセンひさみ」の異名をとった私は、毎週のように、土曜日の早朝、真っ赤なユーノスで、彼の赴
ひさみの超私小説②:2時間話さなくても心地よく感じる、『結婚』ってこういうものかな?
前回の出会いが好評だったので、気を良くして、その後を語ります。私の超個人的なお話②
「緑の中を走り抜けてく真紅なユーノス~」1994年3月24日の深夜の出会いの後、2日後の土曜日に、借りた傘を返すために、その男性と再会した。何の気兼ねもなく、英語で会話ができることに驚きながら、私はディナーをエンジョイした。彼が翌日の予定は?と聞くので、特にないと答えると、じゃあ明日も会わないか?と誘われた。丁度
ひさみの超私小説①:27年前の雨の六本木ラブストーリー
1994年3月24日木曜日の夜に起きた、私の超個人的なお話。
「日本酒ですか?」「今日は和食に日本酒のディナーです」とクライアントに言われた。私は「日本酒のみですか、そのお店は?」と聞くと、彼女は「そう」とさらっと会話を終わらせた。
私は内心「いやあ、まいったなあ。日本酒は得意じゃないけど、断るわけにもいかないし。兎に角、お酒は抑えめに行こう」と言い聞かせて、六本木に向かった。彼女は広報担当で
アメリカの現実⑯「過去のデータから未来を予想するAIには、バイアスが存在する」
Alphabetに勤務していたAI研究の第1人者の解雇問題は、私に将来の社会への不安をもたらした2020年12月、Alphabetに勤務していた「倫理的な人工知能(AI)研究の第1人者」のTimnit Gebru 博士が、退職した(彼女は解雇されたと明言している)。
By TechCrunch - https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=
"Rhythm, Country & Blues” A Comparison: by Hisami
今から25年前、米国に移住した私は、ESL(English as a Second Language)のクラスに通いだした。クラスメイトはアジア人が多かったが、欧州、中東出身の生徒もいた。クラスのルールは、英語のみを使用し、友人間でも母国語禁止だった。私以外にも日本人生徒が何人かいて、彼らは平気で日本語で会話していた。私はクラスでは一切日本語を話さなかったので、他の国のクラスメイトは私を日本人だと
もっとみるアメリカの現実⑮「森発言に関する一考察:ステレオタイプな考えは、いつの間にか偏見や差別へと変容する」
JOCの森喜朗元会長の発言・辞任といった一連の動きと論議は、実に日本的な流れで、相変わらず「不思議な国ニッポン」が存在していることを、世界に示した。私はこの騒動に関して、当初から女性蔑視という事よりも、森元会長の「一般論ですが」という言葉に、非常にひっかかりを覚えた。なぜひっかかったかを書いておきたい。
「常識とは十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう」Albert Einstei
コロナ禍でのアメリカ生活㉜「TikTokで蘇ったSea Shantyが世界をつなぐ」
2021年のアメリカは、史上稀にみる民主主義の危機を国家として迎え、現職大統領による扇動でクーデターともいうべき議会占拠の暴動が起きてしまった。私達この国に生活する人間にとって、今年はまだ16日しか経っていないという事を信じるのが難しいぐらい激動の日々であった。それに関しては、もう少し状況が推移し解明された段階で、まとめて書こうと思っている。今日は新年らしく爽やかなStoryから語りたい。
Se