読書感想文(61)住野よる『君の膵臓をたべたい』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は恐らく超有名な作品です。
だいぶ前に話題になっていましたが、初めて読みました。
読もうと思ったきっかけはネットでこの作品の登場人物の価値観が自分とぴったりだという人を見かけたからです。
映画は観ていませんが、そのうち観てみたいなと思っています。

感想

面白かったです。
最後の方は少し泣いてしまいました。

タイトルから病気の話なのかなと思っていたらその通りで、それはかなり序盤で明かされます。
死と直球で向き合う高校生の物語でした。

読み始めてすぐに、若いなぁと思いました。恋愛小説や少女漫画でよくあるもどかしさというか、ぎこちない関係というか。
若いなぁと思うということは自分が老けてしまったということなのですが、これを若いなぁで片付けずにきちんと受け入れていたいです。
若いなぁと思うと自分はわかっているような気がしてしまうのですが、実際にはいくらでも学ぶことはあるものです。

この本を読んで、大きく2つのテーマについて考えました。

1つ目は自分の人生を自分で選択するということ。これは意識しているかどうかに関わらず、そうなっているものです。しかしそれを意識して自分で選択していくことが大切だと思いました。
偶然というものは全く無いのだと言われると、私は正直そうは思えません。
それでも選択の力というのは偉大で、人生で自分が選択できる余地というのは限られているけど意外と多いものだと思います。
なんだかんだ言い訳をしながら、人は選択しているということがこの小説ではわかりやすく書かれています。
言い訳というと何かをやらない選択をする時に使われがちですが、実際は何かをする時にもよく使っているものです。
これを良い方向に使えないでしょうか。
誰かに恩を売っておけばそのうち自分に返ってくるからな、なんて言い訳をしながら、誰かの為に何かをしてみるなんてどうでしょうか。

2つ目は、人間いつ死ぬかわからないということ。
これは当たり前のようで、多くの人があまり本気で考えられていない内容かもしれないなと思います。
『明日死ぬかもよ?』という本があるのですが、読書会でこの本を紹介された時などに私は考えたことがあります。
しかしどうしても自分がすぐに死ぬというのはリアルに想像できません。
私は割とドライな方で、お葬式などでも「人間いつか死ぬしなぁ」と思ってしまいます。会えなくなるのは少し悲しいですが、別れを出会った時から予感しており、実際にいつかは起こります。私はやはり人間関係を築くのが苦手なのだろうなと思います。
そういう点では、主人公と少し似ているのかもしれないなと思います。
私は友達がいますが、ここ数年でやっと他人に興味を持つようになったような気がします。というと言い過ぎでしょうか、ちょうど良い表現が見つかりません。でもなんとなく、まだ人と関係を築くのが怖いような気もします

本の話から遠ざかっている気がするので、ここを深堀りするのはまた今度にします。

内容については、正反対の二人の息がなかなか合っていて良いなと思いました。
天真爛漫な少女と、それに呆れつつもついていく主人公。二人を見ているとやはり若いなぁと思いますが、常に死が身近にあるためか、無邪気なだけではないように思われます。

あと、なんだろう。もっと書きたいことがあるはずなのに、思いつきません。まだ全然消化し切れていないのかもしれません。
自分もいつか死ぬということ、それはいつでも起こりうるということ、それを意識して生きていくこと、その時自分はどんな風に生きるのか、そんなことが頭をぐるぐると回っています。
すぐに答えが出るようなことでもないと思うので、しばらく頭の隅にこれを置きながら生活しようと思います。

おわりに

今回はあまり上手く書けなかったような気がします(今回も?笑)。
感動系の話は久しぶりに読んだので、少し感性が鈍っているのかもしれません笑。
でもあんまり悩まず、気長にこれからも感想をnoteに綴っていこうと思います。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

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