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「『後藤明生文学講義CDを聴く』というイベント」について(5)
後藤明生氏の近畿大学における活躍については、遺稿集『日本近代文学との戦い』(2004.4.30)の、乾口達司氏による「あとがきに代えて」、「略年譜」並びに東條慎生氏の『後藤明生の夢』にも詳述されていました。又、前回記事に対し、X(Twitter)にて倉数茂氏より貴重な証言を賜りました。後藤氏が近畿大学文芸学部教授に就任したのは、1989年4月とのことですが、その頃、多忙だった私は、遠くから近大HP
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中村博保先生のこと
話がまたしても脱線しますが、「吉野大夫注」(のちの「吉野大夫」四章)で、「『吉野大夫』は谷崎潤一郎の『吉野葛』ではないかという説」を唱えた知人は、中村博保氏ではないかと勝手に思っている訳ですが、中村氏は私の高校時代の国語教師(と言っても一年間だけ)でもあり、ゴトウメイセイ氏のことを教えてくれた恩師でもありました。
中村氏いわく、「僕の友人に四回も芥川賞候補になりながら四回と
「『後藤明生文学講義CDを聴く』というイベント」について(2)
機械書房への道順
さて、イベント会場の機械書房さん(三洋ビル36号室)ですが、最寄駅は都営三田線水道橋駅。A6出口から南へ向かい、スポーツショップ(写真のカラオケ店)とスズキアリーナとの間の道を左折し、ゆるい坂道を約100m上った右側にあります。
三洋ビルにはエレベーターは無く、旧い建物の階段を上り、さ迷い歩く廊下はまるで迷路のようで、『審判』のヨーゼフKのように「指物師のランツさんは住んでい