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文章スケッチ帖

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感情の鮮度を大切にしたエッセイ記事まとめ
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#エッセイ

雨降る朝に日記書く

雨降る朝に日記書く

noteの更新はかなりお久しぶりだけど、相変わらず毎日書いています。

今日は土曜日で、時刻は午前9時。寝起きに立ち上げたTwitterのトレンドに、雨の土曜日というのがあって、なんかいいなと思いました。

今朝のモーニング・ページの書き出しを引用してみます。

新聞といえば、相変わらず切り抜きノートも続けていて、ついに3冊目が今週中には終わりそう。最近だと、オスの細胞だけでマウスの赤ちゃんが生ま

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更年期男と月に行く女

更年期男と月に行く女

嘘のような本当の話なんですけど、猫ちゃん向けのスキンケア製品が発売されるらしい。猫ちゃんって、人間より皮膚が薄くってデリケートなんですって。ローションも乳液も1本3,000円超え。もちろん毎日使用ですよ。ううう…私が使っているやつよりも高い!

今日の朝刊でうっそ、へえー! と思った情報である。最近、新聞をとりはじめた。それがアラサーの言うことかと思うが、想像以上にどのページも読めるし、体感として

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「ナイル殺人事件」が素っ晴らしく面白かった。ネタバレなし

「ナイル殺人事件」が素っ晴らしく面白かった。ネタバレなし

ナイル川から見る朝日の眩しさ、美しさよ。スクリーンの前にいる私ですら目を細めた圧倒的な映像美。

わが同棲カップルのクリスマスは共同出資で家電を買う日になっていて、今年は大型テレビかなあと話している。予算の都合上、諦めかけていたけど、やっぱり有機ELがいい。ぶっちゃけ画質がキレイという程度の知識で、果たして有機ELにこの作品が対応している(?)かなんて分からないけど、もう一度、独り占めしたくなる美

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切り取った風景から、続く物語

切り取った風景から、続く物語

花屋から出てきた若い父親が、幼い兄弟にラッピングされた一輪の花を手渡した。幼い兄弟はきょとんとした顔つきで、目の前に差し出されたから条件反射で受け取ったという風。歩き出した父親の背にぴたりとくっついて歩き出した兄弟の隊列に、思わず口許がゆるむ。

さては母親への贈り物だな、と推理する。翌日はホワイトデーだ。幼い兄弟たちにしてみれば、チョコレートをもらったお返しなんて想像もしていないに違いない。けれ

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グッドモーニング、世界!

グッドモーニング、世界!

もう何年も前になるけど、ある友人が「ぐもせ!」とよくツイートしていた。

当時は大学で顔を合わせていたけど、その意味を尋ねるでもなく、でも結構な頻度でタイムラインに出てくる謎の言葉。やっぱり友人のツイートを読んでいるとき、突然それが「グッドモーニング、世界!」の略であることを発見して、なんて素敵な言葉なんだろうと感動したのを、今でも覚えている。

グッドモーニング、世界! 久しぶりに、清々しく挨拶

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アプリに書き続けた言葉がPDF229枚分に。読み返して思ったこと

アプリに書き続けた言葉がPDF229枚分に。読み返して思ったこと

私はTwitterで日常ツイートをよくするほうだけど、それでもつぶやくほどではないなと思った他愛のない気持ちや、ネガティブな愚痴は人目にさらさないようにしている。

あと、手書きが好きだけど、それにこだわりすぎて大切なことを忘れてしまわないように、2017年からDayGramというスマホの有料メモアプリを使用している。

最初は単純にクラシックなインク風のデザインが好みで。エディット画面左端の時計

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誰かのためより、自分のために

誰かのためより、自分のために

先日のnoteを書くのに、スマホで撮り溜めた空の写真を振り返っていた。

ひとつとして同じ空なんてない。のは当たり前だけど、空の写真ひとつで、その時のシチュエーションや感情がぶわわっと呼び覚まされて、不思議だなあって思った。

渋谷で、仕事の面接帰り。手答えはあまりなかったけど、自分ができることはやりきったって清々しい気持ちだった。翌日に採用連絡きた!

数年前、帰省したとき。実家へ向かう車窓から

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なかったことになる前に、優しさについて考えてみた

なかったことになる前に、優しさについて考えてみた

目には見えないものを確かめるって難しい。もうすでに「たったの、そんなことで?」って気持ちが色褪せつつあるから、なかったことになる前に、この気持ちを書いてみようと思う。

歯科で親知らずを抜いた日、コンビニに立ち寄っておでんの大根を買った。柔らかく煮た大根なら、治療したての口内に安心して運べて、なおかつおいしいと思ったからだ。

レジで自前のエコバッグを取り出したものの、汁だくのおでん容器を見て、念

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物語と装丁とブックカバーと

物語と装丁とブックカバーと

大学の一般教養でとっていた文学の講義がとても好きだった。

とは言っても、谷崎潤一郎や太宰治など日本文学をやったなあ…くらいのうっすい記憶しかないんだけど。それでも思い出すと、やっぱり好きなんだよなあ。

その講義で、いちばん記憶に残っているのは「装丁」をテーマにしたもの。絵画や写真、デザインとしての芸術的価値、というよりも、素晴らしい装丁がなければ、素晴らしい物語が世に出るのは難しい、という話だ

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書くことに「なぜ?」はいらない。映画「フレンチディスパッチ」が最高だった【感想】

書くことに「なぜ?」はいらない。映画「フレンチディスパッチ」が最高だった【感想】

映画館ロビーに並んだフライヤーのなかで、ひときわ気になる存在だった「フレンチディスパッチ(THE HRENCH DISPATCH)」。

ティファニーブルーをくすませたようなグリーン地がきれいで、カラーとモノクロが入り混じった人物プリントが印象的。

蛇腹を広げてみると、フライヤーというよりはいっそ小さなアートブックと言っていいほどモダンでおしゃれなミニポスターが連なっている。

正直、このフライ

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熱量込めて好きを書くことがSEOの理想だと思うのよ。

熱量込めて好きを書くことがSEOの理想だと思うのよ。

noteでも個人ブログでもキュレーターでもWebライターでも、インターネット上で文章を公開する人はどこかのタイミングで「SEO」って言葉と出会うと思う。

SEO。Search Engine Optimization。日本語で、検索エンジン最適化。簡単に言うと、GoogleやYahooなどで検索した時、その検索ワードに関する記事が最初のほうに表示されるようにする対策のこと。

当たり前だけど、検索

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コミカルに潜んだグロテスク「チャーリーとチョコレート工場」感想

コミカルに潜んだグロテスク「チャーリーとチョコレート工場」感想

※このnoteは映画「チャーリーとチョコレート工場」のネタバレ全開で話を進めています。ネタバレ厳禁の方はそっと閉じていただけるとさいわいです。

月曜の夜、ちょっといいウィスキーをちびちび舐めながら、10数年ぶりに映画「チャーリーとチョコレート工場」を観た。

小さなオジさん(ウンパ・ルンパ)が風刺をきかせて歌って踊るシーンが大好きで、すっかり忘れていたけど、ラストで明かされるええ声のナレーション

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