大学生がツラツラと書き連ねます。 拙いですが、いつか読んでください。

大学生がツラツラと書き連ねます。 拙いですが、いつか読んでください。

記事一覧

私が私であるから、貴方を愛すのです。貴方が貴方であるから、その愛に意味が生まれるのです。

栞
3か月前
1

なんでもいい

アリストテレスは幸福論を唱えた。人間の行為には手段と目的が存在する。大企業に就きたいからよい大学に入る、スポーツ選手として輝きたいから由緒あるクラブに加入する、…

栞
3か月前
3

愛について考える人なんて腐るほどいるのに、純愛を求め、行動に移せる人間がここまでいないのも珍しい話だな

栞
3か月前

思ってもないことを考える夜もある

よくさ、思ってたんだよ。こんなに愛しているのにって。君の為にプレゼントもした、君の為に大雨の中傘を携えて迎えに行った、君の為に好きな料理を頑張って作ったのにって…

栞
3か月前
4

無責任に愛した

携帯をひらけば、フラッと連絡こないかなとか考えたりする。街中で劇的な再開を果たせないかな、なんて金色の髪の毛を目で追ってしまう。僕が運命の人だと思っていたのはど…

栞
3か月前
2

溶けたグミは切ない(短編)

少しばかり夏が「おはよう」と語りかけてくる、そんな時期。日差しを浴びていると、汗が滲み出して目に染みる。髪が夏バテをして崩れてきて、朝の20分が無かったものになる…

栞
4か月前
7

モヤモヤ

最近、常日頃感じていたモヤモヤをしっかり認識した気がする。これといった契機はない。もしかしたら桜が咲いてまもなく、花びらを落とし次の春に向けて葉を付けていくとい…

栞
5か月前
9

小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった

小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった。なぜならば、イナズマイレブンとダンボール戦機がテレビで放送されるからだ。ドラえもん、クレヨンしんちゃん、ミュージック…

栞
5か月前
4

オリオンビールとラフテーには笑顔が合う

羽田空港第二ターミナルには、大きなリュックやスーツケースを手に持った人が集っている。かくいう僕もクローゼットの右隅に眠らせていたスーツケースを引っ張り出してきて…

栞
5か月前
8

明かりをつけましょ、提灯に(短編)

君がいなくなっても生きている。こんなにも皮肉なことが他にあるだろうか。私はきちんと君を、君のことを愛していたのだろうか。あれほどまでに君のことを知りたくて、欲し…

栞
5か月前
10

一歩を踏み出すだけ

一歩踏み出す勇気、という言葉は誰しもが一度聞いたことがあるだろう。そして、それを体感したこともきっとあるに違いない。僕だってそんな体験は何度だってしたことがある…

栞
5か月前
10

忘れられない恋などなくて

脳みそが活性化している夜にしか文章を書けないでいるから、いつまでも君を忘れられていない。そんな思いは戯言に過ぎなくて、忘れられない恋なんてものはないはずなのだ。…

栞
6か月前
15

姉が結婚をした

なんか姉が結婚をしたから、それについて書こうと思ってごちゃごちゃ書いていたのだけれど、あんまり上手く書けそうになかったから、弟という立場で率直な思いを綴ることに…

栞
6か月前
13

僕は君とこういう形で会いたくないんだけれど、僕と君が会うにはこういう形でしか成し得ないことなんだ。僕は君に会いたいから、会いたくなくても会いに行ってしまう。

栞
6か月前
1

君との思い出は全てコートのポケットに仕舞い込んだはずなのに、まだ春が来ないから君を思い出してしまう

栞
6か月前

あの日、僕らに等しく降り注いだ雨は、今、再び等しく僕に降り続ける。
左側の視界は良くなったけれど、いつまでも空けている。貴方も右側をいつまでも空け続けてほしいと願う、60センチの恋だった。

栞
7か月前

私が私であるから、貴方を愛すのです。貴方が貴方であるから、その愛に意味が生まれるのです。

なんでもいい

アリストテレスは幸福論を唱えた。人間の行為には手段と目的が存在する。大企業に就きたいからよい大学に入る、スポーツ選手として輝きたいから由緒あるクラブに加入する、寂しさを埋めるために恋人を作る、といったように。そうした手段-目的の構図は絶え間なく作られ、その果てにある目的を果たすことが幸福であると、アリストテレスはそう提唱した。否、私はこれに異議を唱えたい。勿論のこと、目的の為に手段を建てることは素

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愛について考える人なんて腐るほどいるのに、純愛を求め、行動に移せる人間がここまでいないのも珍しい話だな

思ってもないことを考える夜もある

思ってもないことを考える夜もある

よくさ、思ってたんだよ。こんなに愛しているのにって。君の為にプレゼントもした、君の為に大雨の中傘を携えて迎えに行った、君の為に好きな料理を頑張って作ったのにって。自分がしたことしたことに囚われて、なんで返してくれないんだろうって嫌になった。恩着せがましいだろうけど、多分恋愛をした人の多くが一度は思ったことがあるんじゃないかな。

一度言われた。愛には人それぞれ大きさと形があるって。さてはベクトルか

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無責任に愛した

無責任に愛した

携帯をひらけば、フラッと連絡こないかなとか考えたりする。街中で劇的な再開を果たせないかな、なんて金色の髪の毛を目で追ってしまう。僕が運命の人だと思っていたのはどうやら錯覚で、彼女はそう思えなかったらしい。

