「食卓のない家」円地文子

食卓のない家/ 円地文子を読んだ。何ともそら恐ろしい小説です。 日本人の価値観を混ぜくり返そうという" 悪意 "を感じます。現実に起きた事件を題材にしている事は一見して明らかですが、実際には有り得ないような設定を潜り込ませています。そのことが返って、強いリアリティを喚起しているように思います。これが書かれた時、作者は74歳。その歳で、文学で何かを起こそうとするというのは、若気の至りで行うのとは全く違うだろう。この人は本気なのだ。その力には驚くばかり

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日本のマジック・リアリズム

団塊の世代 の錚々たる作家達(中上健次 1946年生まれ、立松和平1947年生まれ、津島佑子 1947年生まれ、永山則夫1949年生まれ、村上春樹1949年生まれ)の中で、なんといっても好きなのが津島佑子です。  盟友ともいえる中上健次*1 が「枯木灘」(1977年)、「鳳仙花」(1980年)と自身のスタイルを確立していった頃、津島佑子は短編「歓びの島」(1978年)、長編「山を走る女」(1980年)など独特のリアリティを持つ作品を書き、その後も多くの名作を残しました。(残念

魂のダンス〜満ちることのない月

希望の窓私、霊界に行って希望の窓というところに連れて行かれたことがあるの。 その窓は、本当に小さな窓なんだけど、手のひらで押したら、そこから自分がなりたい自分が映って見えるの。 そう、紙芝居よりも、もっと生き生きしてる。 それで私、その希望の窓から、ずーっと眺めていたわけ。 そうしたらね、突然私の着ている衣装が変わったの。 私は、どちらかというとキラキラ輝くラメが入ったような、薄い刺繍が入った白い絹のような服が好きで、それがヒラヒラ揺れているのを見て、希望の窓って本当

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秋の夜長の一冊(カウテル・アディミ「アルジェリア、シャラ通りの小さな書店」 平田紀之訳 作品社

あらすじ (訳者 あとがき より) エドモン・シャルロという、アルジェリア生まれのフランス人で一般にはあまり知られていない出版者の事業を掘り起こし、仮構の手帳を創造して彼の半生を生き生きと描き上げ(略) シャルロの手帳を中心に据え、そこに、大学の実習単位を取るためにシャルロの元書店を解体整理しにやってきた、読書に関心を持たない現代の若者リヤドの物語を対置させ、さらに植民地アルジェリアの独立運動に対するフランスの抑圧の苛烈さを語る歴史的事件を断片的に挟んでいく。   n

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\本日発売💖愛のメッセージ写真集2/

先月発売して大好評だった、愛のメッセージ写真集の第二弾です💕💕 今回撮り下ろした写真にハマトモのメッセージを載せています✨ ↓購入はこちらから💕試し読みもできます💕 ちょっとチラ見せ! ハマトモの最新情報は公式LINEでお知らせしています❤︎ https://lin.ee/bT0pcg3

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読書ー女流作家との出会い

読書。 女流作家の小説を読むという事を続けている。 本当に、出会えて良かったと、発見の日々です。 男性作家だと、大体、事件や組織論や自我の悩みが畫かれるのですが、女流作家は日々の生活という基盤があるので、淡々とした日常生活を描くのが上手いんですよ。 ほとんど男性作家しか読んでいなかったのですが、女流作家の本も多く、これから読もうと思いました。 生活感ある小説も良いものです。

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「高慢と偏見」 (下) ジェーン•オースティン 感想文

「不似合いな夫婦の間に生まれた子供に必ずつきまとう不利益を、今ほど強く感じたことはこれまでになかった」岩波文庫 下巻 p.40 エリザベスはそう思っていた。 品位を持たなかった母と妹たちへの彼女悩みは、階級ということ以上に苦しかったであろうと思った。 自分をつくった家庭の現実からは理想の幸福は描けなかったのだ。 上巻の最後のダーシーの手紙に書かれていたように、「あなたのお母さまや三人の妹さんがしばしば申し合わせたようにまるで礼を欠いたことをなされ」との言葉がエリザベスの

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「初恋ソーダ」

「ほろよい読書」短編小説を読みました。 その中のひとつで「初恋ソーダ」という物語がありました。 それを読んだ感想です。(著書:坂井季久子)ネタバレあり 題名からして青春もの?と思いましたが、 40代女性の「ひとりで生きてく?結婚は?」の問いかけ。 5人の違う作家さんの5つの物語のうちのひとつです。 どれも「お酒」にちなんだお話になっているので 題名が「ほろ酔い」となってます♪ 家呑みしながらちょうどいい感じの本だな~と思い読み始めました。 主人公の女性は40代で独身貴族。

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群ようこでまったりして

今日は女性作家です。 この人は母親が好きだったんですよ。 それで読んでたのを借りてました。 「トラちゃん」っていうエッセイで爆笑したのを覚えてます。 ただ、内容はあんま覚えてないんですよね…ハハハ…なんじゃそりゃ! 色んなペットにまつわる話だったり、家族の話だったり、笑あり涙ありで、面白かったなぁ。 …だったはず! 初めてに近い感じで別の家族の赤裸々なお話に触れた気がします。 ちびまる子ちゃんも近いのかなぁと思いますが、あっちは子供向けなんで、もうちょい大人向

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9/25松本健二×宇野和美「今 読みたい! スペイン語圏の女性作家たち」

小社刊グアダルーペ・ネッテル『赤い魚の夫婦』と白水社より刊行されているパウリーナ・フローレス『恥さらし』の訳者、宇野和美さんと松本健二さんによるトークイベントのご案内です。 主催はNPOイスパJPさん。これは参加するしかない! 以下、イスパJPのHPよりご案内です。 オンライン対談 松本健二(スペイン語文学研究者) x 宇野和美(翻訳家)  今 読みたい! スペイン語圏の女性作家たち  ーフェミニズム? マジックリアリズム? それとも…? ー 近年、海外文学において女性作

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