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#セクシュアリティ

【メモ・感想】McCormack, Mark, Liam Wignall, 2017, "Enjoyment, Exploration and Education"

【メモ・感想】McCormack, Mark, Liam Wignall, 2017, "Enjoyment, Exploration and Education"

・読んだ。かなり自分の関心に近く、面白かったので、超簡単に紹介する。

・McCormack, Mark, and Liam Wignall, 2017, "Enjoyment, Exploration and Education: Understanding the Consumption of Pornography among Young Men with Non-Exclusive Sex

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2019年3月~5月に読んだもの(抜粋)の感想

2019年3月~5月に読んだもの(抜粋)の感想

1月に「ゆるゆる月に1回ぐらいの更新を目指します」と書いて、すぐに3か月分溜めてしまった。

ジル・ドゥルーズ,1967=2018,『ザッヘル=マゾッホ紹介――冷淡なものと残酷なもの』河出書房新社.
マゾヒズムを、サディズムの裏面としてではなく独立した価値を持つものと考えることが、ドゥルーズのマゾッホ論の何よりの特徴。

このとき、いわゆるSMはマゾヒスト主体とサディスト主体との出会いではなく、マ

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2019年2月に読んだもののメモ

2019年2月に読んだもののメモ


『現代思想』2019年2月号:「男性学」の現在海妻径子「CSMM(男性[性]批判研究)とフェミニズム」の、「男性性について研究する上で研究者自身の男性としての被抑圧経験を重要視する当事者主義」を本質的な特徴とする日本の男性学のあり方は特異的だ、という指摘はとりわけ重要だと思う。
欧米様が偉いわけではないけれども、少なくとも日本の男性学はガラパゴス的であるということ。総論的な位置に置かれた論文が、

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2019年6月に読んだもののメモ、感想

2019年6月に読んだもののメモ、感想

河口和也,2007,『クイア・スタディーズ』岩波書店.クィア理論の教科書。「思考のフロンティア」シリーズは、著者陣も豪華だし、文献紹介が充実していることと、Kindleで読めることがとても助かる。

長谷正人,2017,『ヴァナキュラー・モダニズムとしての映像文化』東京大学出版会.
ヴァナキュラー=土着的な、すなわち「他人から『格好悪い』と言われそうな卑俗な題材をわざわざ選ぼうとする欲望」、そして

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