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フランス生活

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フランスでの生活の一コマや、経験の記録。フランスについて思うことなどなど
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#フランス

フランスで家探し 《前編》

フランスで家探し 《前編》

2020年から数年間、コロナのロックダウンの影響で、地方へ流出するパリジャンが多く出たらしい。パリ郊外の通勤圏内は特に、軒並み不動産価格が上昇したと聞いた。さらに銀行の金利は上がる一方で、貸し渋りも増えている。不動産を買うには良い条件とは言えないけれど、諸々の事情で「動くなら今」と意見が一致したのが、今年の春。それから7月末の仮契約へ辿り着くまでの数ヶ月間、本当に色々な「住まい」を見て来た。

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戦争の定義

戦争の定義

2020年の春、ロックダウンが始まる前の演説で、フランスのマクロン大統領は「Nous sommes en guerre(戦時中なのです)」と言った。
新型コロナウイルスとの戦争だと。非常時だから、感染がこれ以上拡大しないように、ロックダウンという、人々の自由を大きく侵害する手段を取らざるを得ないと。

1日1時間、自宅から1kmの範囲まで。外出の際は、その理由を記した証明書を携帯する。街には警察官

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2022年を迎えて

2022年を迎えて

最近思うことは、そろそろワクチンに関しては、積極的に情報収集しなくても良いのではないかということ。当初、その効果や安全性について専門家の意見は極端に割れていたが、今は、誰が信頼出来て何を参考にすれば良いか分かる。各国のデータや論文等での答え合わせにより、様々な仮説が事実と間違いに振り分けられた。長期的な部分は未だ明確でないにしろ、大枠でどんな物かということは、自分の中でひとまずケリが着いた。

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ワクチンパスポートがもたらすもの

ワクチンパスポートがもたらすもの

日本でも一部で導入が始まり、話題になっているワクチンパスポートですが、フランスでも最初はごく限られた場所のみでの適用で、所持していなくても特に困らない物でした。
フランスの厚生大臣も「(パスの有無が)差別に繋がる物であってはならない」と明言していましたし、導入時には特別な危機感もありませんでした。

それが今年7月のバカンス直前、ワクチンの大規模接種が始まると同時に適用範囲が大きく変更され、8月以

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ワクチンパスポートの是非

ワクチンパスポートの是非

今、フランスではワクチン接種が大々的に勧められ、6割弱の59.5%の人(16歳以上では73.50%)が既にワクチンを2度接種したようです(7/25現在)。

そして、政府はこのワクチン接種が完了した証明書である「ワクチンパスポート《Pass Sanitaire》」を携帯していないと、カフェやレストラン、映画館、図書館、スポーツ施設、病院(緊急時を除く)など、身近な場所へのアクセス(長距離列車や飛行

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自転車でロワール古城めぐり

自転車でロワール古城めぐり

10日間かけて、古城で有名なロワール地方を自転車で周りました(2019年7月)。フランスの北部に位置するパリからは、南西方面へ電車で2時間くらい。ワインの生産地でもあり、安くて美味しいワインを毎晩飲みながらの自転車+キャンプ旅行でした。

ロワール川流域には数百もの古城が点在しており、世界遺産にも登録されているので、フランスが好きな人は知っている人も多いかもしれない。私も以前からその景観の素晴らし

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フランスという国

フランスという国

まず何を書こうかと考えたところ、今自分にとって一番身近なこと、それは住んでいる場所と家族(夫)のことかなと思い、フランスを取り上げることにしました。上のイラストは私の思う「フランスといえば」の一部です。

フランスに来たきっかけ
2016年の春、それまで5年住んでいた、大好きな大分県別府市を離れ、フランスのパリ近郊にやって来ました。その1年前に、日本へ自転車旅行をしに来ていた今の夫と、別府の路上で

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