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高い次元の考え方と低い次元の考え方【加筆修正】

※ このコラムは、過去のあまり読まれていなかった記事を取り上げて、その内容を加筆修正したものとなります。


先日のコラムでも取り上げましたが、稲盛和夫さんの哲学のひとつに有名な「人生の方程式」というものがあります。

人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力
稲盛和夫「京セラフィロソフィ」

という方程式です。

熱意や能力といったプラスのファクターに対して、唯一「考え方」というファクターだけがプラスとマイナス両方の要素を持っています。

そして、考え方の積み重ねが行動となり、行動の積み重ねが環境となる、つまり人生となります。

考え方、行動、環境

だから考え方が何よりも大切だ、ということですよね。

そして、「考え方」というのは、もう少し難しい表現をすると「思想」とか「価値観」になります。

思想・価値観の次元

思想や価値観においては、それが正しいのかそれとも誤っているのかというよりは、高い次元の思考であるか、それとも低い次元の思考であるかという判断になります。

そして、環境とは違ってこの二つの次元の思考はひとりの人間の中に様々な矛盾をもって混然としています。

その上で、人間は「何を知っているか」ではなく、「何を信じているか」を根拠に行動します。

「人のために行動しないと」と頭では理解していても、どうしても自分本位の行動をとってしまう、そんな場面に出くわすことが往々にしてあるのが人間です。

ただやはり、低い次元の思考(誤った考え方)を信じている人は、誤った行動をとり、結果として誤った環境や人生を創り出していきます。

では、考え方をより良く変えていくにはどうしたらいいのか。

一番は、成功している人の行動をそのままマネしてみることだと思います。

有名な藤本幸邦師の詩があります。

はきものをそろえると心もそろう
心がそろうとはきものがそろう
ぬぐときにそろえておくと
はくときに心がみだれない
だれかがみだしておいたら
だまってそろえておいてあげよう
そうすればきっと
世界中の人の心もそろうでしょう
藤本幸邦「はきものをそろえる」

藤本老師は、当社の顧問の師匠でもあります。

この詩は、小学校の玄関の下駄箱の壁によく貼ってあります。

先生たちが小学生にさせたいのは、正しい行動を積み重ねさせることで、正しい心構えを備えてもらうということ。

学校で毎日靴を揃えていたら、いつの間にか家に帰っても靴を揃えるようになって、友達の家に遊びに行っても靴を揃えることのできる子になります。

形から入って心に至る

まずは「はきものをそろえる」ことから始めてみる。

模範としたい人の正しい行動をそのまま模倣して繰り返していくことで、いつしか正しい考え方をも身につけられるようになるはずです。

こんな話を、入社時の研修でしております。

今日も読んでくださって、ありがとうございます。

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