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花蓮 熱出して、だらだらいこうぜ

俺だって、だらだらしたいよ。お前前向きだな。いつも。

熱出してもそうなのかよ。どうかしてるね。

今回が台湾一周編の山です。


こんばんは。たまには良い事あるけど、noteの前のみんなには秘密です。

今度ね、「第四章の第三版を整えました」と、FBとインスタにも投稿しようと思いまして、写真を撮りに近所の橋まで散歩にいってきました。

歩行速度のとてもゆるいお爺さんがいたので、話しかけやすかったです。

ありがとうございます。

タイワニーズっぽく近所を散歩する格好で写真を撮らせていただきました。

Instagramではね、noteとリンクして旅の写真をアップロードしていて、実は今二周目なんです。なので、写真もB面です。

ありがたいことにnoteは読んでくれている人が増えてるんですよね。

ひとたび落ち着くとSNSチャレンジ全部やらなくなる可能性有るぞこれ。

あぁ!! 寝ぼけた事言ってると、観察されちゃう!!

今日もうフルムーンパーティーの日だ。編集後記であいましょう。

本編ちょっと長いかもしれません、お時間頂きましてありがとう。


それでは旅の青年の足取りを追ってみましょう。

いつかの彼は花蓮(ホワリエン)という台湾東部の街を彷徨っていたようです。

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サンゴと言う海の中に生きていそうな名前の友達にいろいろ連れて行ってもらってますよ。

サンゴいい奴、もちろん濃い!! いってらっしゃい。

花蓮 熱出して、だらだらいこうぜ

これから書く花蓮って、昼間っからビールを飲むみたいな、そんな明るさがあったんだ。

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台湾の女の子の足はすらっと伸びていて綺麗だ。椅子で生活しているかららしい。日本人は正座とかするから、足が短くなりやすいんだってって何こんなこと書いてんだ!

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花蓮の近く、鳳林っていうかっこいい地名の街に来た。ここの近くにサンゴの親の昔の家があって、今はサンゴが民宿に変えて運営していこうとしているらしい。いやぁうまくいってんのかなぁ実際、とにかく今度はサンゴの家で「ホームステイ」だ。

駅の周りはとても綺麗に舗装されていて、ここは日本のどこかの田舎なんじゃないかって思うくらいのどかだ。「晴耕雨読」って書かれた置物があって日本との繫がりがあることを感じる。

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サンゴが少し遅れてやってきた。僕は自分の時間が欲しいので、誰が待ち合わせに遅れてきても一向にかまわない。

俺は今仕事が見つかって、もう五ヵ月近く経とうとしている。まだまだ分からないところはあるけど仕事は覚えたし、周りのみんなとも上手にやってる。
新宿とか、銀座、上野。東京のいろいろな所へも飲みに行っている。この前は横浜にだって。
最近これを書く時間が少なくなってしまった。もっと自分と向き合わないといけないってわけでもないんだけど、忙しさのせいにもできるんだけど。忙しいって感覚は無くて、休みも自分の時間もたくさんある。それをまた俺は自分の少し先の未来の為に使っている。それでいいし、少しずつこれにも使いたいし。
例えば、とても良い条件の部屋があったのなら、これに没頭できるのかもしれない。今の俺の部屋は狭すぎて、何も自分で買い足さなくてもいい。でもこれは書きづらい。ないものねだりか。花蓮の事を書かなければ。

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台湾でニケツはヘルメットを被ってれば特に何も言われないようだ。日本くらいだな、あんなに警察がうるさいのは。サンゴのバイクのケツに乗ってツーリングでも行くみたいにぬるい風切って走る台湾の夏。

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道路の両脇を南国みたいな景色が流れてく。遠くに山もそびえている。

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薄地のTシャツを着た俺が花蓮の田舎の食堂でサンドウィッチを食べている。海外ってさ、犬とか猫とか平気で食堂の中で放し飼いにされているけど、衛生的にどうとか考えなくていいんだね。

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腹ごしらえを終えて、また田舎道をニケツで走る。すれ違う車の少ないことこの上なし。大通りから何本も道をそれる。たまにノーヘルのおっさんとすれ違う。歯はあるのか気になって口元を見ちゃう。