時に僕は、彼女の影を拭ってあげたいと傲慢にそう願っていた。孤独だと嘆く彼女に手を差し伸べ、グッと引っ張ってあげたかった。がむしゃらに優しさをぶつけ、彼女を肯定した。それは基盤に好意があったのは

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溶けたグミは切ない(短編)

溶けたグミは切ない(短編)

少しばかり夏が「おはよう」と語りかけてくる、そんな時期。日差しを浴びていると、汗が滲み出して目に染みる。髪が夏バテをして崩れてきて、朝の20分が無かったものになる。それでも夕方になれば陽は沈んで、夜になれば涼しさを少しずつ思い出す。そんな夜風が、散歩をしている僕の背中を押す。夜散歩は最近のトレンドになっていた。家にいるとよからぬ思考を巡らせるし、スマホを見ていても情報の津波に息が苦しくなるから、た

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モヤモヤ

モヤモヤ

最近、常日頃感じていたモヤモヤをしっかり認識した気がする。これといった契機はない。もしかしたら桜が咲いてまもなく、花びらを落とし次の春に向けて葉を付けていくという様子を見て気がついたことなのかもしれない。

モヤモヤを感じ始めたのは高校2年の頃だった気がする。本腰を入れて受験勉強に励むようになった、その時期。そしてそのモヤモヤは1年間の浪人を終え、かつての夢の大学生活を手に入れ、就活に頭を抱える今

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小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった

小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった

小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった。なぜならば、イナズマイレブンとダンボール戦機がテレビで放送されるからだ。ドラえもん、クレヨンしんちゃん、ミュージックステーションというレッドカーペットが敷かれた金曜日も同じように楽しみだったのだけれど、やはり当時の僕が、より熱を有していたのは水曜日の方だった。小学校のサッカーチームに所属していてサッカーが好きだったこともあったし、なによりその年代の男の子

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オリオンビールとラフテーには笑顔が合う

オリオンビールとラフテーには笑顔が合う

羽田空港第二ターミナルには、大きなリュックやスーツケースを手に持った人が集っている。かくいう僕もクローゼットの右隅に眠らせていたスーツケースを引っ張り出してきて、その一員と化している。つまり、それは、僕がこれから旅行に行くということを意味している。フライトの時間よりも2時間程早く着いた僕は、共に旅行に行く友人とターミナル内のお洒落なカフェで腰を休めることにした。友人はサングラスとサングラスを身に纏

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明かりをつけましょ、提灯に(短編)

明かりをつけましょ、提灯に(短編)

君がいなくなっても生きている。こんなにも皮肉なことが他にあるだろうか。私はきちんと君を、君のことを愛していたのだろうか。あれほどまでに君のことを知りたくて、欲していて、君がいなければ生きる意味なんてないとさえ思っていたのに。

恋は盲目と言うように、私の視界はぐっーと小さく丸くなり、そこには君が写っていた。魚眼レンズ越しみたいな君中心の世界がそこにあった。君が生きる意味なんてものはとても稚拙で、安

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一歩を踏み出すだけ

一歩を踏み出すだけ

一歩踏み出す勇気、という言葉は誰しもが一度聞いたことがあるだろう。そして、それを体感したこともきっとあるに違いない。僕だってそんな体験は何度だってしたことがある。

 僕はこれまで何かやりたいことだとか、好きなことだとかを見つけられずにダラダラとした日常を送ってきた。だからと言って、不幸だなと感じたことはそんなになかったし、だらっと続く緩いぬるま湯に浸かっているのも悪くはなかった。けれど、いつしか

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忘れられない恋などなくて

忘れられない恋などなくて

脳みそが活性化している夜にしか文章を書けないでいるから、いつまでも君を忘れられていない。そんな思いは戯言に過ぎなくて、忘れられない恋なんてものはないはずなのだ。時間と共に記憶は薄れ、痛みは消え、日常は日常として進んでゆく。いつか別の人に好意を抱いて、また心を寄り添い合わせたり離れたりを繰り返す。異性が薬であって、それ以外は全てクレイジーで済まされる。音楽は耳から摂取するシャブであり、映像は目から取

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姉が結婚をした

姉が結婚をした

なんか姉が結婚をしたから、それについて書こうと思ってごちゃごちゃ書いていたのだけれど、あんまり上手く書けそうになかったから、弟という立場で率直な思いを綴ることにした。

姉の口から結婚すると聞いたのはちょうど1年前のことだった。まぁ、高校生の頃から付き合っていて7年目?くらい経った頃だったから、特段驚きもせずに単純に祝福の気持ちが強かった気がする。一方で両親はいかんせん納得のいっていない様子だった

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僕は君とこういう形で会いたくないんだけれど、僕と君が会うにはこういう形でしか成し得ないことなんだ。僕は君に会いたいから、会いたくなくても会いに行ってしまう。

君との思い出は全てコートのポケットに仕舞い込んだはずなのに、まだ春が来ないから君を思い出してしまう

あの日、僕らに等しく降り注いだ雨は、今、再び等しく僕に降り続ける。
左側の視界は良くなったけれど、いつまでも空けている。貴方も右側をいつまでも空け続けてほしいと願う、60センチの恋だった。