マガジンのカバー画像

学びたい教育実践コレクション

58
運営しているクリエイター

2022年10月の記事一覧

自分らしく「教える・伝える」ために大切なこと

自分らしく「教える・伝える」ために大切なこと

人に教えたり伝えたりする活動をしている人が増えていますよね。昔ながらの書道教室みたいなものだけでなく、自分自身が「生徒」として学んだことを、しばらくして「先生(伝える人)」として活動する、というパターンがすごく増えたように思えます。

そういう教えたり伝えたりする活動って、自分らしくやるのが一番だと僕は考えています。自分らしくやれないと嘘っぽくなりますし、教えたり伝えたりしている人が嘘っぽいのはど

もっとみる
#536 教師の勉強病

#536 教師の勉強病

教師は勉強が好きである。

少なくとも、私は昔から勉強が好きであった。

そのためか、教師になってからも勉強をし続けている。

大学院進学も、「勉強が好きだから」という理由で決めた面もある。

しかし勉強はときに、本業に悪影響を及ぼす可能性がある。

教師としての勉強はもちろん、自分の「授業力」「学級経営力」を向上させるためである。

それが目的である。

しかし、勉強がメインとなってしまい、「教

もっとみる
#537 聴く・つなぐ・もどす

#537 聴く・つなぐ・もどす

教師の授業中のワザは「聴く・つなぐ・もどす」である。

これができる教師が一流の教師である。

まずは子どもの発言やつぶやきを「聴く」ことが重要だ。

子どもの発言やつぶやきは、「関係性」を意識して聴くとよい。

それは3つある。

①テキストや題材とどう関係し合って発言したのか
②他の友達の発言とどう関係し合って発言したのか
③その子どものこれまでの発言とどう関係し合って発言したのか

つまり、

もっとみる
#538 子ども・教材・自分の哲学を尊重する

#538 子ども・教材・自分の哲学を尊重する

教師は3つのことを尊重しなければならない。

まずは何と言っても、「子どもたち一人ひとりの尊厳」である。

子ども一人ひとりの存在を人間として尊重し、接していくことが肝心だ。

子どもは教師の道具ではない。

子どもにも人権はある。

教師の思い通りに子どもを動かすのではなく、子どもを尊重し、共に考え、伴走していく姿勢が必要である。

また、「教材のもつ可能性・発展性」を尊重することも大切だ。

もっとみる
#543 学級経営のできる子どもを育てる

#543 学級経営のできる子どもを育てる

教師に学級経営のスキルは必要である。

しかし、いつまでたっても「教師が中心の学級経営」をしていたら、子どもたちは育っていかない。

それは、「教師がいるから」成り立っているだけであって、教師がいなくなったときに機能不全に陥る。

そんなふうに、子どもたちを育てたくはない。

やはり最終的には、子どもたち自身が、自分たちの「学級経営」「学級運営」をできるようにしていきたい。

そのためには、子ども

もっとみる
#186 褒めることの難しさ

#186 褒めることの難しさ

「叱るより褒める」「褒めて伸ばそう」など、学校では「褒める」ことが大事にされています。しかし、これがなかなか難しい。どう褒めればいいのか、いつ褒めればいいのか、褒めるだけでいいのか。などなど「褒める」ことに関する悩みはつきません。

なぜ、「褒める」ことは難しいのでしょうか。今回は「褒める」際の注意点を考えてみます。

①同じ褒め方ではやがて刺激にならなくなる。

「褒める」ことは外発的モチベーシ

もっとみる

授業改善の一つの結果

改善って言い切っちゃうあたりに謙遜しろよ、と言いたくなるかもしれませんが、改悪とは思っていないし、改革とまではいかないので改善でいきます。

授業を変えることは目的ではなく手段です。
ではなにを達成するための手段か。
いくつも答えはありそうです。

1 成績向上

とはいえ、何をもってして成績とするのか。向上とは何を示すのか。定期考査であれば教師の匙加減でどうにでもなりそう。向上も平均点とするか上

もっとみる
学ぶときは脳のクセを利用しよう

学ぶときは脳のクセを利用しよう

大学院の学習理論の講座も、行き着くところまで行き着いたなあと。

まさか自分が脳の部位や機能を勉強することになろうとは。

「勉強の正しいやり方」と書くと、途端に胡散臭くなるので、正しいかどうかはちょっと置いておいて、今回は脳の特性を学びに反映させるとどういう方法が効果的だと考えられるのか、というテーマで書いていきたいと思います。

本日は、”The Adolescent Brain - Lear

もっとみる
エッセイ|子供の自由なアイデア。

エッセイ|子供の自由なアイデア。

 子どもの頃、面白い消しゴムがあった。
それは匂いの付いた消しゴムで、いちごとか桃とか、フルーツはもちろんのこと、カレーの匂いがついた物もあった。

 その消しゴムに鼻を近づけると、とても美味しそうな香りがして、給食が待ち遠しくなる。あの消しゴム。

 小学生の頃、匂い付き消しゴムがクラスで流行ったとき、僕のまわりにも持っている人が数人いた。

 当時、たまらなく魅力的に思えたけれど、僕は買わなか

もっとみる