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読書感想文集

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徒然なるままに書く読書感想文。基本的にネタバレは無しで、ネタバレする時は事前に予告します。
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2021年8月の記事一覧

読書感想文(65)トルーマン・カポーティ作、村上春樹訳『ティファニーで朝食を』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回はオードリー・ヘップバーン主演の有名な映画の原作です。
ちなみに映画は観たことがありません。

読んだきっかけは、知人のオススメです。
だいぶ前に買ったのですが、久しぶりにその人に会う予定があったのでその前に読もうと思って読み始めました。

感想この作品には全部で4篇の作品が収録されています。
本のタイトルになっている

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読書感想文(64)鴨長明作、簗瀬一雄訳注『方丈記』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は日本古典文学です。
去年の3月頃に初めて読んで、今回は二回目です。

本文は35ページしかないので、古典を普段読まない人にもオススメしやすい長さです。
今回読んだ角川ソフィア文庫のシリーズは全訳が載っており、注も文庫の割に多いのでその点もオススメです。

せっかくだし古典を読んでみたいけどちょっとハードルが高い…なん

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読書感想文(63)フランソワーズ・サガン作、河野万里子訳『悲しみよ こんにちは』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだのはフランソワーズ・サガンのデビュー作です。
私は先日田辺聖子『ジョゼと虎と魚たち』を読んで、初めてフランソワーズ・サガンを知りました。
ジョゼが出てくるのはまた別の作品なのですが、書店でこの作品を手に取ったのはなんとなくタイトルに惹かれたからだと思います。

そして今読もうと思ったのは、知人が夏っぽい小説として

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読書感想文(62)高橋源一郎『デビュー作を書くための超「小説」教室』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだのは作家志望向けの本です。
私は作家志望ではありませんが、やっぱり自分の本を出してみたいなぁという気持ちもあります。
ただ、小説を書くのはものすごくエネルギーが必要なことなので、結局書かないような気もします。

読もうと思ったきっかけは、最近読書会で作家志望の人に会ったり、又吉直樹さんが動画で小説を書いてみてから

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読書感想文(61)住野よる『君の膵臓をたべたい』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は恐らく超有名な作品です。
だいぶ前に話題になっていましたが、初めて読みました。
読もうと思ったきっかけはネットでこの作品の登場人物の価値観が自分とぴったりだという人を見かけたからです。
映画は観ていませんが、そのうち観てみたいなと思っています。

感想面白かったです。
最後の方は少し泣いてしまいました。

タイトルか

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読書感想文(60)島田紀夫監修『すぐわかる 画家別 印象派絵画の見かた』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

先日あべのハルカス美術館で開催中の「ポーラ美術館コレクション展」に行ってきました。
印象派を中心とした絵画を鑑賞し、その後ミュージアムショップでこの本を購入しました。

感想それぞれの画家の特徴や経歴が簡潔にわかりやすく書かれていて良かったです。
印象派が起こった背景などもとてもわかりやすいので、入門用に良いのではないかと

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読書感想文(59)星新一『ボッコちゃん』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

実は今回、今年ちょうど100冊目になります。
100冊本を読むというのは今年の目標の一つだったので、達成できて嬉しいです。第2目標の150冊も達成できそうなので、この調子で読書を続けていきたいと思います。
読書って楽しいんですけど、気を抜くと読まずに何日も経ってしまうんですよね……笑。

さて、そんな記念すべき100冊目に

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読書感想文(58)コナン・ドイル作、延原謙訳『ドイル傑作集(Ⅰ);ミステリー編』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

訳者あとがき曰く、「コナン・ドイルといえばシャーロック・ホームズの作者であることは誰でも知っていようが、この人にはまだほかにも作品のあることを知っている人は少ないようだ。」とのことです。
私はホームズを買う時、横に「ドイル傑作集」なるものがあることに気づいていたので、ホームズを読み終えてすぐに3冊とも買いました笑。
今回は

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読書感想文(57)レイ・ブラッドベリ作、伊藤典夫訳『華氏451度』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだのは、最近NHKの「100分で名著」でも取り上げられたディストピア小説の名作です。

この本を知ったのは実はほんの数ヶ月前で、読書が好きだという話をした時に高校生がオススメしてくれて知りました。
かなり熱を入れてオススメしてくれましたが、読み終えた今ならその興奮もよくわかります。

そして今回読むに至ったのは、ジ

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読書感想文(56)井伏鱒二『黒い雨』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだのは、毎年この時期に必ず話題になる、あまりにも有名な作品です。
私は戦争について詳しくない自覚があり、それに後ろめたい気持ちがあります。
その戦争を実際に経験した人達はどんどん高齢になっており、当然いつかは一人残らず永い眠りにつくことでしょう。
しかしその事実を風化させてはならないと思います。そのために私自身もき

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読書感想文(55)ジョージ・オーウェル作、高橋和久訳『1984年』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだこの作品は社会の未来(或いは現在)を論じる時にしばしばタイトルが挙がる、ディストピア小説の代表作です。
しかし訳者あとがきによると、英国で「読んだふり本」第一位だそうです笑。
なんとなく知っているけど読んだことがないという方はその一員ということなので、是非読んでみてはいかがでしょうか?笑

尚、今回は恐らくネタバ

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読書感想文(54)秋葉四郎『短歌入門;実作ポイント助言』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回はまた短歌の本を読みました。
こうして一つのことについて集中的に学ぶのは良いことなのかもしれません。
一方で、寄り道をたくさんしながら思わぬところで色んなものが結びつくのが好きなので難しいところです。

感想ものすごく為になりました。
ふんわりとそれっぽいことを言うのではなく、確かな信念に基づいた歌論がありました。

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読書感想文(53)沖ななも『今から始める短歌入門;たくさんの例歌でわかりやすい』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は短歌の本です。
昨日短歌の本を読んで短歌を詠みたくなったので短歌の本を読みました。

感想この本ではタイトル通りたくさんの例歌があるのが良かったです。
引用されているものはいずれも秀歌なのだとは思いますが、自分にとってピンとくるものもあれば、よくわからないものもありました。これによって自分の好みが少しわかったような気

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読書感想文(52)千葉聡『短歌は最強アイテム;高校生活の悩みに効きます』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

この本は、「なんか短歌の本を読みたいな〜」と思いながら本屋を歩いていると見つけました。

「短歌の本を読みたいな〜」と思ったのは、短歌ってやっぱりいいなと最近よく思うようになったからです。
短歌の良いところの一つは、日常の些細な感動を記憶できることだと思います。短歌を詠む意識を持って生活すると、日常の些細なことに目を向けて

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