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相手に求めるからイライラする

会議などでやり取りをしていると、いつまでもやることを決められない人がいて、周囲の人たちをイライラさせることがあります。

そもそも会議は、

・ 情報交換と意思統一のため
・ 目標を達成するため

に開催するわけなのですから、この先の目標達成のために何をするのかという「意思決定」がなされる場でもあります。

ということは、会議に参加するのは「意思決定をする人」でなければなりません。

だから周囲をイラつかせてしまうのは、そういう場にもかかわらず、そして自分のことや自分の担当する地域や拠点のことにもかかわらず、いつまでも決められない状況を当事者が作り出しているからです。

おそらく周囲の人たちは、「早く、やるって言えよ」と思って返事を待っているのですが、回答を求められている当事者からは期待している答えは聞かされません。

よくあるのが、「できない理由」を羅列してくるというパターン。

以前も何度か「脳の仕組み」については触れてきましたが、人間にとっての最優先事項は「生き続けること」であり「生き残ること」。

ですから、現状に特に大きな問題がなければ、脳は自然と「今の環境が変化しないこと」を選択します。

結果、当人の生存本能とは別のところに問題があったとしても、本人は「今の行動は変えない」し「新たなことはやらない」と決めてしまっています。

ところが、会議の目的はその本人が生きるかどうかではなくて、会社として事業所として生き残るかどうかが課題なわけですから、今ある行動を何か変えていかなければ、今ある環境は変わりませんし、その結果得られるであろう成果にも変化は生じません。

こういう人に向き合う上長が注意をしないといけないのが、何よりも投げやりにならないこと。

「ダメだこいつは」と思ってしまうと、それは言葉や態度に出てしまいます。

どうでもいいや、もう期待しない、というのは責任の放棄です。

相手のことをあきらめるというのは「あなたと私は関係ない」という宣言であり、少なくともその当人に今後まだしばらく仕事を任せるのであれば、間違いなくあなたと私は関係しており一蓮托生の間柄です。

相手に対してイラついてしまうという要素は、相手に何かを求めてしまっているから。

そして相手に求める要素というのは、今の相手にはない要素かもしれなく、それこそが自分の中にはある要素であり、それこそが「自分の強み」なのではないでしょうか。

答えが出せない相手であれば、イラつかずにこちらが答えを出してしまうというのもひとつですよね。

その前に、できない理由を言う相手には、「それなら他に何だったらできるのか」と代替案を出させることです。

代替案でさえ出せないのに、ただできないというのであれば、それはもはやできないのではなくて「やりたくない」のです。

それなら本当にできないのかどうか、ここはもう指示・命令としてやらせてみるのが一番です。

それでもできないしやりたくないのであれば、あなたと一緒に仕事は「やりたくない」とその時はもう他の人に任せることです。

ただ、理解しておかないといけないのは、上司が投げやりになっても部下のやる気は引き出せませんし、今ある環境はより良くは変化していきません。

向き合う相手の行動の変化をどのように促進させていくのか、会議の場の先に求めていることに焦点を当てておく必要があります。

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