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アプリに書き続けた言葉がPDF229枚分に。読み返して思ったこと
私はTwitterで日常ツイートをよくするほうだけど、それでもつぶやくほどではないなと思った他愛のない気持ちや、ネガティブな愚痴は人目にさらさないようにしている。
あと、手書きが好きだけど、それにこだわりすぎて大切なことを忘れてしまわないように、2017年からDayGramというスマホの有料メモアプリを使用している。
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最初は単純にクラシックなインク風のデザインが好みで。エディット画面左端の時計アイコンをタップすると、メモしたときの時間を打刻できるシンプルな機能も推しポイント。私はメモアプリとして使っているけど、本来は1日1行日記のカテゴリだったかな。
なんやかんや5年近く使っていてーーパタリと開かなかった時期もあるんだけどーー興味本意ですべてのバックアップをとってみたら、PDF229枚分もあって、そんなに書いていたのかと自分でびっくり!
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(ちなみにバッグアップも設定ページから簡単にデータを取得できるようになってて、有能すぎるぞこのアプリ)
懐かしさもあって、最初の1枚から読んでみると、思わず笑ってしまうようなエピソード、ヒリヒリとする悲しみや怒りの言葉、読んでいる本のメモ、映画の感想、今となっては何のことかよく分からない数字や走り書きなど、自分が普段手帳や大学ノートに書きなぐっていることとあまり変わらなくて、
むしろアプリのほうが気持ちの鮮度が高いうちにさっと残したものが多いから、すごく言葉がいきいきしているような感じもある。ああ、やっぱり書き残すって生きることだなあと思った。
そのなかで、自分で書き記しておいて、思わず涙腺がゆるんだ文章が、祖父のこと。このアプリを使いはじめる以前に他界しているのだけど、時折ふと、会いにきてくれたみたいに私の夢に出てくる。
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私のお酒好きは、祖父からの隔世遺伝だと言われていて。小さい頃は祖父が食べるものを、私も好んで食べていた。
今思えば、大好きなおじいちゃんが好きだから好き、というよりも、そもそもおじいちゃんと食の好みが似ていたんじゃないかなあと思う。だから年齢の垣根をこえて、たいへん気があったのだ。
生前、酔っぱらって陽気になった祖父が、親戚のなかから私を見つけてぶんぶんと握手した。「あやさんは立派になる」私が進学のため上京したら、慣れない携帯電話を使って「元気か? じいちゃんが作ったとうもろこし送るからな」こんなにたくさん、ひとりじゃ食べきれないよ。
帰省時、入院した祖父を見舞うと、話すこともできないほど弱って、痩せ細った姿に言葉がでなかった。私が顔を近づけたらにこっと笑って、手を力強く握ってくれた。息をひきとった祖父、触れることさえできず号泣した。
言葉も、記憶も、出来事も、すべては過去のこと。何かの役に立つとか、立てるために書いているわけじゃないけど、そのすべてが今の私を作っている。
改めて読み返すと、他愛のない言葉ばかりのようでいて、私を動かすカンフル剤として、これほど強力なものはない。
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