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おきありとエンタメ

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芸能系のインタビューをしているライター・おきありさによるコンテンツログ。ただの感想というよりも、自分のモヤモヤとか気になったことと、好きなエンタメを結び付けてます!
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記事一覧

好きだから、これ以上知りたくない

好きだから、これ以上知りたくない

それは不思議な体験だった。

有楽町の三省堂書店で、この本のポップを見たときに「出逢ってしまった」と思った。だからこそ、手に取るのが怖くて、パラッとめくることも本の背表紙のあらすじを読むこともできなかった。

私には、昔からそういう感覚がある。

「好きだからこそ、嫌いになりたくない。だから、これ以上知りたくない」と思うような感覚が。

小さいことで言うと好きな食べ物は最後まで残す。読みながら好き

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神木隆之介さんってすごい【声編】

神木隆之介さんってすごい【声編】

なかなか媒体以外でコラムを書くことってないんですけど、本当に神木さんって声が最高にいいんです。

そんな神木さんの声を堪能できる『君の名は。』を見ました。(これで500回目くらいです)もうね、私はね、この映画の糸守でのシーンが大好きなんですよ。上白石さんと神木さんの掛け合いが、何回見ても泣いてしまう。なんで、こんなに心を揺さぶられるのか。本当に本当に天才としかいいようがありません(ごめんなさいね、

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孤独と孤独が惹かれ合う|ロストイントランスレーション

孤独と孤独が惹かれ合う|ロストイントランスレーション

人生において繰り返し何度も何度も見ている映画がいくつかある。でも、私はその映画の細部をだいたい覚えていない。

真剣に見た1回目、なんとなく見た2回目、こんなシーンあったっけ?となる3回目……そう思っちゃうのは、私が好きな映画にはイマイチ起承転結がないからだろうか。ただただ日常が過ぎていく、そんな映画が好きだ。



ロストイントランスレーションはそんな映画、いくつかあるうちのひとつだ。

東京

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【観劇記録】梅棒梅棒 9th "RE" ATTACK『超ピカイチ!』

【観劇記録】梅棒梅棒 9th "RE" ATTACK『超ピカイチ!』

ありさは激怒した。必ずコン事務は私と#SixTONES を会わせなければならないのに、もう8月から会えていないことを。さらに重ねて激怒した。なぜオークションサイトには定価の5倍以上のお金でチケットを提示してくるやつしかいないのかと。

最初から会えないならばあきらめがつく。しかし、会える機会が与えられたのに会えないだなんて……それならば、ありさだってやってやる!今に見てろよ!コン事務!

といった

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強気な私と、弱気なあなた。2日目レポ

強気な私と、弱気なあなた。2日目レポ

数多いるお笑い芸人の中で、単独ライブと言われる自分たちのチームで作ったライブを自分たちの名前を掲げて開催できる芸人はそう多くない。

その中で、レインボーは2016年以降、毎年開催(2020年は中止)。しかも今回はキャパ458席のルミネtheよしもとで2days。昨年はキャパ205の有楽町で2つの内容を3回ずつ開催したようなので、1000人くらいは悠々と埋められるコンビとして認知されているのかと思

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ここにいる人たち、みんなが好きなんだね【映画けいおん!】

ここにいる人たち、みんなが好きなんだね【映画けいおん!】

2011年12月3日、朝一番の回。訪れたのは新百合ヶ丘にあるイオンシネマだった。

当時大学生の私にとって、新百合ヶ丘のイオンシネマはたまのご褒美にひとりで訪れる場所。友達と行く映画は、もっぱら新宿ピカデリーだったけど、1人で行くならしんゆりだった。

考えてみれば、私はオタクに向いていないオタクである。毎週決まった時間に何かをするというのがとにもかくにも苦手だし、サーバーが繋がりづらいなんて出た

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女の子のうらおもて

女の子のうらおもて

山本文緒さんのばにらさまを読んだ。

ばにらさまってあだ名、白くて冷えててだからなんだけど、つけられたら嬉しいかな?言われたらいやかな?

