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なぜ自分はバッドエンドやメリーバッドエンドを好きになるのか、考えてみた。


*メリーバッドエンドとは
   視点・観点によって
   幸福か不幸かが変わって見えるエンド。
   この記事ではその中でも
   「世間など客観的な目線から見れば不幸だが、
      主人公の主観的には幸福なエンド」
   の意味に限定。


なぜ、自分は
バッドエンドや
メリーバッドエンドを
好きになるのか?


考えてみた可能性は5つ。

①単純に暗いものやダークな雰囲気が好きだから

②バッドな展開で受けた
脳のダメージを緩和するために放出される
快楽物質にやみつきになっているから

③作品内の正解や正義と価値観が合わないため、
バッドエンドやメリーバッドエンドの展開のほうが
納得がいくから

④バッドエンドやメリーバッドエンドの
重さや複雑さにより、他のエンドでは満たされない心の深いところまで満たされるから

⑤「希望ある未来が待っている」のが
「止まらずに活動し続けなければならない」ことの
裏返しに感じるから(追記)




では、それぞれ
考えていきます。


①単純に暗いものやダークな雰囲気が好き
だから

これが根本かというと
ちょっとわからないのですが
拍車をかけているのは
たしかだと思います。

幼いころから
なぜかダークなものが好きで

アニメでは敵の黒っぽいキャラを
音楽では短調の曲を
自然と好んでいました。

ダークなものは
落ちつくし癒されます。

それと、おそらくはこの派生で
シリアスな雰囲気も好きなので
シリアス:ギャグ  が 10:0 の
作品も好きです。


そして、いままで
「ダークなものが好き」
と考えていたのですが

いま

「もしかして、ダークなものに限らず
    落ちついていて静かなものが好きなのか?」

という考えがふと浮かびました。

いま浮かんできたばかりなので
さすがにまだ正否はわかりませんが
これから考えていきたい可能性ですね。



②バッドな展開で受けた脳のダメージを
緩和するために放出される快楽物質に
やみつきになっているから

脳に関しての知識がないので
何とも言えません……が

何の知識もない素人として
ただの感想を述べるならば

胸糞でも悲惨でもない
ゆるやかなバッドエンドや
幸せなメリーバッドエンドでも

快楽物質が出るほど
ダメージを負うだろうか
というのは
ちょっと疑問に思いました。



③作品内の正解や正義と価値観が
合わないため、 バッドエンドや
メリーバッドエンドの展開のほうが
納得がいくから

作品によりけりだと思いますが
こういうパターンのときもありますね。

「すごく敵方の主張わかる……そっち行きたい……」

みたいな時とか。


 ただ、これは

「バッドエンドが好き」

というよりも

「自分と価値観が合うほうにとっての
    ハッピーエンドが好き」

な気もしますね。




④バッドエンドやメリーバッドエンドの
重さや複雑さにより、
他のエンドでは満たされない
心の深いところまで満たされるから

自分としては
これが1番しっくり来ます。

基本形というか
1番多いパターンかなあと。

このパターンは
ふだんから深い思考をする人に
多いのではないでしょうか。


ハッピーエンドって
幸せではあるんですけれど

ただ
心にズドンと来るものがないので
心のかなり浅いところまでしか
埋まらないんですよね。

おそらくそれで
浅いだとか退屈だとか
感じてしまうんだと思います。

一方、バッドエンドだと
感じられるものが深かったり
複雑だったり重かったしますから

それまで暇していた
心の感覚たちを総動員して
一身に感じ取ることができて

それで、空いていた心の深さが
すっかりと満たされるので
好きになるのではないでしょうか。

内向型の人は
正の感情も負の感情も
長い時間尾を引きやすく

深く考えることが好きであり
得意である傾向にあります。

なので、バッドエンドで覚えた
心の深い所まで満たしてくれた感情が
つよく残りつづけて

しばらくのあいだは
心が自動的に満たされたままの
自然と考えていられる状態に
なるんですよね。

思索したり
感情や雰囲気を感じとったり
心を浸して濃密に味わったり

そういうことが好きな人にとって
そういう 心の奥まで満たされたり
感覚を総動員できたりする部分が
とてもいいところなんじゃないかなあ
と思いました。

とある
ホラーテーブルトークゲームの
動画で聞いた

「楽しかった〜キャッキャッ!
   って感じではなくて
   精神的にズドンと来るんだけど
   趣深いというか感慨深いというか」

「funnyではなくinterestingというか
   いとをかしって感じの楽しさ」

という
プレイ後の感想にも
すこし似たようなものを
感じます。


ホラー全般が苦手なのに
フリーホラーゲームが
好きなのも

物語の背景や
キャラクターの感情が
重くて深い傾向にある
ジャンルだからなのかも
しれません。

余談ですが

