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【感想】「氷菓」のアニメ、11年越しに見た結果

このNOTEは「リコリス・リコイル」、「よふかしのうた」に引き続き、人気アニメランキングで第53位(2023/11/28現在)と超高評価を受けている「氷菓」の感想のようなものです。条件としては原作知らずのままアニメを1度通し見する一発勝負で、個人的に思ったところを抽出してみました。本当に1度しか見ていないので、見間違えしたまま書いている可能性があることをお断りしておきます。また、ネタバレがありますので未視聴の方はブラウザバックを推奨します。それでは、行きましょう。


【作画】もはや芸術の域

10年以上前の作品ではあるものの京アニの作画は芸術の域で、無音声であっても映像美で見られるほどのクオリティです。

【キャラ設定】えるをもっと自然に(-10点)

導入1話のえるはモニター越しの視聴者に向かって媚びるキツいオーバーアクションはしなくていいでしょう。また、良家出身の設定があって同学年に対してまで敬語で喋るのにも関わらず、無気力奉太郎にいちいち「気になります!」と食い気味につっかかるのが不自然に見えます。関係性の進展によって言葉遣いの変化があるのかと思えば、ずっと同じままだったので「えっ、そこ変わるところが見せ場なんとちゃいますの?」と肩透かしを食らいました。最後まで心の距離感が分からないキャラでしたね。

【物語】推理要素×日常系の是非(-25点)

作中でちょくちょく出てくる小推理があることによって、自分は「ちょっとした事が発端でドラマっぽい何かが起こるのだろう」っていう錯覚を起こしました。それが先入観となり、本作を日常系として見なかったことが悲劇的な退屈につながりました。モニターを見なくてもお話が理解できる回があったことから、原作は小説かラノベといった文字媒体だと予想されます。

さはさりながら、「氷菓」は推理要素を日常系に抱き合わせる斬新で挑戦的な作品でした。だからこそ、①ドラマなのか、②日常系なのか、③それ以外の見方をするべきなのかが分かるような見せ方をしてほしかったです。原作を知らなかった落ち度もありますが、自分は最悪にも①を選んでしまったのです。推理要素は話に微弱な抑揚を作ってはいたものの、それでも退屈の域を出ませんでした。最終盤、おまけのようにドラマが始まったことで、ようやく自分が誤った見方をしていたことに気づいたんです。頭を抱えましたが、もうどうしようもありませんでした。

【個人的事情】傷心のエンドロール

序盤、エンドロールのテロップで一人の名前が目に入りました。2010年代で5本の指に入るほど自分の心に残った作品「小林さんちのメイドラゴン」の監督でした。2019年のあの最悪な事件を思い出して傷心し、作品への没入どころではなくなりました。

【短評】とりま見方に気をつけよう(65点)

最初から日常系として見れば90点の神作になりましたが、推理ドラマのような見方をした勘違いによって65点になってしまいました。これについては反省しかありません。

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