「東京・森と市庭」。小さい頃から木に触れ、『木育』ができる、園児の遊び場。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
皆さんは、『木育』という言葉を知っていますか?
『木育』とは、2004年に北海道庁が提唱した教育への概念です。小さい頃から「人や木、森との関わりを経て豊かな心を育む」という目標で発足されました。『木育』に関しては、木の製品に触れること以外にも、森林環境や木の命に目を向け「木と人の繋がり」を意識することが求められています。
私は、『木育』に近いことと言えば、2022年に林福連携をする、就労継続支援A型事業所について、所属する会社のサイトに書いたことがあります。
そんな『木育』ですが、東京都には、『木育』を取り入れ、子ども達の成長を育んでいる、企業があります。
2024年3月上旬、東京都町田市にある幼保連携型認定こども園「正和(せいわ)幼稚園」の園庭では、子ども達が歓声を上げていました。ケヤキの木の周りには、木の床材を階段でつないだ「ツリーデッキ」があって、登ったり降りたりして遊んでいます。
「ツリーデッキ」を施工したのは、奥多摩の森で育ったスギやヒノキで遊具などの製造を開発する、東京都奥多摩町にある「東京・森と市庭(いちば)」。「東京・森と市庭」の取締役の菅原和利さんは、「ヒノキは軟らかく傷付きやすいですが、遊ぶ時に怪我をしづらいです。沢山遊んで付いていく汚れや傷も『味わい』ともたらしてくれます」と笑顔で伝えました。
今回は、「東京・森と市庭」が行う、『木育』での良いところについて紹介します。
「東京・森と市庭」が掲げる、『木育』の理念
「東京・森と市庭」は2013年の創業時から林業再生を掲げ、木材を利用する新しい可能性を模索してきました。きっかけは、「このままでは山が負債になる一方だ」と憂う奥多摩の林業家との出会いでした。日本の豊富な資源である森林は、荒廃の危機が常に隣り合わせです。およそ4割を占める人工林の半数は伐採時期を迎えていますが、安価な外国産材などに押されて日本の人工林の需要は伸び悩んでます。
当初は、床に敷き詰める木製パネルなどオフィス向けの内装材やDIY商材をメーンに営業しましたが、オリジナルカラーを打ち出せず赤字が続きました。転機は2016年、保育園から家具作りや遊具を頼まれたことでした。軟らかさや木の節といった特性が、園児の遊び場では短所ではなく長所として受容されました。
参考:「木 ✕ 教育 = 木育」で目指す林業再生 奥多摩の木製遊具メーカー「東京・森と市庭」 東京新聞(2024年)
「木と教育のかけ算によって、木の付加価値を高められる」と手応えを感じ、2017年から、小さい頃から木に親しむ『木育』にターゲットを絞って営業を展開しています。2018年度に黒字化を達成しました。遊具はオーダーメードで、子ども達の遊ぶ様子を確認して職人が完成しています。社有林での自然体験会や端材を活用した工作のワークショップも開催しています。
菅原さんは、「『木育』で得られる学びを打ち出すことで木の評価が高まり、もっと木材が使われています」。評判は広がり、富山県の製材業者などから協賛の声がかかります。「木育市場を全国に拡大し、地域の木を地域の子ども達に届けていきたいです」と述べました。
心が育まれて、素敵
私は木の製品は、前から好きです。木の香りというよりも、木のなめらかさとか、質感が好きで、子どもの頃は積み木が凄く好きでした。
木の製品で言うと、福岡おもちゃ美術館という、木のおもちゃが沢山ある施設があるのですが、2023年に知ってから、未だに行けていないことが残念です。
自分で行ける交通機関が限られてくると、どうしてもなかなか行かない場所や一度も行ったことない場所に行くには、私はそこにポンと飛び込む勇気を持てなくて、いつも躊躇して、先延ばしになってしまうんですよね…
この施設の記事は去年書いたので、動画を観るだけでワクワクしたので、いつか絶対に、行きます。
この記事の『木育』も、子どもの頃から木が近くにあることで、木というものが身近に感じられ、木の持つ良さとか、軟らかさとかを経験できることは、これからの人生において、とても良いことだと思います。
『木育』は、今ずっと危ぶまれている林業の危機も助けるものですし、この取り組みが広がってくれることに期待します。
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