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いつかのキミへ

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いつか贈りたい
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#文学フリマ

恋した息子に贈る詩

恋した息子に贈る詩

恋をしたって? おめでとう
オクテでまじめな 君だけど
大事な君の ことだから 
心から言う おめでとう

どうして良いのか 分からない?
それなら僕に まかせてよ

苦手な君に 届けよう
恋の魔法に かかった君に
桜咲く頃 唱えて欲しい
思いをかなえる おまじない

片思いなんて 良いけどね
声が聞けたら もっと素敵さ
笑顔が見たくは ならないか
どうすりやいいって? わかるだろ

ためらい、恥

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多様性のない森で動物達はお互いを知る

多様性のない森で動物達はお互いを知る

穏やかな陽気が動物たちを森の広場に誘った。
厳しかった冬の寒さが和らぎ、若い芽吹は樹々のあちこちで春の訪れを祝っていた。

一番乗りは小鳥たち。いつもより賑やかで、春の訪れを祝いひとときも黙るつもりはないようだ。新緑の枝に並んだ色鮮やかに縁取られた羽毛は、午後の日差しを一層と輝かせた。

続いて野ネズミの親子がやってきた。でもしきりに辺りを見回して、心配そうだ。
「大丈夫、誰もいないよ。」
一羽の

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世代間格差

世代間格差

いま始まった 事じゃない
歴史に文学 良く見てご覧
本には歴史が 詰まってる
生きた時代を 描いてる

自由だって 平等だって 
多様性だって 皆そうさ
突然この世に 現れた?
昔を生きた ヒトの産物

民主主義こそ 素晴らしい
選挙に行かない ヒトが言う
時流の変化に 気づけない
時代錯誤な オヤジは叫ぶ

そしてボクらの 明るい未来
便利と監視の 絶妙バランス
スマホでネットで 繋がるココロ

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アナタのお悩み解決します②生きる目的が見えません。

アナタのお悩み解決します②生きる目的が見えません。

人気はいまいちこの企画、自分が好きだから行かせて頂きます。
生温かい目でご覧下さい。

本日の相談者さんは19歳の男の子。
「生きる目的が見えません。僕はなんで生きてるんでしょうか。」

ーーーありがとうございます。ようこそです。

さて今回もメンドーなヤツ、いえ、大変悩まれた方がいらしてますね。

人生の目的がみえない。困りましたね。チャット君に聞いてもろくな返答しないんでやめといた方が良いです

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生きにくい彼女の恋物語

生きにくい彼女の恋物語

その昔、動物たちが暮らす森に雌の若いヤマアラシが住んでいた。
その娘は毛並みも良く美人と評判だったが、厄介なトゲのせいで他の動物たちと仲良くできずにいた。

彼女は日々苦しんでいた。もともとは彼女が幼いこどもの頃からだ。
家族同士、お互いのトゲが刺すからスキンシップのない家庭で育った。互いに傷つけ合う歪んだ関係は普通の家庭にはなかった。やがて父親が他所にその幸せを求めた。母親も散々悩んだ挙げ句、家

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何か、生きにくい

何か、生きにくい

息が詰まるぜ この時代
公平、平等 多様性
戦争、暴力 貧困、格差
ヒトに優しく? 当たり前だろ

息もできない この時代
監視カメラが 冷たく照らす
安全、安心 心許ない
言葉を忘れた 無害なヒトよ

SNSは 言葉が溢れて
寂しきウサギの 眼は虚ろ
悲しみ募って 心を削る
誰の幸せ? 不思議な世界

息苦しさに 悶えてみても
言葉に詰まる 声にもならない
酒に溺れて 嘆いてみても
星空、君は 

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凹んだ息子に贈る詩

凹んだ息子に贈る詩

良いことないって そんな時
イライラするよな そんな時
思い出して くれたら嬉しい
心はそっと そばにある

挫折は心を へし折るけれど
心はきっと 強くなる
立ち直れないよな 辛い時
うつむき嘆き 悲しんで良い

ゆっくりしっかり 立ちあがろうか
前を向けたら それで良い
悲しみ知れば 優しくなれる
人の心が 見えてくる

見える景色も 気分次第で
輝きもする 色褪せももする
明けない夜など な

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息子へ、大切なものはすぐそばにあるんだ

息子へ、大切なものはすぐそばにあるんだ

恋に仕事に 嫌気がさして
もしも疲れて しまったら
そんな時こそ 信じて欲しい

思いだそうよ 笑顔に涙
どんなに思いが 強くても
時間は色を 褪(あ)せていくから

初めてのこと たくさんあった
上手くいかずに 泣いたのも
上手くいった 今は思い出

褪せた布には 大事な思いが
染みこみ彩り かすれているんだ
一緒にいるから 褪せたんだ

余裕がないと 壊してしまう
辛いだろうね 悲しいけれど

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