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【小説】 透明の家 《第三話 後編》


「まぁ~!きれいなお部屋ねぇ!」


 当たり前だ。昨日の電話を受け、早くからみんなで準備をしていたのだから。沢山の人に迷惑をかけながら。

 呑気に感激している母へのせめてもの抵抗として、困ったような目線を向けてみる。しかし、私の都合など一切考えていない母は、その表情の意味に気づくはずもなかった。


「ここがリビング?あら、素敵なソファね!まあ、可愛いお花まで!」

 芸能人のお宅訪問でもしているかのような細かいチェックに、開始早々辟易としてしまった。楽しんでもらえて何よりだけど、このテンションにあと数時間も付き合わなくてはならないのか。想像しただけで体力が減っていくような気がした。


「ね~え?これって全部、香奈の好みで揃えたの?」


 突然の質問に、一瞬で緊張感が走る。このスペースは通常は閉鎖されていて、家具も備え付けのものだ。お花やカバーだって、今朝、深海さんがいい感じにデコレーションしてくれたのだ。

 答えにくい問いを投げかけられ、氷川さんと目が合った。「話、合わせます」ということなのだろうか、ロボットみたいにパチパチと瞬きをしている。


「そ、そう。私が揃えたの」

「やっぱりねぇ。そんな感じだものねぇ」


 確かに深海さんは『私たちの部屋』をイメージしてカバーや装飾などをあつらえてくれたけれども。私が黙っていると、母はこちらに向き直し、


「ダメよ?旦那さんの好みも考えなきゃ」


と、微笑みながらたしなめるように言った。

 そうだね、と聞き流しながらお茶の準備をする。氷川さんも母と二人きりは気まずいのか、ティーカップの準備などを手伝ってくれた。母は相変わらず室内をうろちょろしている。茶葉をティーポットに入れようとしたとき、母が氷川さんの部屋のドアノブに手をかけていたのが見えた。私は慌てて走り寄り、母の手を止めた。

「こ、ここはダメ!」

「あら、寝室かしら?ふふ!新婚さんの寝室は覗いちゃダメよねぇ」

「母さん!」

「んもう!恥ずかしがっちゃって!」

 その手の冗談をこの空間で聞きたくはなかった。私たちはこの場で『個人』として暮らしているのに、第三者が入ると途端に『異性同士』と認識される。それが苦痛だった。

 母は私の話など聞かずに、ふわふわと綿毛のように部屋中を彷徨っている。そんなことをしているうちに氷川さんがリビングのテーブルにお茶を持ってきてくれた。

「すみません、お茶出しをさせてしまって……」

「いえ、大丈夫です」

 淡々とした様子からは感情は読み取れないが、怒ってはいなさそうだった。


「ごめんなさいねぇ、旦那様にやらせるなんて」


 母が横からするりと入ってくる。誰のせいでこうなったかなんて、全く気にもしていない。

 何かひとこと言ってやろうかとも思ったが、きっと母には響かないので、黙ってクッキーの缶を開けた。


「あら!おしゃれなクッキーね!でも、男性にはこっちの方がいいんじゃない?」


 そう言って持ってきた紙袋からお土産を取り出した。牡蠣のオイル漬けや鮭とばなど、お酒のおつまみに合いそうなものが次々とテーブルに並べられていく。お酒好きの辛党の人が見たら大喜びしそうなラインナップだ。

「こんなに沢山……。ありがとうございます」

 氷川さんがお礼を言っている間にも、出てくるわ出てくるわ。やけに大きな荷物を持っているなとは思っていたけれども、まさかここまでとは思わなかった。文字どおり山のように積まれたお土産を前に、私は開いた口が塞がらなかった。

「うふふ。いつも香奈ちゃんと仲良くしてくださっているお礼よ!」

 お土産の対象が完全に氷川さんなのはいいとして、こんなに大量に持ってくる必要はあったのか?そもそも、彼がお酒を飲まないということは、結婚前の挨拶の時に言っておいたはずだ。ちなみにこれは挨拶時の設定ではない。氷川さんは本当にお酒を嗜まない方なのだ。

