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日々のかけらから考えたこと

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普通の毎日を切り取って、見えた景色をお届けします。モノより思い出。
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#日記

どんな気分でいるかは、選べる

どんな気分でいるかは、選べる

思い通りに事が運ばなかったとき、嫌なことをされたとき。

「もうやだー!何でこんなことになるんだー!!!むきー!!!」と怒ったり、「こんなはずじゃなかったのに。ぐすん。」と悲しんでもいい。その気持ちを、なかったことにしてはいけない。思いっきり浸って、漬かりすぎてしわしわになった漬物のようにしなびてもいい。

「なんでー!?!?」という嵐のような感情が過ぎ去ったら、「自分はこの後どうしたいのかしら?

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雨宿り、想定外を楽しむ心

雨宿り、想定外を楽しむ心

雨宿り。おそらく誰もが知っている単語だが、意外と体感する機会は少ないものかもしれない。最後に雨宿りしたのは、いつだっただろうか。

朝、隣駅のスーパーまで買い物に行った。以前は電車に乗ることも多かったけれど、最近は断然歩きだ。緩やかに上り下りがある坂道を、ずうっとまっすぐ歩く。頂上にたどり着けば、隣駅まで一直線に見える。

帰りがけの花屋さんには、母の日用に綺麗に束ねられたカーネーションの花がいく

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スーパーで出会ったおかあさんに、何もできなかった話

スーパーで出会ったおかあさんに、何もできなかった話

仕事帰りにスーパーに寄り、20%オフになった美味しいお惣菜をいくつかカゴに入れて、レジに並んだ。お惣菜売り場に近いレジは、晩酌用缶ビールやお弁当をカゴに入れたスーツ姿の男性を中心に、ちょっぴり賑わっていた。そんな状況でも、レジ待ちの床には各々が並ぶ位置を示すテープが貼られていて、ソーシャルディスタンスが保てるよう配慮されていた。

私の前には、5歳くらいの女の子を連れた女性が並んでいた。列が動いて

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今必要な心持ちを、思い出そう

今必要な心持ちを、思い出そう

ここ数日、noteを書く気になれなかった。日に日に息苦しくなっていく(もちろん、比喩的な意味で)感じがするのに、どうやってこのモヤモヤを晴らしたらいいのかわからなくて。新年度を前に、何か少しでも前を向くきっかけはないかなぁと、スマホのカメラロールで去年の3月31日を振り返ってみた。

出てきたのは、「教会のパイプオルガン」と、「スタバのマンゴーパッションティーフラペチーノ」。

去年の3月31日は

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朝ヨガのススメ

朝ヨガのススメ

タイトル通りのことだが、とにかく感動した勢いで書いている。

先週あたりから、春に向かう寒暖差かはたまた気圧のせいか、なんとなく不調で、もともと頭痛持ちなのもあり身体がだるく、パッとしない毎日だった。寝てもあまり回復しないし、お風呂につかっても疲れちゃうし。

そんなある日、目覚めてふと何気なく、ちょっとストレッチでもするかと思い立った。YouTubeで検索すると、『ベッドで目覚めの朝ヨガ』なるも

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いつでも、今の自分にしか書けないもの

いつでも、今の自分にしか書けないもの

いつでも、今の自分にしか書けないものを書いている。

過去の自分にも未来の自分にも書けないし、もちろん他人にも書けないものだ。自分が、自分の意思で言葉にしている限り。

部屋の掃除をしていたら、昔の日記が出てきた。懐かしくなってパラっとめくってしまったが最後、結局終わりまで一気読みしてしまった。

それは社会人2年目から4年目までのもので、新しい仕事や人間関係に直面してはぶちのめされて、それでも何

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宝箱を開ける人

宝箱を開ける人

「宝箱を開ける人」は、かっこいいなぁと思う。
ズラリと並ぶ宝箱を次々と開けて、「これもこれも面白そうじゃない?」って言えるような人。

不動産の営業をしていた頃、私の周りには素敵な営業マンがたくさんいた。営業スタイルは様々あれど、みんな、「宝箱を開ける人」だった。

初めての宝箱をみせてくれたのは、当時の部長。

入社して2年目の春、1つ下の新人が珍しく大量に配属された。その新人研修の一環として、

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料理の魔法

料理の魔法

今晩の夕食は、チキンのトマト煮込み。煮込み料理は楽しい。お肉がほろほろになっていくのを待つ時間はとても贅沢だし、グツグツしている間に他の作業が出来るのはお得な感じがする。

