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ことば

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私のすきな言葉をここに。
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#読書

信じること、信じられるということ

信じること、信じられるということ

ついさっき、触れた言葉だ。金色の光が筋となって届いた気がした。

読み始めた『アムリタ』の上巻1/3あたりを越え、私は一度本を閉じた。音楽にも、本にも、映画にも、背に心地よい温度の手が添えられた時のような、救いの表現を見つける。作り手の信じるもの(信念、というより柔らかいなにか)が込められている、と勝手に思っている。

「救い」と表したけれど、腑に落ちるという感覚が近いのかもしれない。導きを得るこ

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「好き」は生きしろに、鉱脈を掘り当てて

「好き」は生きしろに、鉱脈を掘り当てて

昨年の春、『余白を愛していきていく』というnoteを書いた。ありとあらゆる流れの中で忙殺されてはいるけれど、とはいえ私は「くらしを愛する」「好きというきもちを大切にする」ことを蔑ろにしたくないと思い続けている。

ここしばらくの記事でお察しの方もいるかもしれないが、薄暗い空白に押し込められるような感覚に見舞われていた。自分の人生では経験したことのないようなものを他人の人生を通してどかんと受け取った

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自分の気持ちを「よきところ」に

自分の気持ちを「よきところ」に

この間年明けを迎えた気がするのに、天気予報の最高気温欄に「30度」が現れるようになってしまった。薄暗さに心まで引っ張られてしまう私は、日の長いこの季節が嬉しいのだけれど、あっという間に2021を終えてしまいそうで少し震える。

いつもいつも考える。「やっていることは身になっているのかな」とか「今の自分でいいのかな」とかそういうことを。日々を慈しんで生活することと同じくらい、留まらず変化し続けていく

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日常と、「どうですか」とたずねること

この世の中もそのうち落ち着くのかなあ。
自粛慣れ、なんていうけれど、もう何が元々の普通だったのか私にはわからなくなってしまった。いろいろあるけれど、まあ映画も観れるし読書も進むし。私は実家と住まいが遠くないからかもしれないけれど。

唯一恋しいのは、夏の夜。

まだじりつきの残る夕方、友だちと駅前で待ち合わせをして、早々に冷えたお店の中でお酒を飲んで笑う。真っ暗の空でもまだべたつく肌と呼吸のしやす

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感覚、その輪郭をなぞった言葉

感覚、その輪郭をなぞった言葉

雑誌『FUDGE』の中で、
最果タヒさんが “「好き」の因数分解”という
連載をされていて、
彼女の紡ぐ言葉もなのだけれど
この「好きの因数分解」という名前が
あまりにも腹落ちするものだから、
私も時々自分の"好き"を因数分解している。

先日投稿したnoteの通り
東京事変のライブビューイングに参加した私、
以来これまでにも増して
事変の音楽にどっぶり浸かっている。
「どこが好きなの」と聞かれて

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