 母は満足そうに笑顔を浮かべて、一つ一つのお土産を解説している。氷川さんが律儀に頷きながら感想を言ってくれるので、母はご満悦だ。そのうち、お土産に入っていたお煎餅の袋を開け、あれこれと氷川さんに勧め始めた。いつの間にか、私が出したクッキーはテーブルの端に追いやられてしまった。

 しばらくは穏やかな時間が流れた。私や氷川さんの地元の話や子供時代の話から始まり、なぜか芸能人の話や話題のグルメにまで発展し、幅広い話題で盛り上がっていた。氷川さんは表情こそ乏しかったが、母の話にきちんと付き合ってくれて、私は心の中で手を合わせて拝み倒した。「ところで、香奈ちゃん、ちゃんとおうちのことやれてる?」

 母のために取り寄せたクッキーを頬張っているところで、いきなりジャブが飛んできた。とりあえず口に入っている分を咀嚼して飲み込む。


「……うん、してるよ?」

 氷川さんに横目で目配せすると、目蓋だけで頷きを返してくれた。


「本当?お仕事忙しくて、あまり家のことに気を配れないんじゃないかしら?」

 母は片手を頬に当て、心配そうにこちらを見つめた。


「香奈ちゃんは昔から家庭科だけは苦手だったものねぇ」


 そう。私は昔から家庭科だけはいい点を取ったことがない。小中高を通して、通信簿の家庭科の欄に書いてある評価は「普通」だった。料理を作っても飛び抜けて美味しいものは作れないし、ボタン付けなども外れなければいいというレベルだ。生活していく上で困らないレベルではあるけれど、褒められるようなものではなかった。それがコンプレックスの一つでもあった。


「女の子なのにねぇ」


 まるで同意を求めるかのように氷川さんに向けて首を傾げた。

 母は時々、こうやって私を吊し上げる。大抵それは第三者を間に挟んで行われる。ときにはその第三者も一緒になって私を非難したり、笑い者にしたりすることもしばしばだ。そんなとき、私は貝のように押し黙り、下を向いてやり過ごすことにしている。口答えをしても、彼女たちの耳には全く届かないということを幼少の頃から知っているからだ。

 ニコニコと笑っている母の顔が怖い。三日月のように弧を描いている目の奥で、黒い陽炎みたいな瞳がじっとこちらを捉えているから。テストでいい点を取って見せた時も、運動会で一等賞を取った時も、大学に受かった時も。いつもその目がこちらを見ていた。優しい声と表情の奥に、淀んだ感情がゆらいでいる。そしてそれは、今までの恋人たちも同じだった。

 かひゅっと喉の奥が鳴る。張り付いた喉を慌てて押さえ、二人に気づかれないよう、ゆっくりと息を整える。

「……紅茶のおかわり、いかがですか?」

 氷川さんがティーポットを手に取り、声をかけた。母はパッと表情を明るくして喜んで手ヒーカップを彼の前に置いた。


「……私は、紅茶を入れるのが好きなんです」


 こぽこぽと注がれる紅茶の音にかぶせるように、氷川さんが話しだす。


「男性なのに、珍しいわねぇ」

「そうでしょうか」

「ええ。珍しいわよ。男性がお茶を入れるのが好きなんて」

「日本の茶湯も、名だたる武将たちに愛されていましたよね。千利休も男性ですし」

「そ、それは日本の文化だし……」

「国や茶の種類によって印象が変わるのでしょうか?」

「……」

 そのまま母は押し黙ってしまった。


「茶葉の種類や量、お湯の温度やティーポットの形状。そのどれかが一つでも変わると、味が繊細に変化する。まるで研究をしているような気分になります」

 氷川さんの仕事は研究職だと深海さんから聞いていたのを思い出した。

「一緒に食べるお菓子によっても変化します。いつもは紅茶には甘いものを添えていたんですが、お煎餅もなかなか合いますね」

「あら!そうでしょう?そうでしょう!」

 コロッと機嫌を直した母が喜びの声を上げた。氷川さんはテーブルの端に追いやられたクッキー缶を手繰り寄せ、付属されている小さな銀色のトングを手に取った。中から数枚のクッキーを取り出してカップソーサーの端に添えると、そのまま母の前にカップを戻した。


