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詩の集まりみたいなもの

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詩、詩みたいなものをまとめてみました。
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#ブルース

【詩】 Bluesが鳴る

【詩】 Bluesが鳴る

スピーカーから聞こえる不思議な音

不純物に満ちた
混じりけのない音

やたらと心がざわつく音

音と自分の間を取り持つ空間は

僅かに揺れ動くかのように

黙っていた

吹きかけた吐息が
ガラスを曇らせる

呼吸をするその一息が
ブルース・マンの神話と共鳴する

「やぁ、お前さん何を聴いてんだい?」

愛を語っているようで
愛を求めていない

自らの正体を打ち明けるが
白昼堂々と寝返りを打つ

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【詩】 Bluesのように

【詩】 Bluesのように

見知らぬ土地の雑踏

ほんやりと浮かぶ街灯達

見知らぬ花の香り

見知らぬ人が流れた髪に手をやり

季節を婉然とつま弾いた

サクラはとうに散ることを止めて

宵の時を静々と迎えていた

月は明るく 注意深く  

その時を迎える

急いでいたはずの光の出口から

聞こえてくる…

闇夜に囁く銀飾の不可思議な音色

存在を主張し得ない強さをはらみ

異国の情緒を体に組み込んでいく…

エキゾチッ

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【詩】 Train Blues

【詩】 Train Blues

電車に軋んで
右に 左に
目覚めて 床に

鉛の殺伐さに
上に 下に
嬉々として 言葉に

砂時計の流れに
諸行 無常に
己として 砂に…

明日を待ち望んだ
  車窓に浮かんだ
    またたくブルース

線路に乾いて
西に 東に
揺らいで リアルに

氷の太陽のように
冷たく 優しく
恐々として ココロに

風月の流れに
時の自己満足に
己として 風のように…

昨日に唾棄した
  喧騒に魅入

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【詩】 愛という名のBlues

【詩】 愛という名のBlues

愛を語った事を… 愛を歌った事を…
紡ぎ出されたすべに答えは見出せない
愛という名のBlues

山を越えて… 星の砂上閣で…
崩れ落ちそうな感情を束ねて
愛を憐れむBlues

お前の時を… 絞り尽くして…
夢に見たようなリズムの遠吠えと
愛を慈しむBlues

陽炎の揺らぎと… 欲望のさざ波と…
消えない暗がりに向けて
愛を誹りぬくBlues

愛に迷った事を… 愛に語られた事を… 
夢に出た

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【詩】 救いのBlues

【詩】 救いのBlues

矛盾だらけの ありふれたBlues
衝動に絡まれた 唐突なBlues

月夜に浮かんだ 無造作なホログラム
押し込められた 鉄の香りのBlues

グラスに放り込んだ ひとかどの光陰
魂に映り込んだ 濃く深いBlues

そう…
全ては瞳の奥の嘘のように
愛し
愛され合った
  救いのBlues

誤解だらけの 酩酊したBlues
ジャック・ダニエルに あしらわれたBlues

雲間に浮かんだ 一

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【詩】 ブルージーに

【詩】 ブルージーに

文字にも起こせないつまずきを与えたのは一体何?

それとも一体誰?

俺には見えやしない

感じやしない

想像もつかない祈りは

時に冷たさをはらみ

黄金色の陶酔感を紡ぐ

ヒリヒリした頭痛は

孤独の原点を咀嚼する

浮き上がる視線には

虚空を睨む情念をはらんでいる

聴こえる…

力のこもった歌声

それは一杯のカクテルのような

不滅の調和に似た哀しみと罪

その響きに嘘はない

その

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【詩】 Blue

【詩】 Blue

つまらねぇ酔い方

目も当てられない

こりゃ一体何だ?

目も回るような狂おしいBlues

酔っているのか?

世界が俺に合わせてるのか?

併合しきった楽しみは痒いだけなのか?

言葉にもなりゃしない

頭が回る

これは十字路か?

運命の分かれ道か?

人生の岐路か?

魂が咆哮するのか?

悪魔に魂を売り渡してしまおうか?

ひどい頭痛

言葉にも出来ないヒドい染み

一体現実か?

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【詩】 Bluesのつもり

【詩】 Bluesのつもり

 その流れに乗ってみたい。

乗ったところで意味がない。

意義を見いだすこと自体が下らない。

特に意味なんてありゃしない。

意味を見いだすこと自体が愚かな事だ。

分かっているのに何かを後付けしてしまう。

考えても溺れるだけしかない。

その試行錯誤が自らを鈍化させる。

いっその事酔狂に思考を溢れ返させてみようか

意味がない

意味がない

意味のない漂うポーズ。

ポーズこそが全て。

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