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バイクを徐行しているおっさんと、チャリんこ漕いでるおっさんがいい具合の速度で何か話しながら道を行く。

風はぬるく頬をなでてく。

おばちゃんが道路脇の日陰で、やっすい椅子に座って何かしてる。本当に、何してんだろう。

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野犬が俺達を追いかけてくる。サンゴよ、もっとスピードを上げないと噛まれたりしちゃわないのかい。

干乾びた川を望む橋の上、三面張りコンクリートなんかじゃないリアルな川。一面生い茂った緑をした濃い土地の先、黄色い花が咲いていた。

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僕は、見上げる。透かして空も見えて、蜘蛛の巣が幾つかちらほら。

黄色い花が地面に落ちて山奥の道は一面黄色くなる。

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僕等は山を登ってく、白い花も咲いている。

名前のわからない虫達。ざわざわしている森の奥に瀑布があるらしい、その名も鳳凰瀑布。要するに、でかい滝がある。

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トカゲが現れた、僕に話しかけないでこっちをじっと見ている。セミがじっとして動かない。抜け殻だったのかもしれない。

滝が目の前に見えた。瀑布って名前だけど思っていたより小さい。でもめっちゃ生命力に溢れていた。滝を見上げていると、どこから水が落ちてくるんだろうって思う。水飛沫が肌にあたって気持ちいい。岩はずっと濡れて、苔はそこらに生えてる。

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サンゴはここにきてもスマホのゲームをやっている。

俺は澄んだ水の中に足を突っ込んで、泳いでいる小さな魚を目で追った。

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蝶々が野花の蜜を吸っている時、命の大事さを改めて知る。

緑の葉っぱが枯れて地面に落ちて、腐って行って土とか、雨が降って泥になってって。世界はそうしてくるくる回ってんだ。

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山に掛かっている雲が厚い、海の方は青空が見えている。

休憩にサンゴとかき氷を食べて、また僕等はバイクに乗っていく。自然に抱かれていく生活にももう慣れた。山と、川と空と緑とそんなもんしかない田舎にユニクロの店があるかと思いきや、どこかから引っ張ってきたユニクロのロゴに似た暖簾を地元のおっさんか誰かが工夫して駐車場に日よけの為に取り付けていただけか。

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あぁそうだ、なぜかサンゴと舞鶴林間農業区の瑞穂牧場にやってきた。台湾ではどこにでもいるアニマルをわざわざ観にやってきた。ダチョウとか、牛とかそんな子達。ここで花蓮の話は終わってしまいそうだったので、みんなで飯を食ったりテレビを見たりした夜の事も書いておきたい。もっと思い出は詰まっていたはずだ。

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忘れないように、忘れていても、これからさらに忘れて行っても、忘れていたことも、夢の中の事は忘れていてもう書けない。

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いつの夜だったか、サンゴの家でサンゴの友達が集まってきて宴が開かれたことがあった。みんな何かのゲームを通じて知り合ったらしい。そう、サンゴはゲーマーでそれはそれはみんな濃かった。でもさ、俺は旅人。そういう夜もなんなくこなせる。

それでね、台湾のテレビをみんなで見ながら料理を食べたりスイカを食べたりしたんだ。テレビの中では台湾の歌謡曲を様々な歌手が歌っていた。そんな楽しい夜も一瞬で過ぎて行って、それぞれまたいつもの生活を送ってく。

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僕等は北回帰線標誌公園にいて、他数人の旅行者もいた。台湾の文化と、日本の文化は似ている。漢字だから気持ち伝わっているぜ。

俺の日焼けした肌がひりひりしてる。少し色濃くて、少し汗ばんでいる。

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天空っていうのがあるらしい。そいつは空の上の、さらに上だっていう。そこにも光は射していて雲の合間から地面に落ちてく。

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山肌に明るい所と影が見え、森は一層茂って見える。ヘルメットのベルトを締めて、サングラスをかける。道は今ゆっくりと左に曲がっていく。その後、登坂がやってくる。

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アクセルは強めたのか、登坂の向こうの道まではまだ、見えない。そんなもんだろ。うねうねくねった山道を越えて、あたりは開けた。