「ベーシックなものも、そうでないものも、それぞれの良さがあります。そこには優劣はなく、あくまで個人の好みや特性ではないかと、私は思います」


 さりげなく自分のソーサーに取ったクッキーを一口かじると、「あ、美味しい」と小さく零した。それを皮切りに、ポリポリとリスのようにクッキーを頬張り続ける。


「このクッキーも美味しいですよ。甘いものが苦手でなければ、ぜひ」

 彼に促され、母もおずおずとクッキーを口に運んだ。

「あら、美味しい……」

「しょっぱいものと甘いものを交互に食べると、延々と食べれてしまいますよね」

「分かるわぁ、それ!」

 そのままお菓子談議に花を咲かせながら、母は上機嫌でクッキーを平らげていった。

 私は、その光景を目を丸くして眺めていた。氷川さんが、こんなに諭すように話す人だったのだということ。母が他人の意見に触発され行動を改めたこと。初めての発見が目の前で同時に起こり、私は半ば混乱にも似た感動を覚えていた。

 何よりも、私が自分の感情に囚われてうまく言えなかった心の声を、彼はきちんと言語化して母に伝えてくれた。なんの共通点もないと思っていた相手が、自分と同じ考えを持っていたという事実に、酷く心を震わされてしまったのだった。



 「……どっちも、美味しいわね」


 母は珍しく、しんみりとした声で呟いた。

 たった一言。それだけだったのに。

 気づくと、私は目から雫を溢れさせていた。


 突然泣き出した私を前に、二人はギョッとしてあたふたと手をばたつかせていた。その様子がなんだかおかしくて、差し出されたティッシュで涙を拭いながら、緩んだ口元をこっそりと隠す。

「そんなにクッキー、食べて欲しかったのね……」

 相変わらず的外れな感想だ。だけどもう、それでもいいと思えた。

「……うん。母さんに食べて欲しくて用意したんだもの」

「これ、あの有名店のクッキーですよね?入手困難なのに、よく手に入りましたね」

「昨日の夜中から知り合いに聞きまわって、在庫のある店を探し当てました」

「……あの短時間で?」

 そう。夜中でも起きてそうな知り合いにSNSで声をかけ、寝る間を惜しんで在庫情報を入手し、開店前に並んで購入してきたのだ。そして家に戻り、このひと繋がりの部屋を作り上げ、母を招いた。はっきり言うと一睡もしていない。いつもよりも情緒が不安定なのはそのせいもあるかもしれない。

 氷川さんは普段は伏しがちな目を見開いて、丸い瞳をこちらに向けている。初めて正面から見た彼の瞳は、べっこう飴のような琥珀色だった。

「こういうのってインターネットで流行ってるんでしょう?」

 クッキー缶を手に取り、外装を指でなぞりながら母が声をかける。

「そうですね。味ももちろんですが、デザイン性の高さなどでも話題になりますね」

「私はそういう機械いじりは苦手だから、情報に疎くって……」

 そう。母は極度の機械音痴なのだ。スマートフォンに変えたのだってつい最近だったし、実家に帰れば、自分が電気屋なのかと錯覚するくらいに様々な機械の修理や設定を頼まれる。

 氷川さんはじっと母を見つめた。よく見ると母自身ではなく、その奥のソファに置いてある母のバッグをに視線を送っていた。

「あのストラップ、手作りですか?」

 指差した先には、花を模したニットのストラップがあった。母が趣味で作っているものの一つだった。

「あ、これ?そうなの!私が作ったのよ!」

 母は先ほどとは比べ物にならないほど軽やかな声を上げた。素早くバッグからストラップを外し、言われてもないのに彼の手に持たせる。

 氷川さんはそれを手に取り隅から隅まで眺めると、「とても丁寧に作られていますね」と感想を述べた。ますます母は有頂天になり、スマートフォンで撮影した作品の写真を誇らしげに見せる。母がひと作品ごとに説明をしながら何枚か写真を見せると、


