出会う花
私は2022年にギランバレー症候群を発症し、計2ヶ月の入院生活を送った。
10万人に1〜2人の病気。
(男性に多い)
なぜ宝くじに当たらずこんな病気に当たってしまうのか。
しかも私は女性らしい女性、女性のなかの女性である。
(異論や苦情は心にそっとおしまい下さいませ)
私の髄液から検出された抗体はGalNAc抗体というものだったそうだ。
担当医は何故かテンション高めに「おおお!レアケース!」と瞳を輝かせていた。
ギランバレー症候群だけでもレアなのに、さらにレアをおかわりしてくるあたりが私である。
まあ仕方ない。
かかってしまったものは仕方ない。
誰が悪いわけでもない。
「かかって良かったギランバレー♡」とは1ミリも思わないが「あの野郎マジ許さねえからな。覚えてろーい。」とも思わない。
この病気になったからこそ気づいたことや学んだこと、得たこともあったからだ。
周りの人たちの優しさに触れ、心から感謝した。
これまで当たり前に行えていた「歩くこと」「食べること」「書くこと」などに全力で挑まなければならなくなったため、その他の悩みや心配事がどうでも良くなった。
(そんなこと気にしてる場合じゃなくなった)
「何もない普通の日」の尊さを知った。
「望みはある」という言葉の力強さを知った。望むことの大切さも。
そして「看護師という仕事に絶対に復帰するぞ!私は看護が好きだァァからァァァァァァァァァ」という想いが燃えたぎった。
元々のんびりとあちこちふらふら歩く私ではあるが、後遺症のため杖歩行となってからは更にゆっくりとした歩行となった。
ゆっくり歩けばそのぶん色んな風景が目に入る。
もう長年かよいなれた職場までの道にも新たな発見がある。
「おや、こんなところにカリンの木が」
「この一帯だけタンポポが」
「ここが猫の集合場所か」
最近はじめてこんなお花を見つけた。
なんと愛らしいのだろう。
遠目からはスズランに見えた。
調べると「スノーフレーク」というお花だそうだ。
花言葉は「純潔」「汚れなき心」。
まだしばらくはのんびりの歩行が続きそうなので色んな風景を眺めながら楽しく歩こうと思う。