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今僕らには海が見える、このままどこまで行くのか。沖縄よりも南の青く澄んだ海が見える。「俺たちの夏」の時の伊豆の海を見ているみたいに切り立った大地の上から遠く夏の中にいる海を見てる。

サンゴが連れてきてくれたところは古い舊長虹橋。新しい方の橋をそこから眺めた。山から流れてくる川が海まで流れ込んでいるのが見える。

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よくこんなにいろいろな所に行けたもんだ。もうあれだ、俺は台湾の民たちに導かれていたんだって言葉を使うようになってた。旅に出る前からずっと不思議だった。いつからか、何か大事なものを失くしていたのかもしれない、でも、いつかは心を開ける時が来ると思っていた。それにきっと若かりし僕は気付いていたのかもしれなかった。

ここに来るずっと前から密かにゆっくりと、何かにやられていたのか、あきらめている途中だったのかもしれない。

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自分から心を開くだけの事、それが出来ていたのなら僕は旅になんて出てなかった。世界は今日も僕らを乗せて回っている。

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海には波が打ち寄せている。岩肌にあたってそいつは砕け散ってんだ。台湾は大きな一つの山なのかもしれない。海面に出ているのはほんの一部で、いつか何かの拍子に、海が全部枯れて海面があらわになったら、そこには大きな山があるのかも。

いつも見えている部分は本当にほんの一部に過ぎない。

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北回帰線の近くの古びた漁港をツーリングした。そこではクジラがとれるらしく、クジラのオブジェがあった。「花蓮の海は海水浴には適さない」って、誰かが言っていた。

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いつか見たあの海の向こうに俺はいるのか。沖縄で見た海を覚えている? ここにも「LOVE」っていう置物がある。

今年も海をみにいこう。どこかに繋がっていくから。

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地球に似た惑星があらたに何個か太陽系の外に発見されたらしい。人類は一体どこに向かっていくのやら。なんか雲をも掴むような話してるなぁ。ホームシックどころじゃないよ。

回帰線から帰ってくる途中で僕等は海を見ていたんだけれど、サンゴのバイクの調子がいきなり悪くなっちゃって、だんだんスピードが落ちてきて、なんだか仕舞にはバイクが走らなくなっちゃったんだ。幸いケツにはなんの用事もないから、まぁどうなってもいいんだけれど、サンゴのバイクが心配だ。

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ニケツして長距離走ったからか、ただのオイル切れか。サンゴがバイク屋に電話で修理を頼んだ、まだ明るい時間帯だったから店も開いていた。

俺達をトラックに乗っけてくれたバイク屋のおっさん、荷台に乗って近くの街まで向かった。その間も僕らは海を見ていた。青く澄んだ海が目の前に広がっていた。

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しばらくすると僕等は小さく錆びれた街へ着いた。ここでバイクの修理が行われている間に僕等は軽く腹ごしらえを向かいの小さな弁当屋でした。

空気には何の音も含んでいなかった。ただ、たんたんと時だけが西日に射されていた。

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目の前にはサンゴ、俺がパースでデミペアしていた家の仕事がなくなって、年末に急に家が無くなった時、飛び込んで入った台湾人ばかりが住む家で、同い年ってのもあって仲良くしてくれて俺に食料をたくさん分けてくれた、とってもいい奴。それで今回も俺はサンゴの家にお世話になっている。

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タイヤがパンクしてただけだったっぽいから直せば走れそうだ。

お天道様は山の向こうに輝き、雲の向こうに落ちてった。

山肌は照らされて、影は薄く伸びてだんだん静かに夜の中へ。

真夜中、真っ暗な田舎道へサンゴと星の写真を撮りに行った。

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この旅ももうずいぶんとしてきている。これを書き始めたのは俺がまだブルガリアにいた頃、あれは2016年の4月。あっと言う間に十一ヵ月が過ぎた。
いつになったらこれを書き終えられるのだろう。一体いつ、もう明日には3月になってしまう。時間はとめどなく流れてく。「今」って奴を一向に捕まえられないままでいる。本当にチーターくらいの足が必要だ。

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次の日、僕はサンゴの友達とかと7、8人で銅門の東部發電廠付近まで出かけて行った。近くの湖を眺めている僕達。

そんな何でもない思い出の画が浮かんでは、ただの妄想だった事に気が付く。僕は今も夢の中にいるのかもしれない。やりたいことは今出来ている。それでいいのに、出来なかった時ってのは、もう、過ぎ去ったんだ。

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翡翠谷の奥、真っ暗な洞窟を進んでいく。空気は流れている、出口はある。歩いていくと明かりが見えてくる。

僕等はあの時、翡翠谷水廉瀑布と言う滝を目指していた。地面が少し湿っていたのを微かに覚えていた? 

