記事一覧
《当たり前》とは何か? 障碍と配慮と感謝を巡る別考
ネット論客の青識亜論氏が下記のnote記事を上梓した。わたしは氏のnoteにはほとんど目を通すものの、これまで直接感想を発信することはなかった。しかし今回は自分なりに思うところがあったので、note記事の形にまとめることにした。なるべく小難しくならず、さっぱり呟いていきたいと思う。
1.青識亜論氏のnoteの要約 青識氏のnote記事の主旨は、こと障碍と配慮と感謝というテーマに限れば以下の4
「表現の自由界隈」がDiscordコミュニティ化しました
表現の自由に関心を持つみなさま、はじめまして。Discordサーバー「表現の自由界隈」の管理人を務めますはるかかなたと申します。「表現の自由」という私たちの社会にとって極めて価値を持つテーマについて、わたしたち「表現の自由界隈」からみなさまに大切なお知らせとご提案があります。
これまでX(旧twitter)を中心とした表現の自由に関する議論は、さまざまな誤解や偏見に満ちていました。わたしたち
功利主義と「動機としての正しさ」について
本稿では、「正しさ」における動機の問題と功利主義の関係について検討する。題材として新型コロナウイルスの治療薬の開発や、ゴジラと怪獣の戦い、そして政治哲学に関する一書籍を引き合いに出してみよう。
1.レムデシベルと米ギリアド・サイエンシズ社
米ギリアド・サイエンシズ社は1987年に設立された製薬会社である。日本ではインフルエンザ治療薬のタミフルの開発会社として知られている。
2020年1月30
【10分でわかる!】西洋政治哲学史講座~主役級の哲学者16人を一挙紹介
「哲学って難しそう」
「政治ってなんとなくめんどくさそう」
こうした二つの悪印象が同時に重なった最悪の学問分野が存在します。
それが、政治哲学です!
そんな政治哲学ですが、今わたしたちが生きる社会は、2千年以上にわたる政治哲学が築いた基礎の上に成り立っています。
政治哲学を学ぶことは、自分たちの社会が「なぜ」「どうして」現在のような仕組みと形になったのか、その理由を知ることにつながります。
功利主義と便乗値上げ
最初に
本稿は「社会的な正しさを支える」政治哲学のうち、功利主義について批判的に概観する。功利主義がもっとも得意とする経済的な意思決定について功利主義はどのようにして道徳的な基礎づけを与えるのだろうか? そしてその基礎づけに対して私たちは、ときにどのような違和感を感じるだろうか? そうした疑問に対して、「便乗値上げ」と呼ばれる現象を題材として検討を試みる。
1.新型コロナウイルスと「便乗値上
NPO法人制度の入門知識
本稿では、NPO法人についての入門的な知識をご紹介していきます。どんなきっかけであれ、NPO法人について興味を持たれた方にとって少しでも役に立つ投稿になることを願っています。
1.NPOとNPO法人制度 まずはNPOとNPO法人の違いを押さえていきます。
NPOとは、Non-Profit Organization(非営利団体)の略称で、社会的な問題の解決や公益的な活動を目的として設立された
表現の自由サポート vol.2~パブリックフォーラム論
本稿はわたしが【表現の自由】を巡る疑問に応えることを通じ、読者のみなさんと一緒に、自分の考えを深めたり整理したりするサポート役になることを期待したシリーズnoteです。第2回は、「『パブリックフォーラム』とは何か?」という質問に回答します。
一般論として、「人権は時と場所によってその行使が制約される」というルール自体に異論のある方はあまりいないでしょう。しかしそのルールをどうやって決めるのか