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脳内を記述する技術(ハート・トゥ・ワード)

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タイトルはHUNTER×HUNTERの念能力名っぽくしました(笑)。 文章技術から悩み相談、僕の経験の紹介など「モヤモヤとした思考を言語化すること」をキーワードにいろいろと書いて…
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2022年5月の記事一覧

結婚記念日は年に一度プロポーズする日。

結婚記念日は年に一度プロポーズする日。

今日は9回目の結婚記念日。

僕とおくさんは、「一度結婚してしまえば何も言わなくても続くのが当たり前」だなんて思っていないから、毎年結婚記念日のたびにこれからも結婚していたいかどうかを考えて、一年に一回プロポーズしてる。
いわば、「契約更新の意志確認」の日。

今年も「これからも結婚していてください」って言って、「よろしくお願いします」って言われたよ。

僕の結婚観は、4年前に書いた記事にくわしく

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5/18は「ことばの日」らしいので

5/18は「ことばの日」らしいので

僕はたぶん、こどもの頃からの発達特性もあって、頭の中にはいつだって言葉があふれている。
頭の中のイメージは映像や画像ではなくて文字。
何でもかんでも言葉にしてしまうし、言葉じゃないと理解できない。
おかげで、言葉を生み出す仕事に就いてしまった。

言葉があふれすぎるのは苦しいこともあるし、他の人との人間関係でも言葉を求めすぎて、嫌がられてしまうこともある。
だけど僕はやっぱり言葉が好きで、言葉を信

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変わること、手放すこと、また手を取ること。

変わること、手放すこと、また手を取ること。

「一生変わらず好きでいたい」という気持ちはあるけれど、変わらないことは枷でもあって、かつて好きで好きで仕方なかった人のことを、今ではそれほど好きじゃない、というかあまり気にならなくなっていることもある。寂しいような気もするけど、それもいいのかもしれないな。関係性も都度更新制で。

僕は単純だから、好きな気持ちを返してもらえていると、何度でも僕からの好きの気持ちも更新できるんだけど、連絡が途絶えたり

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フリーランス編集者、2年目になります

フリーランス編集者、2年目になります

すっかり忘れていたけど、今日5月11日は、僕がフリーランスになって1周年だった。
決して志高く「よし、今日からフリーで行くぞ!」ということではなく、前に勤めていた職場が立ち上げのときとはすっかり方針が変わってしまったため、これ以上この場所でがんばり続けることはできないと思っての、やむにやまれぬ独立だったし、そもそも僕にフリーランスで生き抜くほどの根性があるとは思えなかったので、すぐに別のところに就

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愛と恋と性の話

愛と恋と性の話

男は(たぶん)自分の性欲をほんのりと憎んでいる

昔からよく考えているのだけど、男性の多くは自分の性欲をほんのりと恐れているというか憎んでいて、それを抱えながら暮らすのはけっこう苦しい。でもそのぶん、自分の性欲を「受け入れられた」と感じたときにものすごい快楽を感じる。たぶんそれは肉体的なものだけではない。

「男性の多くは」というのはもちろん僕の想像なんだけど、少なくとも僕にはそういう気持ちが強い

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【Kindle出版】わたしが哲学する理由~いちばん読みやすい『ソクラテスの弁明』

【Kindle出版】わたしが哲学する理由~いちばん読みやすい『ソクラテスの弁明』

スマホでも簡単に読めるAmazon Kindleの電子書籍として、2400年前に書かれた『ソクラテスの弁明』という本を、だいたんに現代語に直した『わたしが哲学する理由~いちばん読みやすい「ソクラテスの弁明」』を販売開始しました!

哲学者ソクラテスの名前は超有名ですが、「なんだか難しいことを言ってそう……」と、近寄らないようにしている人も多いのでは。でも、実はソクラテスって専門用語も使わず、単純明

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『裁判にかけられたソクラテスの反論』〜いちばん読みやすい「ソクラテスの弁明」(後編)

『裁判にかけられたソクラテスの反論』〜いちばん読みやすい「ソクラテスの弁明」(後編)

裁判員による一回目の投票

 アテナイの裁判は、裁判員によって2回投票が行われるしくみだ。1回目は「有罪か、無罪か」を決める投票。この投票によって有罪が確定したら、訴えた側、訴えられたそれぞれがふさわしい刑罰を求刑し、2回目の投票で刑罰が決定するというものだ。
 ここまでのソクラテスの演説のあとに1回目の投票が行われ、結果は「有罪」。だが、「有罪」の票と「無罪」の票の差はわずかだった。
 2回目の

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『裁判にかけられたソクラテスの反論』〜いちばん読みやすい「ソクラテスの弁明」(中編)

『裁判にかけられたソクラテスの反論』〜いちばん読みやすい「ソクラテスの弁明」(中編)

ソクラテスによる反論(2)

 さて、それでは二番目の「新しい告発」への反論に移りましょう。3人の告発者の代表であるメレトス君の言い分に対して反論します。このメレトスという人は、自分のことを「善意の人であり、愛国者である」と言っています。彼の告発状の内容はこうです。
「ソクラテスは悪いことをしている。若者を堕落させ、神々を信じず、別の神霊のようなものを教えている」
 メレトスはこう言っていますが、

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