2023年5月の記事一覧
人生の時間の使いどころ
新曲を作っている。この街の曲を作ってほしいと言ってもらい、全然作りますよー!と意気揚々と答えたはいいものの、いざ作り始めてみると難しい。ご当地ソングと言えば、覚えやすいポップでキャッチーなイメージがあったから一度はそれで作ってみたけど、この街の良さはポップさやキャッチーさではないと思い、もう一度作り直すことにした。ただコード進行を考えたり、歌詞を当てはめたりするのではなく、この街の情景や空気感が自
もっとみる不安定な生き方マニュアルを作る
長らく書いていなかったけど、私は躁鬱人だ。双極性障害というなんだか深刻そうな名前は嫌だから、坂口恭平さんを見習って躁鬱人と言っている。自分が躁鬱人だと知って調べた時に、医学的な文献ばかりで当事者たちの声があまりにも少なくて困った。治らないのなら上手く付き合っていくしかないのに、実際にそれができている人がどんな生活をしているのかが分からない。薬を飲んでいて大変ですみたいな話が多い。そもそもパイが少な
もっとみる繋がりにくくなった現代で
自宅へ帰ってきた。鳥たちの鳴き声が無限に聞こえてくる。この朝に耳が慣れてしまっているから、他所で迎える朝は静かに思える。鳥の鳴き声はなかなかのボリュームだけど、自然と身体の中へ入ってきて全く嫌な感じはしない。最近窓を開けると会えるようになった猫たちにもご挨拶。
洗濯物を干していると、お隣さんちの屋根の上に猫がたくさんいるのが見えた。よく見ると子猫も3匹いて、みゃーみゃー鳴いている。ご近所さんが言
空気の流れに身を任せて
東京へ来ている。街ごとに変わる空気の違いが面白い。都会は人がたくさん動いているから色んな空気が混ざり合い、忙しなく不規則に流れてくるのが人間の生活を感じさせる。伊東は人が動かない代わりに自然が動かしていて、いつもふんわりとした空気に包まれているようで力が抜けてしまう。
都会へ来たら雑貨屋さん巡りをするのが最近の楽しみだ。伊東には干物屋さんや温泉はたくさんあるけれど、オシャレなお店はあまりない。家
自己満足な世界の中で
私は部屋のインテリアにかなりのこだわりを持つようになった。お皿一枚、調理器具一つ、やかん一個を選ぶのに時間をかける。気に入った物が見つからなかった時はお店を何軒も梯子したり、メルカリにずっと張り付いたりしていた。だから私とその物の間にはそれぞれストーリーがあり、思入れが生まれて、使う度に毎回いいなあと思えている。キャリーバッグ一つあれば部屋なんていらないとか言っていた人間なのに、極端な変わりようで
もっとみる