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コマーシャルと現代社会 第10回-キャラものが流行る時代
いや~キウイブラザーズ、かわいいですね~。
裁判だか自動車事故だか扱ってきたこのコラムにしては稀にみるノンキな出だしですが…今回はずっとこんな感じです。平和でいいですね。
さて今回の本題。TVCMでよく見かける『企業キャラ』、いくつ知っていますか?例えば…ジュースを飲んでばっかりいる「Qoo」、「ドナルド・マクドナルド」、「チャルメラおじさん」、あと「Novaうさぎ」とかも…あのうさぎ、
コマーシャルと現代社会 第9回-究極の自粛
自粛する、と聞いてどんなシチュエーションが浮かぶでしょうか。例えば「細菌・ウイルス感染防止のために外出を自粛する」、「不貞行為をして、社会から反感を買ってしまい芸能活動を自粛する」などが挙げられるかと思います。また、表現においても「小さな子供が観るような番組では、教育上よろしくない暴力的な表現を自粛する」というパターンもありそうですね。
さてCM表現における自粛について。以前挙げた「『私、作
コマーシャルと現代社会 第8回-うるせぇ!!!!!
そういえばCMってどのくらいの長さでしたっけ?具体的には何秒?…完全に字数稼ぎのクエスチョンをおみまいしました。
正解は「ほぼ15秒、たまに30秒」。他にも1分や2分といった長尺CMもまれに放映されていますね。ちなみに放送されたCMの最長は「ドラゴンクエストⅩ」の6分CM(映画「あずみ」の10分CM、という説もあります)です。
なぜ30秒のCMがたまにしか流れないのでしょうか。ズバリ面
コマーシャルと現代社会 第7回-恐怖CMは〇〇から
皆さんも一つはあるんじゃないでしょうか、トラウマCM。怖いCMとも言いますが、私もいくつかあります。例えば2010年に放送された「動脈硬化性疾患発症抑制のための啓発キャンペーン」CM。見知らぬ言語でひたすら唱えられる女性ボーカル曲の不気味さとほぼ白黒の映像(しかも心臓と血管の詰まるイラストだけがカラー)にメンタルをやられて半月ほど寝込んだ記憶があります。
CMって突然流れてくるもんだから事前
コマーシャルと現代社会 第6回-どこまでも行くと記念樹があった
この「コマーシャルと現代社会」では経済の浮き沈みやら身体やらジェンダーやら重い話を結構扱いきました。そろそろ気軽に読めるライトなものをやっておきましょう。ということで、裁判の話です。
66年、あるタイヤメーカーのCMソングが発表されました。
この「どこまでも行こう」という曲は、作詞・作曲をCMソング界の重鎮といえる小林亜星氏が担当されました。93年の安全キャンペーンCMで復活した他、最近
コマーシャルと現代社会 第5回-は?性別で役割を決めるんですか?
女性の社会進出は戦後になってようやく動き出しました。それまでは男性優位の社会。女性は大学に行くこともできず、家事と子育てに限定されていました。
さらにはこの問題は日本だけに留まらず、世界に及んでいました。75年、国連は「国際婦人年会議」という男女平等に関する宣言やそれに対しての取り組みなどを計画した会議を開催しました。それによって後年、日本は雇用面での男女差別を禁止した「男女雇用機会均等法」
コマーシャルと現代社会 第4回-ヘソから感じた消費者主義
前回と前々回で日本の経済史とともに一気に90年代の作品まで紹介してしまいましたが、一旦時を1964年まで戻しましょう。秋頃に行われた東京五輪の興奮がそろそろ落ち着きだした年の暮れ、あるTVCMが放送されました。
とある薬局の前にカエルの大きい置物が一体。そこへ現れたのは一人の男の子。男の子はカエルの置物を思い切り殴ります。
「何をキョロキョロしてるんだい。あれ?おめぇヘソねぇじゃねぇか。ボ
コマーシャルと現代社会 第3回-〇〇〇で見る日本経済史(後編)
日本はオイルショックによって戦後初のマイナス成長を記録したものの、すぐにかつてほどではないにしろ景気を回復させ安定して成長していました。
一方、危機的状況に置かれていた国も。アメリカです。1980年代、米レーガン大統領は経済政策を打ち出して米国内の消費を加速させ貿易赤字(米国が他国に輸出して売り上げた額より他国から輸入して金を払った額の方が高かった状態)を生み出したほか、「強いアメリカ」を目
コマーシャルと現代社会 第2回-〇〇〇で見る日本経済史(前編)
景気は世界的な出来事やその国の生産の増減によって左右されます。例えば、2008年のリーマンショックは主にサブプライムローンが返済されなくなったことによってアメリカの投資銀行であるリーマンブラザーズ社が破綻したところから話が始まりました。グローバル化が進む世界において、ある国に大ダメージを与えるような毒が注入されるとその毒は国境を越えて回わり、結果的に世界中にダメージを与えることになるのです。
コマーシャルと現代社会 第1回-新メディアの幕開け
ふたつぎです。お久しぶりのnoteです。
今回から某所で高校生向けに書いていたコマーシャルのコラムを転載していきます。
これを読んでいる皆様の中には「なぜお前がコマーシャルを?」と思いの方もいらっしゃるでしょう。
実は趣味がCM研究でして、昔のCMを中心に色々観ながら考えるのが好きなのです。以前「CMソング収集家」としてTVに出させていただいたこともあります。
というわけで自己満足の塊のよ