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シングルパパ起業家はがんばらない

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三姉妹のシングルパパ。株式会社トーフラボ代表。心の健康とつきあいながら、がんばらないで自由に生きていく。
運営しているクリエイター

#育児

三女、二分の一成人式

三女、二分の一成人式

おめでとう。

無事に育ってくれてありがとう。
なにも心配ないな。

勝手に産んで、勝手に育ててるので、
親に感謝とかしなくていいよ。

自分のことだけ考えて、
勝手に幸せになってください。

最低限、
死なないように育ててるので、
幸せになりたければ、
自分でなんとかしてね。

なんでも相談に乗るし、
お金も出すから。
勝手に自由に生きてください。

ひとりで3人も、よく育ててるな。
パパはご褒

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家事をすること、し続けること

家事をすること、し続けること

日記を書くだとか、筋トレをするだとか。思いつきで行動する人間なので、勢いで行動したりする。でもその行為を習慣的に続けるとなると、なかなか難しい。日記や筋トレは続かなくても日常生活に支障はないのだけど、これが家事となるとそうもいかない。

実家から離れてひとりで子育てをしながら、仕事も家事もやっていると少しずつ疲れが溜まってくる。そこで料理をさぼってスーパーのお惣菜を買ってきたり、掃除をあきらめて散

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子育ての不都合な真実、認知的不協和

なんのために子育てをしているのだろう?ふと疑問に思うことがあるのだけど、こういった疑問は口に出してはいけないような暗黙の圧力を感じる。僕は実際のところ、なぜ子育てをしているのか説明することができない。天気のよい休日。公園で遊んでいる夫婦と幼い子ども。しあわせそうに見えるのだけど、本当にそうだろうかと疑ってしまう自分がいる。家に帰れば、いやいや期の子どもにヒステリックな母親、見て見ぬふりをする父親。

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喉元過ぎれば育児を忘れる、子育てにやさしい社会を

夕方を過ぎたころ子育てママさんからLINEが届く。子どもと一緒に爆睡していたので、今夜は子どもが寝てくれなさそう(泣)という内容だった。それは大変だねと返そうとして、ふと思い出した。そういえば自分たち親子にもそういう時期があったじゃないかと。もう完全に忘れていた。そして、その忘れていたという事実に驚いた。子どもが夕方まで寝ていて夜寝てくれないというのは、シングルファーザーになったここ5年以内の話だ

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あるシングルファーザーと料理について

あるシングルファーザーと料理について

家に帰ると「おかえりきょうのごはんなに?」と聞かれる。「おかえり」と「きょうのごはん」の間にひと呼吸の間もない。完全にセットになっているのだ。これが毎日繰り返される。育ち盛りの子どもたち。脳内の80パーセントくらいは食べることで占められていそうだ。激しいときには、晩ごはんを食べ終わった瞬間に「明日の晩ごはんなに?」と聞かれることさえある。僕のほうはというと、毎日午後になると今夜はなにをつくろうかと

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三姉妹はいつも上機嫌

新年度はあわただしい。学用品を買いそろえるだけでなく、暖かくなってきて洋服も買い替える季節だ。小中学校から配られる調査票や保険関係書類など大量のプリントにいろいろと記入していく。3人分ともなるとかなりの量だ。はやく電子化してほしいと思う。それから制服に名札をつけたり、体操服にゼッケンを貼ったり、年に数回の裁縫スキルを発動する。これらがひと段落すると、そろそろ家庭訪問がはじまる。いちおう家の中の片付

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子どもは一番近い他人

子どもを褒められて喜ばない親もいる。と思う。ふつうは子どもが褒められると自分も褒められたように感じるのだろうか。それとも自分の育て方が良かったと感じるのだろうか。僕はそのあたりの感覚が違っているようだ。褒められたのは子どもであって、自分は関係ないと思ってしまう。

子どもは一番近い他人だ。自分と子どもを同一視してしまうのは、いろいろと問題がありそうに思う。自分のかなえられなかった夢を子どもに託すと

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活字中毒な小学生のその後

会社でなにかおもしろいことをやろうとポッドキャストの配信をはじめた。最初は試験的に自宅で収録。長女をゲストに迎えてトークをする。その中で読書の話題になり、どれくらい本を読むのかという質問に対して「1日に30冊」と長女。家ではもちろん学校でも暇さえあれば本を読んでいると聞いていたが、こんなに読んでいるとは思っていなかった。もちろん低学年向けの短いものも入れての冊数なのだろうけど、それにしても予想以上

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子育て中でもそうでなくても「しなくていいリスト」

生きることに意味などない。生物学的に考えるとそうなる。それに気がついてずいぶんと楽になった気がする。だから生きていても意味がないということではない。生きる意味は探さなくとも自分で自由に決めることができるということだ。そしてそれは人生のステージによって変わってもいい。子ども3人をひとりで育てているいまの僕の目標は生き残ること。折れることなく生きること。

目標が低すぎるだろうか。みんなが成功者になら

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うつと闘わないシングルファーザーのメンタル術

ひさしぶりに買い物に出かける。なにを買おうとしていたのかは覚えていない。休日の街は人が多い。うつむきながら歩く。通りすぎる人々の声がノイズとなって耳に入ってくる。言葉としては認識できない。一瞬だけ顔を上げる。まわりの動きがスローモーションのように感じる。何人かこちらを見ている気がする。この中に他人の心を読む能力者がいる。心を閉ざしふたたび顔をふせて歩きだす。立ち止まろうとする足を無理やり前に出し続

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子育て世帯の時間的貧困と精神的貧困

冷蔵庫の横にインターネット接続機器を配置する。テレビのないわが家。あまりにメディアから遮断された生活も子どもたちにはよくないだろうと、ようやく固定インターネット回線を契約した。ネットにアクセスできるようになったことを確認して、横にある冷蔵庫に目をやる。中はいつもスカスカ。毎日最小限の食料を調達している。和室で子どもたちが着替えを用意している。タンスの中も最小限の衣類しか入っていない。そして買い物を

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シングルファーザーのクリエイティブ子育て論

シングルファーザーのクリエイティブ子育て論

「パパ、なんで怒らないの!?」振り返った長女が驚いて父親の顔を見上げる。子どもたちが輪になって買ってもらったばかりのオモチャを分解しているのに出くわしたところだ。いや、そんなことで怒ったりはしないし、むしろもっとやれと思う。いつもそんな具合だ。パパに怒られるからという子どもたち。そんなことはないから好きなようにしなさいと言う。クリエイティブであるこ

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シングルファーザーとシラミ、果てなき闘争

僕らの世代だと21世紀といえばすでにどこの家庭にもロボットがいるはずだったし、車は空を飛んでいるはずだった。かつてのスーパーコンピューターよりも高性能なデバイスがポケットの中に入っているとはいえ、人々の生活は意外なほど変わっていないように思える。子どもはというと「いつそんなこと言った?いつ?何時何分何秒?地球が何回まわった!?」とまくし立てているし、「ピザ」という単語を10回言うように強要してくる

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シングルファーザー日記

記憶が蓄積していかない。そのことについてはずいぶん前から気がついていた。日々淡々と生活している。人生には山も谷もあるのだけれど、それに対して感情の起伏がほとんどない。感情の起伏がないから、記憶に残らない。そうしてこの数年を過ごしてきた。これは子ども3人を育てるシングルファーザーの生存戦略でもある。いちいち感情が振れていては疲れ切って身動きが取れなくなってしまう。下の方に振り切って心が折れてしまうか

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