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いつかのあの木を想う

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処女詩集
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#ソネット

わたくし季節

わたくし季節

わたくし季節

あなたの恋人

わたくし季節

あなたにくちづけ

昨日までの世の中

モノクロームで

手の中からはなにかもが消えてしまったよ

あなたの指から出ていることばは

優しい気持ちにわたしをさせてくれる

ほんとはたくさん知っているのだ

かみさまがどこにいるのかって

わたくし季節

あなたの思い出

わたくし季節

あなたにくちづけ

ひとつの絵

ひとつの絵

あのひとつの絵

前観たときは感動していたのだけれど

今観ても

あまり感動しない

だからといって嫌いになったわけでもない

じゃあどうしてだろう?

わたしの中であの絵が放つ色の気分が変わった?

だとしたならそれはとても素晴らしいことかなあ

なんて思いながら上野東京ライン乗ってたよ

鮮やかな日々聴きながら

外ではみんながもうすぐ来る秋の準備している

今年こそは野宿してみない?

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夢から覚めて

夢から覚めて

夢の中のあなたはやさしい

まるでこの現実と

全然違うんだ

あなたのことが

好きだったけれど

あなたはわたしに

興味なんかなかった

だからではないけれど

印象派の絵画のように

色づいた夕暮れの手前で

ギターを弾いて歌ってる

あなたはすてきな人

でも今の関係では

あなたは遠くにいる

すてきな人

あなたにはあなたの人生があって

それが大切だということも

知っている

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現実おばけ

現実おばけ

月の明かりがわたしの頬を照らすとき

たくさんの歓びと後悔押し寄せてくるのだ

わたしが生まれたときこの海は少し広くなったらしい

異国の街ではどんな音楽が鳴り響いているのだろうか

この街では朝まで踊ってゐるひとはごく少ない気がするな

愛しいものが多いからからまた朝を待ってるけれど

生きることと暮らすことは違うと最近思つてゐる

とまれ 歓びが今日にとまる

わたしが昨日使っていたまくらは今

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