それともそれも今作り出した幻のイメージの中の出来事だったのだろうか。はっきり言える、このストーリーは、いやこのストーリーが終わる頃、それまでには、いやその頃にもまた新しい旅は始まっている。

洞窟の終わりにはホコリがまっていた。瀑布までにはもう少しだけ山道を歩かないといけないらしい。手作りの凸凹のトンネルを抜け、ようやく目指していた水場が目の前に現れた。小さなダムのようなものから山を下ってきた水が溢れて流れてきているような場所。

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滝って感じじゃないな。自然の水たまり、それもちょっと浅いやつ。そこでみんな思い思いにはしゃいでいる。洋服を着ているのに、水の中に飛び込んじゃう奴っているけど、なんでそんな馬鹿なことするんだろね。俺には出来ないぜ。だって、帰りどうすんの。

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俺その時、ちょっとぼーっとしていたんだ。だってさ、サンゴの家熱くて、ちょっと軽い熱射病になっていたんだと思う。水の中に飛び込む程の体力はなかった。

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ここに流れてきている水がその先の川に流れ込む。それで海に流れてく。

ここで俺の「フェイスブック」のプロフィール写真をサンゴが撮ってくれたんだ。

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台湾って暖かくていい所だなぁって今でも思う。

あぁそれが花蓮最後の思い出だったっけ、あの後、俺達花蓮の街の中心地行ってかき氷食べたっけ。みんなで飯もしたんじゃなかったっけ。

もう忘れかけているよ。

その中の一人の子がさ、台北に帰る日がちょうど俺と同じで、車で乗っけてってくれることになった。

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花蓮に面している海は少し先に行くと急に大きく落ち込んでいるらしく、海水浴には向かないらしい。

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途中、南方澳觀景臺から小さな港町を望むことが出来た。

日本のどこかにもありそうな堤防の長い港の風景が広がる。

オーストラリアのバイロンベイでも見たようなうねった波が絶えまなく生まれ来る、とても青く静かな海を見ていた。

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もうこれらは全て過去に流れてしまって、これからまた台北に向かおうとしているなんて夢みたいだ。

僕等は言葉数少なく海沿いを北に進む。

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やがて夜はきて、バイクのクラクションに包まれる。僕は再び台北にいた

編集後記

台湾一周してきましたね。お疲れ様です。

海が青い。

こちらは俺がみた沖縄の海の話。一番最初の旅の話。

この海が台湾の海まで繋がってる。そういう話です。

いやいやいや、今!! いまそういう話に繋がっただけだろ。

バレてるよ。ばれまくり。物語ばらしてます。

またここに戻って来る。


オーストラリアのバイロンベイでの海の話はこちらです。

哀愁こもった感じが中々良いんですよ。この回。

お時間のある方、観察が趣味の方はぜひご覧になってください。

良い人生のサンプルが取れていると思います。

もうね、何周か回ってこれって有益な情報なんじゃないかと思いたいです。

言わないで。わかってるの。そっとしておいて。

今日満月だから、今日は何も言わないで。

わかってる。

俺は今、一点をみつめてる。

誰にも合わせてない。

はて、それでもどこかで通じているのはなぜだろう。

なぜでしょうね。教えてくれよ。

約束したじゃん。


さくさくいく、もうすぐ国家試験に挑む男、ベストを尽くします。より。

次回は一周回って台北に戻って来た話をするよ。こちらはすぐ終わるので、やはり今回の花蓮が山でしたね。

台湾がスキ、台湾のフォローをしたい、台湾についてのコメントをしたい。

こちらでも受け付けてます。ありがとうございます。

スキです。またね。

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