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#22 どうする?これからの公共施設経営

僕は仕事として日々、公共施設をもっぱら専門とした仕事をし、毎日のように課題が勃発している公共施設と向き合っている。

それは決して楽しい話ばかりでなく、大抵の場合はネガティブなことばっかりだ。

日々勃発するネタを例として挙げていけばこんな感じだ。

・昨日の雨でいろんな場所から雨漏りが発生している。
・空調の調子がおかしくて、暖房設定なのに冷たい風ばっかり出てくる。
・トイレの水が全く流れなくなった、というか床に逆流している。
みたいな施設の不具合系のものもあれば、

・地元説明会をしたら、めっちゃ大きな要望ばっかり言われた。
・あの施設を閉じたいのだけど、なかなか地元合意が得られない。
・議会で今回のプロジェクトに反対の声が上がっている。

みたいな声を聞いてみたり、

・これから先、借金ばっかりで、どうやっても財政持たないよね。
・電気代爆上がりで、予算全然足りてないけど、どうする?
・公共施設、金かかりすぎて、誰かどうにかしてよ・・・

みたいな「もう知らんがな」と言いたくなるような話が後を絶たない。

正直なとこ、早く逃げ出したい気分でいっぱいだが、覚悟を持って取り組んでいる仕事だから、そうも言っていられない。

愛情の少ない公共施設の現状(筆者の研修資料より抜粋)

一方で、楽しいことも時にはある。
それは大抵の場合、特に公民連携でいろんなプロジェクトをやっている時に起こる。

・あんなにお金喰ってた施設が、こんな風に稼げるようになるなんてびっくりだよね。
・前の施設とは想像つかないくらいオシャレになったよね。
・若い人もいっぱいで何だか行くのが楽しくなるよね。

とかとか、ポジティブな声を聞けると俄然楽しくなってくる。

そりゃまぁ僕も、人間だもの(笑)

仕事としてもそうなのだが、建築好きな僕としては、やっぱり全ての公共施設が幸せな存在になってほしいなと思っている。

公共施設を幸せな建築に(筆者の研修資料より抜粋)

FMとは資産の最適化

こんな風に、公共施設に関する課題は大きいのだが、全然歯が立たないのかというと、正しい知識×覚悟×諦めない気持ち×アイデア・・・みたいな謎かけのような掛け算を解いていけば何とかなるかもしれない、と思っている。

そこで出てくるのがFM(ファシリティ・マネジメント)という活動であり、それを真正面から取り組んでいるというのが僕の活動である。

公共施設のFMというと、量を減らすとか、集約化・再編だとか、何だかネガティブなイメージが付きまとうが、決してそればかりがFMではない。
公共FMとは、公共資産をトータルにマネジメントしていく活動であり、総量縮減や再編はその一端に過ぎない。

FMとは所有する資産をいかに最適化していくかという活動である。

そもそも、ここまで課題が大きくなると、一軸の解決策だけではどうにもならず、二軸・三軸と打てる手は全て使っていかないと、強大な的には太刀打ちもできないのだ。

FMの体系(筆者の研修資料より抜粋)

長寿命化とかもそうだし、脱炭素はもちろん、公民連携で稼ぐようなことももちろんやっていく必要がある。
ターゲットを見極めながら、いろんな可能性を想定し、その時その時の最善の手を打ちながら、最適解を目指していく。
それを同時多発的にいくつも繰り出していくのがFMなのである。

FMに関するオンラインセミナーのご案内

で、今回は僕のように日々公共施設と向き合っている方や、公共施設のことで悩んでいる方、どうやって課題を解決していったらいいかのか正しい道が見えてない方にうってつけのセミナーをご案内しようかと。

僕も所属している「NPO法人 自治経営 FMアライアンス」の主催による、6週連続オンラインセミナーを下記の日程で開催します。

2024年1月9日(火)〜2月13日(火)(毎週火曜日)
午後7時〜8時30分 各週Zoomによるオンラインで開催

↑チケットはこちらからご購入できます。

各回の内容は以下のとおり。
僕は第3週目の1月23日に講師としても登場の予定。

第1回 1月9日(火)講師:三宅香織(元倉敷市)
「公共FMの基本と組織マネジメント」

第2回 1月16日(火)講師:菊川岳浩(焼津市)
「FM実践実例 〜導入編〜」

第3回 1月23日(火)講師:川口義洋(津山市)
「FM実践実例 〜応用編〜」

第4回 1月30日(火)講師:梅木亮(北九州市 )
「脱炭素推進事例 〜北九州市事例〜」

第5回 2月6日(火)講師:須藤達哉(仙台市)
「脱炭素推進事例 〜仙台市事例〜」

第6回 2月13日(火)講師:三宅、菊川、川口、梅木、須藤
(座談会)講師対談〜これからの公共施設経営とは〜

このセミナーは毎回、講師が約30分くらいの講義を行った後、少人数グループと参加者全員でのディスカッショをしながら行うため、単に話を聞くだけのセミナーより格段に理解度が深まります。
また、参加者が持っている課題を共有し、課題解決に向けての方策について、講師陣や参加者からのアドバイスを受けることもできます。

1回きりではなく6週に渡ってだからこその深掘り、ここでしか聞けない毒舌トークに溢れた話満載になりそうな座談会・・・などなど公共施設の本音トークを聞きたい方はぜひご参加ください。

こちらも併せてご紹介

2024年1月17日(水)には広島県の福山市にて「公共FMフェス」なるイベントが開催されます。

こちらにも登壇予定で、こちらオンラインと現地でのハイブリッド型となりますが、僕の話は現地参加の方のみ聞けるようなので、お近くの方はこちらもぜひどうぞ。

2024年1月17日開催の「FMフェス in 福山」表面
2024年1月17日開催の「FMフェス in 福山」裏面

↑参加申込みはこちらから。

ということで、引き続き公共施設と闘っていきますので、
こちらのnoteも併せて、今年もどうぞよろしくお願いします。

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