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わたしというもの

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私にまつわる日々のあれこれについてまとめています。
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2023年3月の記事一覧

青空と桜

青空と桜

せっかく桜が満開となった途端、どういうわけだか雨の日が続いた。

通勤途中や患者さんとのお散歩のときに必ず桜を眺めるが、なかなか青空の下で桜を見ることが叶わない。

「桜ももう散ってしまうのかな」
「なんとなく寂しいね」
という会話が更衣室でも交わされていた。

一昨日のお昼休み、パァッと急に陽が射してきた。
慌てて外に出て写真を撮る。

まるで夏のような雲だ。
桜は目一杯
「これでもか!
まだま

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キラキラ沼その後

キラキラ沼その後

今あたらしいビーズデコールに取りかかっている。

この季節は新人ナースが配属されてきたり、季節がら不安定となる患者さんが多かったり、ベテランナース達も花粉症でボーっとしていたりと、まあとにかく忙しい。

私もそこそこ忙しくしつつ、とにかく気になって気になって仕方ない。

ビーズのことが。

もちろん患者さんが大切なのは言う間でもない。
看護に関しては手は抜いていないつもりだ。

しかし白衣を脱いだ

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初めての1人暮らし

初めての1人暮らし

この春から新生活を始めた人もたくさんいるだろう。
初めての1人暮らしをスタートさせた人も多いのだろう。

私は高校まで親元でノンキに過ごし、看護学校への進学を機に寮に入った。
六畳一間での先輩との相部屋だったため学生寮では1人暮らしという感覚は全くなかった。

看護学校を卒業した後は付属の病院にそのまま就職した。
信じられないほどの安い家賃&光熱費に釣られ迷いなく職員寮に入寮した。
風呂もトイレも

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おみくじコレクション

おみくじコレクション

それにしても引いている。
皆もこんなに引いてるのだろうか。
私は引くほうだ。
1日に何回か引くこともある。
引きすぎでは、と思うが引きたい衝動は抑えられないから仕方ない。

おみくじである。

私の母は引かない。
仲の良い同僚も一切引かない。
ふたりとも今まで一度もおみくじを引いたことがない。
理由はふたりとも同じで「怖いから。」だと言う。

信じられない。

おみくじを引かない選択肢は私にはない

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いちどの桜

いちどの桜

朝からざあざあ降りの雨。
そのうえ風も強い。
せっかく咲いた桜🌸も雨に打たれ散ってしまうのだろうか。

あらやだ。写真とってない。

今年は何かとドタバタしていて桜をゆっくり眺めることも、写真に撮ることもできていなかった。

寒いところで暮らす親戚や友人に、これまで必ず桜の写真をLINEなどで送っていた。
「元気かな?こちらは元気だよ!」
とお手紙を出すかわりに桜🌸の写真を送るのだ。

梅の写

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昼休みで。

昼休みで。

昼休みに牛丼やラーメンを食べに行ったり、カフェや本屋さん、あるいは銀行や郵便局に行ったりする人はいるだろう。

私は先日ちょっと珍しい昼休みを過ごした。

昼休みに手術を受けた。

頭部(耳の後ろあたり)に変なしこりがあることに気づき、痛みはないもののしこりが育ってきた。
ここ最近急に大きくなり、首を動かすと突っ張る感じがある。

……なにこれ怖い……

私は怖がりなので何か異変を感じるとすぐ「重

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出会う花

出会う花

私は2022年にギランバレー症候群を発症し、計2ヶ月の入院生活を送った。

10万人に1〜2人の病気。
(男性に多い)

なぜ宝くじに当たらずこんな病気に当たってしまうのか。
しかも私は女性らしい女性、女性のなかの女性である。
(異論や苦情は心にそっとおしまい下さいませ)

私の髄液から検出された抗体はGalNAc抗体というものだったそうだ。
担当医は何故かテンション高めに「おおお!レアケース!」

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チョココロネのお尻

チョココロネのお尻

Twitterを眺めていたらチョココロネの画像が流れてきた。
とても美味しそうなチョココロネだ。

コロネを見て職場でのある出来事を思い出した。
休憩室に差し入れの大量のパンがあり、その中にチョココロネもあった。

同僚が「私コロネ食べたいけど弁当も食べちゃったし1個は食べられないなあ。かをちん少し食べない?」と言ってきた。

私は弁当を食べカレーパンを食べ、さらにあんぱんも食べ終えていたが「うん

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詰め替えてほしい

私は詰め替えが苦手だ。
本当に面倒くさい。

シャンプー、コンディショナー、ボディーソーブ、化粧水、乳液、保湿クリーム、洗濯洗剤、柔軟剤、漂白剤、食器洗剤、トイレ洗剤……

ほら!!もう!!

書いてるだけで面倒くさい!!

人生の3分の1は睡眠時間だと言う。
この言葉に付け足したい。
「そして残りの3分の1は何かしら詰め替える時間で、あとの3分の1で他の色んなことをしている。」と。 
そう考える

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待合室にて

待合室にて

父の付き添いで病院に行くことが増えた。
いつ行っても混んでいる。

その病院ではまず機械で受付をし、受付票に印字されている番号で検査や診察の順番を案内される仕組みになっている。

父は今日1日「532番」と呼ばれる運命だ。

待合室の壁には大きなテレビ画面のようなモニターが数台設置され、そこに数字がずらりと並んでいる。

「今は○番の患者さんが診察中なのか」
「次は○番が呼ばれるんだな」
「お父さ

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EndlessなSHOCKの沼

EndlessなSHOCKの沼

これまでの自分の人生で最も盛り上がった瞬間は何だろう。
感動やドキドキわくわく、幸福感のピーク。

初めてA5ランクの牛肉を食べたとき。
初めて回らない寿司屋でウニを食べたとき。
初めて有名店のウナギを食べたとき。
初めて白子の天ぷらを食べたとき。

……食べ物ばかりじゃないかよーう。

いや、私にだって食べ物以外のピークはある。

初めてEndless SHOCKを観たときだ。

「日本一チケッ

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電車にて

電車にて

竹内まりやさんの「駅」という歌がある。
ざっくりまとめると駅で昔の恋人をみかけてあんな思いやこんな思いが込み上げるという素敵な歌だ。
本当に良い曲だ。

私も先日、10年以上前に付き合っていた恋人を電車で見かけるという出来事があった。

ギランバレー症候群に罹患し、歩行に杖が必要となってからというもの、電車やバスを利用することは正直あまり好きではなくなっていた。

そんな中、思いがけない出会いであ

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わたしのWBC

わたしのWBC

WBCを毎日しっかり観ている。
大興奮で楽しんでいる。

超一流のすごい人達が集まってすごいことをやっているのだから、それはもうとんでもなくすごいことになっている。

おもしろいに決まっている。

私の父は少年野球に長年たずさわり、現在も現役の審判員および審判指導員までしているにも関わらず私は野球にさほど興味がなかった。

野球のルールや専門用語も分からない。
昨日も「ノーアウト」のことを「ゼロア

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RAKERU

RAKERU

私は「RAKERU」がとても好きだ。
私とRAKERUの出会いはかなり前までさかのぼる。

私には先天性の足の病気があり、1歳、7歳、11歳…と成長過程に合わせて何度か手術を受けた。
生後まもなくから中学を卒業するまでの長いあいだ数ヶ月ごとに大学病院に通院していた。

その病院の目の前にRAKERUがあったのだ。

病院を受診するたびに採血やギブスの巻き直し、薄暗い部屋でのレントゲン検査、矯正靴の

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