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#34 公共建築と住宅建築とでは、なぜ断熱性能がこんなに違うのか?(・・・の解決編)!!
さて、前編と後編の2回に渡って、公共建築と住宅建築とでは、なぜ断熱性能がこんなに違うのか?というテーマで書いてみたが、今回はその「解決編」をお届けする。
前回までは、どちらかというと「なぜ?=Why」の部分にフォーカスし、両者の間で起きている分断を中心に書いてきた。
今回はその「解決編」ということで「どうすれば?=How」について掘り下げてみたい。
僕は仕事柄、普段は公共建築と接することの方が
#33 公共建築と住宅建築とでは、なぜ断熱性能がこんなに違うのか?(・・・の後編)
さて、今回は前回の続きで公共建築と住宅建築でこんなにも断熱性能が違うのだろう?という問いかけに対する後半部分について。
前編では、公共建築と住宅建築で使われる断熱指標値の違いや、設計する人の属性の違い、断熱に対するアプローチや設計プロセスの違いについて書いてみたが、今回はもう少しテクニカルな話で、サッシやガラス(・・・つまり窓)に関しての捉え方や性能の違いなどを論じてみようと思う。
ちなみに僕
#32 公共建築と住宅建築とでは、なぜ断熱性能がこんなに違うのか?(・・・の前編)
さて、今回は僕の別名「断熱二郎」として、公共建築に関する闇というか、なぜ公共建築と住宅建築でこんなにも断熱性能が違うのだろう?ということについて書いていこうと思う。
(なお、このテーマは闇が深いというか、書くべきことがたくさんありそうなので、前編と後編に分けて綴ることとする)
これは、一つの理由に起因するものではなく、色々な要件が重なっていることなので、ここさえクリアすれば一気に解決ということに
#31 公共施設を幸せな建築にする方法とは?
前回までの凝り性なネタから元に戻って、今回はいつものように公共施設ネタをお届けしたい。
公共施設については全国で同様な課題があり、その不幸な側面に焦点を当てた記事を書くことが多くなってしまいがちだが、そんな不幸な公共施設をどうすれば幸せな建築にできるだろうか?というのが今回の趣旨。
そういえばnote記事の#01は「建築マニアから見た不幸な公共施設とは?」というテーマだったことを思い出し、それの
#30 松田聖子×松本隆×「〇〇色」を考察してみた・・・の後半(凝り性のハマったら沼編Part③)
さて、凝り性のハマったら沼編Part③は前回の続きで、松田聖子×松本隆×「〇〇色」を考察してみた・・・の後半。
今回のテーマは、少年時代によく聴いていた松田聖子さん(以下、聖子さん)ネタで、以前から気になってしょうがなかった松本隆さんの歌詞の中にたびたび登場する独特な「色の表現」に着目して、その色を自分なりに可視化してみたいという衝動によるもの(笑)
繰り返すが、凝り性とは、本当に労力の無駄遣い
#29 松田聖子×松本隆×「〇〇色」を考察してみた・・・の前半(凝り性のハマったら沼編Part②)
今回はいつもの公共施設ネタとかから離れて、完全に趣味の世界のことについて。
以前にボールペンインクネタでハマったら沼編Part①を書いたけど、今回もそんな趣旨的ハマりネタのPart②として綴ってみることに。
↓Part①はこちらから
僕は1971年生まれで、いわゆる団塊ジュニア世代ということになるのだが、青春時期(小3〜高3)を過ごした1980年代のことは今でも強烈に記憶に残っている。
ジャン
#28 公共施設マネジメントにおいて大事なコトvol.5(誰と×想い×明るさ×ユルさ×やかましさ)
今回は、公共施設マネジメントにおいて大事なコトシリーズのVol.5ということで、このシリーズの最終回。
最終回なので、まとめの話として、仕事への向き合い方というか、行動指針みたいな内容で、僕が日頃から意識している「誰と×想い×明るさ×ユルさ×やかましさ」という5つの掛け算の効用ついて書いていこうかと思う。
組織において、仕事を進めていく時には、大抵の場合、複数の人間でチームを組んでいくことになる
#27 公共施設マネジメントにおいて大事なコトvol.4(ステップ バイ ステップで)
「公共施設マネジメントにおいて大事なコト」シリーズのVol.4ということで、今回は「ステップ バイ ステップで」ということを意識した仕事の進め方についてまとめていきたい。
これはどんな仕事にも当てはまることではあるが、誰しもが最初から何でもできる訳ではないし、何事にも初級レベルとか中級レベルとか上級レベルがあるという単純な話。