「ホラー要素」は苦手だけど
フリーホラーゲームの「雰囲気」は好き
という方も多いのではないでしょうか。

音楽にマップ、世界観や設定など
そのゲーム独特の雰囲気がいい
フリーホラーゲームは多いですよね。

そういうところも
ホラーが苦手な人をも惹きつける要素
なのかもしれません。

(ちなみに
   フリーゲームの話ばかりしていますが
   ホラーを自分でプレイすることができず
   実況動画で見ているためです。

   ただ、それだけではなく
   個人 or 少人数による
   趣味のゲーム制作ならではの

   作者さんの好きなだけ尖らせた感じは
   ホラージャンルに限らず
   大好きだなあと思います。

   コア向けっていいですよね)



⑤「希望ある未来が待っている」のが
「止まらずに活動し続けなければならない」
ことの裏返しに感じるから

下の過去記事に
関連しまして

私は基本的にいつも
「一旦止まって休みたい」
というようなことを
強く感じているため

“精力的に活動すること”や
“頑張って耐えること”などを
見聞きすると非常に
疲れてしまうのですが

「主人公が
   心身共に健康的で、
   希望のある未来も
   待っている」

という展開が
予感させることが
まさにそれなんですね。


それは私にとって
良い展開ではなく
悪い展開なのです。

一方
バットエンドや
メリーバッドエンドは

そんな不安と苦痛を断ち切って
疲弊しつづけるだけの人生から
解放して休ませてくれることも多い。

「もう休んでいいよ」

と言ってもらえたような

やっと、
やっと救われたような

そんな感覚になるんです……。

だから

「ハッピーエンドは辛い」

「バッドエンドや
   メリーバッドエンドは楽だ」

と感じやすいのかも
しれません。

*もちろん
これに当てはまらないエンドも
多数あります。

あくまでも
自分が見てきた作品に対して
個人的にこういう傾向に感じた
というものです。



ちなみに

バッドエンドだったら何でも好き
というわけでもないです。

本当にただバッドなだけというか
とくにだれの感情も絡まない
ただ失敗して終わっただけ

というタイプのバッドエンドは
あまり深みを感じられないので
とくに興味がそそられません。

(↑横道エンドみたいな……
   と表現したいところですが

   横道エンドでも
   感情がしっかり絡むものは絡みますし

   マルチエンディングでも
   ハッピーエンド以外はついで
   みたいなものもあるので

   具体的にどの形式のバッドエンド
   とは言えないんですよね)

*横道エンドとは
   特にそういう用語が
   あるわけではない(多分)が

   おもにゲームにおいて

「複数用意された結末のうちの一つ」

  ではなく

「結末にたどりつく前に
   進むべき道をそれてしまい
   そこで終了してしまう
   いわばゲームオーバー的なエンド」

  のことを、自分で勝手にそう呼んでいる。
(どこかで聞いたから使っているような
   気もするけど、思い出せない……)
*マルチエンディングとは
おもにゲームにおいて
クリア時のエンディングが
複数用意されていること。

バッドエンドの中でも
ちゃんとしたエンディングのうちの1つとして
練られたバッドエンドだと好きになりやすいです。

それと

「ハッピーエンドありきの
   バッドエンド好きタイプ」

ではなく

「バッドエンドそのものが好きなタイプ」

なので

バッドエンドオンリーなゲームなども
ワクワクして楽しいだろうなあと思います!

それから、メリーバッドエンドは
「バッドだから好き」というよりも
実質ハッピーエンドのようなものだと感じていて
(③に近い考え方ですね)

主人公が、周りの目や常識に一切とらわれず、
心の底から自分が幸せだと感じられる道を
突っ走れる

という部分が大好きなので
本当に自分の価値観に合うハッピーの種類であれば
もしかしたらハッピーエンドも大好きになることが
あるのかもしれません。

そして、実はハッピーエンドも
ちょっといいなと思うことはあります。

ただ、どうしても
「好き」まではいかないというか
心に響いて残ることがないんですよね。

(物語に浸っていたところから
   サッとすばやく上がれることこそ
   ハッピーエンドの良さなのかもしれませんが)

でも、重い話よりも
気軽に楽しめるので

心構えができないときは
ありがたく

軽い話をくりかえし
見たり読んだり
しています。

つねに大好きだと
思っているのは
バッドエンドと
メリーバッドエンドですが

実際に
どの作品を選ぶのか
という話になると

それは結局
ケースバイケースに
なりますね。

(「好きな話とよく見る話は別」
    ってこと、よくありますよね。

    あるいは

    作るがわの人になると
   「自分がつくる話と
       自分が見る話は別」とか)

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