蒼月海里

ファンタジー小説家、時々シナリオライター。仙台生まれ千葉育ちの元書店員。2014年08…

蒼月海里

ファンタジー小説家、時々シナリオライター。仙台生まれ千葉育ちの元書店員。2014年08月デビュー。6年で著作50冊ほどを刊行。 『咎人の刻印』『幽落町おばけ駄菓子屋』『幻想古書店で珈琲を』『稲荷書店きつね堂』『水晶庭園の少年たち』『怪談喫茶ニライカナイ』『怪談物件マヨイガ』など。

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■新刊情報『海風デリバリー』(2024/6/7発売)

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我が家に、ついにカーテンがやってきた!

断っておくが、引っ越してから約7カ月間、カーテンなしで生きてきたわけではない。
売主さんが残していったものを使わせて頂いていたのだ。
売主さんの粋な計らいに感謝カンゲキ雨嵐なのだが、残していくのにも理由があったことだろう。
なにせ我が家のLDKの掃き出し窓はバキバキのハイサッシで、カーテンの高さは2.4m以上必要なのである

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家主さんがご在宅なので、人が住んだ時のリアルな感じやマンションや周辺環境の雑感も聞けた。
お部屋自体は、メリットもあればデメリットもある。非常に悩ましいところだった。

一番気になったところは、日当たりが悪いところだ。
お部屋を後にし、日当たりがよければ……とぼやく私に、Kさんは「どうしてもそこが引っかかるのでしたら

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舞台『咎人の刻印』第二弾は、1/28の大千穐楽を以って閉幕となった。
完全オリジナルストーリーでオリジナルキャラクター満載で……というのは初だったため、何が飛び出すかわからない感があったのだが、蓋を開けてみれば、とてもいいエンターテインメントになっていた。
『咎人の刻印』のテーマを、脚本・演出家さん(中島庸介さん)なりに上手く落とし込んでくださっていて、メディアミックスとしての広がりを肌で感じられ

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自分は関係者としてゲネプロを観劇したのだが、単刀直入に言うと「良かった」。

今回のシナリオは舞台の完全オリジナル。
オリキャラも多く、女性陣も増え、どうなるんだろうと思っていたのだが、実にうまく調和していてよかった。
オリキャラが原作キャラとわちゃわちゃしてるのは最高に可愛かったし、殺陣もパワーアップしてるし、ヒールの主張がストレートでわかりやすく

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藤丸豆ノ介先生が手がけるコミック版『咎人の刻印』の完結巻が発売された。

藤丸先生には『東京ファントムペイン』の時からお世話になっているので、計5冊分のコミカライズをして頂いている。
大変お忙しい中、目が飛び出るほどのクオリティを保ちつつ、鬼の構成力で原作を再構成してくださり、本当に頭が上がらない想いだ(コメツキバッタのような動き)

限られた枠の中で、神無と御影の話である『咎人の刻印』にとって大

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『最弱聖女でしたが「死神」になって全キルします』改め、『最弱聖女でしたが「死神」になって世直しします』が発売した。

「小説家になろう」の利用は初。
コツコツと地味にアップしていた作品が、有り難くも500頁超という大ボリュームで書籍化し、コミカライズも決定した。

そう、「なろう」は初なのだ。
はるか昔、個人サイトで長編小説を公開したり、今や話題にならないような投稿サイトに投稿して批評し合ったり、

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新年あけましておめでとうございます!
本年もよろしくお願い致します!!

君たちはどこで初日の出を見るのかさて、新年の挨拶も済んだところで本題に入ろう。
私は冬の太陽ガチ恋勢で、いつしか初日の出を見なければ新年を迎えた気になれない身体になっていた。
ブクロのタワマンに住んでいた頃は、東向き35階なので自宅から見える上に、マンション主催の初日の出ビューイベントがあり、マンションの最上階(のちにビュー

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前回の更新から時間が空いてしまったのは、仕事にもみくちゃにされたり、体調を崩したりしていたからだ。
まさか、寒暖差アレルギーで喉に来るとは思わなかった。今までは鼻だったのに。
しかし、今回のようにずっと平熱だけど喉が痛くて咳が出るという症状は季節の変わり目で頻繁にあったので、あれは風邪ではなくアレルギーだったのかもしれない……。
新天地ではアレルギーに強いお医者さんがいたので、今まで疑問に思ってい