特に公共施設マネジメントなど、行政の仕事の中でも(世間一般に認識が広
#26 公共施設マネジメントにおいて大事なコトvol.3(庁内でのポジションと情報発信)
さて、今回も前回までの続きで、僕が役所の中で「公共施設マネジメントやFM」を進めていく上で大事だと考えていることのシリーズ編Vol.3をお届けしたい。
Vol.1では「現場を知っているという強み」について、Vol.2では「内製化によるチーム力アップ」について書いたが、今回のお題は「庁内でのポジションと情報発信」について。
前2回と同様、テクニカルなことでもなく手法の話でもなく、役所内での動き方
#25 公共施設マネジメントにおいて大事なコトvol.2(内製化によるチーム力アップ)
前回に引き続き、僕が行政マンとして公共施設マネジメントやFM(ファシリティマネジメント)に取り組む時に重要だと考えていることについてのシリーズ物のvol.2。
前の記事では、「現場を知っているという強み」について書いたが、今回はアウトソーシングによって業務を効率化して・・・みたいな昨今の行政トレンドの流れとは真逆の「内製化によるチーム力アップ」について。
一見、自分たちで業務を抱え込むのはまど
#24 公共施設マネジメントにおいて大事なコトvol.1(現場を知っているという強み)
公務員という職業にあって、かつ僕の抱えている事務分掌上の職務は結構多岐(庁舎管理や車両管理とか他にももろもろ)に渡っているが、その活動の中心軸に据えているのが公共施設マネジメントやFM(ファシリティマネジメント)ということになる。
その公共施設マネジメントやFMの仕事に関わるようになって、かれこれ10年近い年月が経とうとしているが、僕が仕事を進めていく上で重要だと考えていることの幾つかについて、
#23 メルカリは商売のファーストステップ?需要・供給の関係性とマーケット感覚
メルカリというフリマサービスをもはや知らない人はいないだろうが、僕も2022年から遅ればせながらこのサービスを使い始めたところである。
実はまだメルカリでモノを買ったことはないのだが、家にある不用なモノをいくつか出品し「えっ、こんなものがこんな値段で?」とか「あ〜、もうちょっと高くしとけば良かった」みたいな経験を積み重ねているところである。
今回は、メルカリを使ってみての感想や、このサービスを通
#22 どうする?これからの公共施設経営
僕は仕事として日々、公共施設をもっぱら専門とした仕事をし、毎日のように課題が勃発している公共施設と向き合っている。
それは決して楽しい話ばかりでなく、大抵の場合はネガティブなことばっかりだ。
日々勃発するネタを例として挙げていけばこんな感じだ。
・昨日の雨でいろんな場所から雨漏りが発生している。
・空調の調子がおかしくて、暖房設定なのに冷たい風ばっかり出てくる。
・トイレの水が全く流れなくな
#21 記憶のレイヤー数と脳内時間は大きく関係するという法則
頭の中に記憶された「時間」という目盛りは実にいい加減なものだ。
つい1ヶ月前に経験したことが、遥か昔のことのように感じたり、逆につい最近起こったことのように感じることだってある。
では、脳内に記憶されている1ヶ月、1年、10年という時間の目盛りはどうやって刻まれているのだろう。
今より過去の時間軸を振り返ってみると、人によって個人差もあるだろうが、「歳をとると1年があっという間に過ぎていく」と
#20 仕事をしていると思われている人が一番サボっている?
我々が普段なにげなく使っている「サボる」という言葉があるが、この語源や意味を正しく認識している人は意外と少ないではないだろうか。
一般的に「サボる=仕事や学校を怠ける」といった具合の意味で使うことが多いが、「サボる」は「サボタージュ(sabotage)」が語源になっていて、本来の意味は(敵などを)妨害する、破壊する、邪魔をする、というのが本来の意味らしい。
それがいつしか「サボタージュする」か
#19 理系の僕が「公民連携」を数学的に捉えてみると・・・
僕は根っからの理系人間で、「数字」とか「数式」というのが小さい頃から大好物である。
50歳を超え、頭の中がフィジカル的に弱りつつ(シナプス回路が途切れて最近は物忘れが・・・)あるので、若い頃のようにはいかないが、数字を瞬時に記憶することが結構得意だったりする。
例えば、建築設計事務所に勤めていたころ、オフィスの書棚に「新建築」という建築雑誌がずらっと並んでいたのだが、◯◯さんが設計した◎◎という