「これ、販売されてはいかがですか?」

と、彼が呟いた。

「……販売?」

「ええ。最近はこういったハンドメイドの作品をネットで販売する方も増えているんです。ここまでレベルが高ければ、販売できると思うのですが」

 母は考えてもいなかったことを言われて、ぽかんっと口を開いたまま固まってしまった。

「確かに定期的に作品……もとい商品を作らなくてはなりませんし、発送作業や経理、広報活動などの仕事も増えますが、より沢山の方に作品を見てもらえますよ?」

 スマートフォンの画像に再び目を落とす。母は唇をきゅっと結び、少し眉間に皺を寄せた。「で、でも、私はもう歳だし、仕事だってそんなに……」

 確かに母は箱入り娘のお嬢様で、社会に出てからすぐに父と結婚し、今までずっと専業主婦を続けてきた。デジタルにも弱い母がネットショップを開くことができるかと言われれば、確かに不安はある。しかし、彼は構うことなく話を続けた。

「年齢も経験も関係ありませんよ。今はシステムも簡易化してますし。せっかくこれだけの技術があるんだから、もっと広い世界に出していきたいじゃないですか」

 母は何か言いたげに口を開いてはぱくぱくと動かし、それを飲み込むかのように何度も喉を鳴らしていた。スマートフォンを持つ指にギュッと力を込めながら。


「……できるかしら、私なんかに……」


 ようやく喉の奥から絞り出したのは、蚊の鳴くような弱々しい声だった。


「やるか、やらないかですよ」


 氷川さんの声にハッとしたかのように、母が顔を上げる。固く握り締められているストラップの金具がカチンッと鳴った。見たこともないほどの凛々しい光が、彼女の目に宿っていた。

「こうしちゃいられないわ!」

 母はすぐさま立ち上がると、ささっと荷物を手に取り疾風の如く玄関へと向かっていった。呆気にとられていた私は、慌てて跡を追いエントランスまで母を見送ると、お土産にと用意した荷物を手渡した。母は私の手からそれを受け取ると、

「今日はありがとう、香奈ちゃん。突然押しかけて、ごめんね」

と、微笑んだ。そんな言葉をかけてもらえるとは思っていなかったので、返答をしあぐねていると、母は氷川さんに向かって、

「……香奈を、よろしくお願いいたします」

と、深々と頭を下げた。氷川さんは何も答えなかったが、母と同じように深々とお辞儀を返した。なんだか置いてきぼりにされているような気分の中、彼女はくるりと身を翻し、

「じゃあね!」

と、上機嫌で帰って行った。



 スキップをしているかのように軽やかに去っていく母の背中が、角を曲がって消えた。その瞬間、肺に溜まっていた空気が喉の奥から押し出されてきた。まるで憑物が落ちたかのように全身の力が抜けていく。緊張と、寝不足と、疲労。全てがごちゃ混ぜとなって見えない何かが口の端から零れていくようだった。

「三船様、氷川様、お疲れ様です」

 いつの間にか深海さんが側に立っていた。差し出された温かいおしぼりを受け取ると、ほっと心が軽くなる。私たちは誘導されるがままにロビーのソファに腰掛けると、暖かい湯気を立たせている珈琲が目の前に置かれた。

「本当に、ありがとうございました」

 改めて氷川さんにお礼を伝えると、

「いえ。有名店のクッキー、食べられて嬉しかったです」

と、シュガーポットから砂糖をすくい入れながら返答をくれた。彼は存外甘いもの好きらしい。

「あのクッキー、実はもう一缶買っておいたんですけど、よろしければもらってくれませんか?」

 昨晩から無理やり付き合わせてしまったことや、母への丁寧な対応に、何かお礼をさせて欲しいと思っていた私は、そう提案した。ポットとカップの間をせっせと行き来していたスプーンがピタリと止まる。