料理は、人が一番簡単に創造主になれる事柄だと思う。

前職を辞めたあとしばらくは、ぼーっとするばかりの毎日だった。仕事は楽しかったけれど終電続きで身体は疲れていたし、社内がゴタゴタの最中に辞めてしまったので心も弱っていた。本を

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「おかえりなさい」と言われて、考えたこと

「おかえりなさい」と言われて、考えたこと

「おかえりなさい」は、いい言葉だ。

仕事から帰り、マンションのエントランスを抜け、郵便受けをチェックして、エレベータホールでボタンを押して待った。到着したエレベータの扉が開くと、中から出てきたのは小さなゴミ袋を持ったおばあちゃん。おばあちゃんは自分が降りたあとの扉を片手で押さえながら、「おかえりなさい」と声を掛けてくれた。

「こんばんは」を言う口になっていた私は、とっさのことで「ただいま」が出

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部屋との別れと、ピンクのバラ

部屋との別れと、ピンクのバラ

3月は、別れの季節。引越の多い季節だ。

不動産屋に勤めていた頃、たくさんの引っ越しを見送ってきた。人が引っ越してゆく様子は、人それぞれだ。部屋をピカピカに掃除してくれる人もいれば、鍵の引き渡し直前まで荷出ししていて部屋はほこりだらけのまま、という人も多い。

様々な別れの中で、印象に残っている人がいる。

約束の時間に部屋を訪れると、その女性も彼氏と共に部屋に戻ってきたところだった。友人達が、送

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好きなものを好きと言える強さ

好きなものを好きと言える強さ

好きなものを好きと言うには、強さが必要だと思う。今はだいぶマシになったけど、私は私の好きなものを誰かに話すという、ただそれだけのことも出来なかった。

中学生の頃。好きな芸能人を聞かれたとき、私は、何と言ったら嫌われない、正しい正解だろうか、といつも考えていた。否定されるのがこわくて、そもそも自分が何が好きなのかも、よくわからなくなっていた。みんなが「ジャニーズの○○くんが好き!と盛り上がる中で、

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誰かを想う豊かさ

誰かを想う豊かさ

信心深いわけではないけれど、手を合わせて祈る時間は豊かだなと思う。

先日、縁あってお寺にお邪魔した。正式なお焼香の仕方を教わって、手を合わせる。仏壇の前で手を合わせたら、自然とおじいちゃんの顔が思い浮かんだ。「そっちで元気?」「庭の梅が綺麗に咲いているよ」なんて話しかけながら、最後には「おばあちゃんのことよろしくね」って終えた。不思議と、心があたたかくなったことを感じた。こういう風に誰かを想うこ

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いつもよりちょっとご機嫌に

いつもよりちょっとご機嫌に

なんだか、社会全体がトゲトゲしている感じがする。当たり前の毎日が揺らぐときは、不安で心がざわつくのも仕方がない。昨晩は夜更けにwe are the worldを聴きはじめ、その歌の力強さとメッセージに号泣してしまい、目覚めたらまぶたが重い。そんな日もあるよね。

どんな気分で目覚めても、今日は晴れている。だから、とりあえず太陽浴びて、自分の持ち場で出来ることを淡々としよう。いつものことをいつもどお

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名前を呼ぶ

名前を呼ぶ

私は、人の名前を呼ぶのが苦手だ。初対面でも知り合いでも仲良しの友人でも、ファーストネームだけではなく、ファミリーネームであっても。誰かに話しかけるときはいつも深呼吸してからだし、会話の中で相手の名前を呼ぶのにも四苦八苦している。そんな私が、頑張ってでも名前を呼ぼうと思えるようになった出来事があった。

きっかけは新しいバイト先でのこと。初日から、不思議なくらい居心地よく働くことが出来た。少人数で和

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