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筋肉をつけたら家を買っていた⑨【内覧前の準備】

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小説家は住宅ローンが組める……だと?さて、回想を終えて千葉の物件を内覧した時に戻る。

「お客さんでしたら住宅ローンを組めますよ」
不動産屋さんが放ったその一言が、私に衝撃を与えた。
「でも、個人事業主ですよ!? 小説家ですよ!? ギャンブラーですよ!?」と目を剥く私。
だが、小説家=ギャンブラーとは限らないかもしれない。
私はファーストペンギンめいたことをしたりニッチな作品ばかり書いているが、流

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輝けよパソコン、と小説家は言った。

輝けよパソコン、と小説家は言った。

そうだ、パソコン光らせよう。ワークデスクが暗いな、と思った。
パソコンに入力する作業は問題ないのだが、紙に出力されたものを見るにはやや光量が足りない。
だが、天井の照明をつけるほどでもない。
目の前に虹色に光るキーボードがあるが、当然、光量が足りない。

旧居は吸血鬼が即死するレベルで直射日光が入る場所にワークデスクを置いていたので光量が充分だったのだが、新居は直射日光が入らず、ぼんやりと明るくぼ

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筋肉をつけたら家を買っていた⑧【回想編:家賃の高い部屋】

筋肉をつけたら家を買っていた⑧【回想編:家賃の高い部屋】

家賃の高い部屋のお時間がやってまいりました!まともな不動産屋さん、まともな管理会社、まともじゃない職の私。
確定申告書の控えを提出してハッタリなしの審査をしてもらった結果、タワマン上層階の一室を借りられることになってしまった。
私は、小説家はギャンブラーみたいな職業だと思っている。
私だったら、こんな胡散臭いやつに部屋なんて貸さないと思っていたのだが……。

とはいえ、収入が不安定すぎる職業なので

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筋肉をつけたら家を買っていた⑦【回想編:小説家 怒りの引っ越し】

筋肉をつけたら家を買っていた⑦【回想編:小説家 怒りの引っ越し】

管理人=コンシェルジュ、ってコト!?池袋自体は好きだ。
利便性は良いし、好きなお店がいっぱいあって楽しい。
毎日のように刺激があるので、クリエイティブなことをするにはうってつけだった。大型書店があるので資料を入手しやすいし。
だから、池袋から離れたくない。

そう思った私は、地元の不動産屋さんを調べた。
レビューを読み漁り、騙し討ちをしなさそうな不動産屋さんを選んだ。
駅前に地域密着型で親身になっ

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筋肉をつけたら家を買っていた⑥【回想編:不動産屋と管理会社には気を付けろ】

筋肉をつけたら家を買っていた⑥【回想編:不動産屋と管理会社には気を付けろ】

不動産屋の闇に触れる。憧れの地である池袋に住みたい。
そう思った私は、デビュー作の重版印税を元手に池袋の物件を探した。
デビュー作が売れなかったら、屈葬風呂物件の日焼けした畳の上でハエトリグモに見守られながら「終わり」を迎えていたことだろう。
読者さまと版元さんに感謝だ。いやもう本当に命の恩人です。

というわけで、私は池袋東口側で物件を探した。
アニメイトによく行っていたので、サンシャイン通り方

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筋肉をつけたら家を買っていた⑤【回想編:貧乏作家VS蜂一家】

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爪に火を点す生活リーマンショックで会社が吹っ飛んで、再就職が上手く行かずに路頭に迷いかけ、なんとか書店のアルバイトができるようになってデビュー作が出る前前では、とにかくお金がなかった。

因みに、書店員は薄給なので、家賃を支払うので精いっぱいだった。
築古アパートとはいえ、東京(しかも、そこそこ便利な西巣鴨)の駅近。
地方の物件に比べたら、家賃はかなり高い。

風邪を引いた時、医療費を払うのが苦し

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筋肉をつけたら家を買っていた④【回想編:セキュリティZERO物件】

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おのぼりさん、部屋を探す。大家さんがいてくれた物件は、学生のきょうだいが住むというのもあり、親が探してくれたものだ。
だが、社会人一人暮らしで、流石に親を頼りたくない。というか、そうでなくても実家を頼りたくない事情があった。

それはともかく、初の物件探しである。
近所の不動産屋さんに赴き、ワンルームでリーズナブルで駅近で、日当たりがいいところを探した。寒い物件は、もうこりごりだと思ったからだ。

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