「いいんですか……?」

「はい。もちろんです。これがお礼になるかはわかりませんが……」

「充分すぎるくらいです」

 表情はそのままに、目だけが輝いている。どうやら早々にお礼をすることができたらしい。


「……あの時、母にああ言って下さって、ありがとうございます」


 私は目の前のカップに浮いている自分の顔を見つめながら呟いた。氷川さんはしばらく黙っていたが、静かに「……ああ」と思い起こしたかのように小声で呟いた。

「思ったことを言っただけです」

「それでも、私は助かりました」

 その後、またしばらく会話が途絶えた。今回のことを通して少しだけ距離が縮まったのではないかと思っていた私の胸に、少しだけ寂しさがよぎる。


「……お母さんも、怖かったんでしょうね」

 珈琲の香りがひときわ強く漂う。

「……怖い、ですか?」

「新しいもの……自分の知らないものは、怖いでしょう?」

 生き物としては自然な反応です、と続けながら彼はコーヒーカップをテーブルに置いた。


 私は、怖がっていたのは自分だけだと思っていた。

 母が何を考えているのか分からない、と。もし、氷川さんの言うとおりならば、母も私と同じように『自分の知らない道を進む娘』を怖がっていたのかもしれない。

 そう考えると、自分に自信が持てなくなった。私は今まで母を知るための努力をしただろうか。喫煙所で私を笑っていた上司にも、自分を理解してもらおうと伝える努力をしただろうか。

 次々に浮かんでくる疑問に対し、私はどれも確証を持って頷くことはできなかった。


「氷川さんは、私が怖いですか?」


 新たに浮かんできた疑問は、そのまま口から飛び出していった。

 今までろくに目も合わせてくれなかった彼も、もしかしたら私を理解できずに恐れているのかもしれないと思った。二人でいる時の沈黙は口数の少ない彼の特性ではなくて、緊張からきているのではないか。彼の発言のおかげて、そういう可能性にまで考えが至るようになった。

 氷川さんは色素の薄い瞳をこちらに向けて固まっている。姿勢を正したまま微動だにしない。呼吸をしている気配すら感じられない。もしや私は触れてはいけないことに触れてしまったのではないかと、心臓を早鐘のごとく鳴らしながら彼の回答を待った。

 すううっという呼吸音が微かに聞こえた。その合図を皮切りに、私の背中にどっと汗が吹き出す。


「……私は」

 ゆっくりと口を開く。

「女性を理解できません」


 彼が答えたのはそれだけだった。重苦しさを含んだその言葉には、それ以上踏み込まないで欲しいというメッセージが確かに滲んでいた。私は「そうですか」と静かに答え、珈琲をゴクリと飲み下した。

「……しかし」

 彼が続けた。


「あなたのことは理解したいと、思っています」


 相変わらず目は伏せたままだった。それでも、その言葉は私にむず痒い喜びを感じさせるには充分だった。

「わ、私も、氷川さんを理解したいです」

 なんの捻りもない返しだったのが逆に良かったのか、氷川さんの口の端がはほんの少しだけ上がった。

 いつか、この人に安心して目を見ながら話してもらえるように、信頼されたい。そして、友人として色々な意見を交わしてみたい。

 私は密かにできた新たな目標に胸を膨らませながら、カップの底にたまった珈琲を飲み干した。 


(続)




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透明の家(第一話 前編)
透明の家(第一話 後編)
透明の家(第二話)
透明の家(第三話 前編)
透明の家(第三話 後編)
透明の家(第四話 前編)
透明の家(第四話 後編)
透明の家(第五話 前編)
透明の家(第五話 後編)
透明の家(第六話 前編)
透明の家(第六話 後編)
透明の家(第七話 前編)
透明の家(第七話 後編)


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