本は女の子のうらおもてにフォーカスを当てた短編がぎゅっと集まった内容だった。お金がないのに給料入ったらいい肉買ってすき焼きしちゃったり、シャネルのバッグを10万で売って今季流行りの新作ブーツを買ったり、頭がいいんだか悪いんだかわからない。わたしにも少なからずそ

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好きの裏側に、羨む気持ち【初恋の果て感想】

好きの裏側に、羨む気持ち【初恋の果て感想】

すごくすごく好きになったのは、私の外見や性格じゃなくて、私が紡ぎ出す言葉を「好きだ」と言ってくれたからだった。

そんなふうに、自分の感性を好きだと言ってくれた人、あるいは自分の感性に刺さる感性を持ち合わせていた人を好きになる物語は世の中にありふれている。

誰もわかってくれなくても「私は好き」って言ってくれる。その他大勢に「キライ」と言われても、あなたからの、その言葉だけで、世界はキラキラと輝い

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【2023年3月】観たもの、読んだもの、聞いたもの

【2023年3月】観たもの、読んだもの、聞いたもの

今月は狂ったようにエンタメを摂取していた気がします。

熱量はいろいろあれど、weeksに書いた一言感想を見て、それを元にnoteに長くならないように感想を書く時間が好きです。これが習慣化というやつでしょうか。

■Movie・東京リベンジャーズ(2021年)
あっくーーーーーーーん!!!そう私はこの手の作品、わりと出番が多くはないがたまにキーとなるキャラを好きになりがち。一時期、2次元のグッズを

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シンプルだからこそ引き立つものがある #モアザンワーズ

Amazon Oridinalドラマ「モアザンワーズ」。兼近さんの演技みたいな〜と思って、前から注目はしてたのだけど、あらすじはTwitterに流れてくる程度でしか見てなくて、見始めてから、あらすじを再びチェックして「あ!なるほど?」と理解。

この物語の中における、美枝子の選択に対する意見は一旦置いておいて、あくまでもただ純粋に10話一気に見た感想を羅列しておきたいなと今ベッドに横たわりながらフ

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【2023年1月】観たもの、読んだもの、聞いたもの

【2023年1月】観たもの、読んだもの、聞いたもの

エンタメを軸に仕事をしているものだから「最近、おすすめの作品はなんですか?」と聞かれがち。しかし「この人、興味あるかな、このジャンル。」とか思うと、すっと答えれないのが私のめんどくさいところである。

そして、仕事&趣味でエンタメを摂取しているものだから、記憶が曖昧になりがち。というわけで、今年に入ってからほぼ日weeksにコンテンツログをつけることにしました。そしたら、まあ、なんと振り返りやすい

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気づかないでと願いながら匂わせる/『クラスで一番可愛い子』を読んで

気づかないでと願いながら匂わせる/『クラスで一番可愛い子』を読んで

「どうしてわざわざ匂わせるの!?」

付き合ってることを匂わせることに対して、世間の声はシビアだよなと日々思う。

かくいう私は特殊例。推しが被るのは拒否しておきながら、プライベートでのなにかが発覚したところで、まじでなんとも思わない。(いや、昔は思ってたけど今はまったく)というのも、結局のところ、私は仕事に打ち込んでる彼らが好きなのだ。俳優なら演技をしているところが好きだし、ダンサーならダンスを

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私もキレイだし、あの子もキレイ

私もキレイだし、あの子もキレイ

人は人、自分は自分。そうはわかっているけど、なにかとAかBと決めてしまうことが多い。

それは私自身においてもいえる。

AはBよりも好きという感情はあるけど、そのAの魅力を伝えるためにBを下げる必要は絶対にない。でも、きっと知らないうちにしてるんだろうなって。最近のSNSを見ていると、自分は大丈夫かなって少し不安になる。


このことを深く考えたのには、2つの出来事がある。

1つは「メンタル

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