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【読書感想文】オール巨人「漫才論~僕が出会った素晴らしき芸人たち~」

こんばんは!
高校生の時、漫才に没頭していた男!小栗義樹です!

本日は読書感想文です!

題材はコチラ!
オール巨人「漫才論~僕が出会った素晴らしき芸人たち~」
です!

これは実に素晴らしい本だと思います!

どんな本かといいますと、紫綬褒章を受章された上方漫才の名人「オール阪神・巨人」の巨人師匠が、自身が思う「漫才とは何か?」を本にしたものです。

内容としては、漫才とはなにか?笑いとは何か?芸とは何か?をベースに、自身の漫才論・舞台・これまでに出会った凄い芸人・技術・センスについて書かれています。

少し話が逸れてしまいますが、僕は、大学を卒業する際の卒業論文で「笑いのメカニズム」という論文を書きました。本格的に笑いの研究をしたわけではなく、色々な人が綴るお笑い論を読み、特徴を抜き出してつなぎ合わせ、笑いに必要な「リズム」や「声音」などを数値化してみようみたいなことをやりました。その際、多くのお笑い論に触れた記憶があります。

そんな僕がこの漫才論を読んで思ったことは、これがあればあの論文、もっと楽に書けたなぁということでした(笑)

それくらいこの本には、笑いのメカニズムが詰まっていると言えると思います。

卒業論文を書くために色々と調査をしていて、実に興味深かったことが1つあります。それは、映像で起こる作られた笑いと、映像から起こる生の笑い、それから、現場で起こる実際の笑いには、それぞれ違った特徴があるということです。

この漫才論は、現場で起こる実際の笑いに関する情報・持論が沢山詰まっています。それはもう、40年以上舞台に立ち続けてきたオール巨人師匠だからこそ分かることで、体験しないと出てこない言葉が沢山使用されています。

また、漫才に関する言葉も興味深くて、帯にも書かれているのですが、漫才は進化も退化もしていない。ただ新化しているという言葉は、あらゆる漫才を見て、研究して、何よりも自身が漫才に打ち込み続けたからこそ出すことが出来る、最も説得力のある言葉なのではないかと思いました。

お笑いを目指す。あるいはお笑いという現象に興味がある方にはピッタリ本であることは間違いないと思います。

この漫才論、お笑いや芸の研究としても素晴らしい本だと思いますが、もう少し深堀してみると、1つのことをずっと追求することの大切さを教えてくれる本だなとも思います。

先ほど、オール巨人師匠にしか使えない言葉という文を書いたのですが、結局のところ言葉の重みとは、それに伴う結果や打ち込み度合いだとも思うのです。

僕は基本「やりたい」と思ったことは、すぐにでも手を出した方がいいという考えを持っています。今は何でもできる時代ですから、色々やった方が当たる確率が上がるはずなのです。

でもその反面、色々やった先に「やりたいこと」を見つけたら、目的と目標を持って、それに打ち込んだ方がいいとも思っています。

色々なものに手を出す目的はなにか?というと、結局はやりたいことを見つけるためだと思うのです。成功したいというのがその人の目的なのであれば、成功したいがその人のやりたいことなわけじゃないですか?

この本は「芸を突き詰めたい・漫才を突き詰めたい」という思いに溢れた本だと思います。1つやりたいことを見つけ、40年以上それに没頭し、たどり着いたあらゆる物事を、その過程で知りえた言葉で書いている。そんな感じがするのです。

だからこそ、ここに書かれている言葉には説得力があるし、巨人師匠の人柄まで伝わってくる気がします。僕はこの本を読んで、会った事もないオール巨人師匠が「とても優しい、他者思いの人なんだなぁ」と想像しています。それを想像することがわけないくらい、綴られている言葉の印象が濃いと思うのです。

40年以上漫才の台本を書いているオール巨人師匠です。当然ですが、文章もめちゃくちゃ上手いなと思います。漫才師というかお笑いの人って、文章書くのが上手なんですよね。会話を考える人で、言葉を生業にしています。そんな言葉の名人が紡ぐ文章です。面白くないわけがありません。

僕はこの本を買って、2日で最後まで読み切りました。その後3回くらい読み返していますが、冒頭からちゃんと読んでも1~2日で読み終わります。テンポが良くてきれいな言葉で文章が構成されているので、読み終わった後の爽快感はすごいと思います。

今はどうなのでしょうか?本屋さんにあるんですかね?

もしかすると、古本屋や図書館の方があるかもしれません。なければネットショップでポチるのがおすすめです。

読んで損することは絶対にないと思います。こんなに印象に残る言葉が使われている本はなかなかありませんから。

もしよければですが、僕が持っている本をプレゼントします。

ちょこちょこメモが入っていますが、興味があればプレゼントです!
こちらのアドレスにメールをください。

yoshikioguri1@gmail.com


梱包してお送りいたします。

というわけで本日はこの辺りで終了としますかね。
先週もカミュの異邦人をプレゼントしますと書いたのですが、まだ応募はありません。お金は一切かからないので、よければご連絡ください。お待ちしております。

それではまた、明日の記事でお会いしましょう!
さようなら~

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