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エッセイ風【日々の日常と経験】

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日々の日常と経験をここで綴る
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記事一覧

思春期を抜けるのはいつなのか?

思春期を抜けるのはいつなのか?

『思春期を抜けるのはいつなんだろう?』

駅前で吹奏楽の演奏会を行う高校生たちを見て、そんなことを考えました。

駅前で楽器の音がしても、足なんて止めたことありません。周りの大人たちの手拍子につられるがまま、観客の一人として立ち止まる。気づけば手拍子にも参加して、楽器が奏でる音に耳を委ねていました。

演奏を聞いていた私の胸に、波のようなうねりがこみ上げてくるのです。

いつの間にか、大人になって

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ADHDという逃げ道

ADHDという逃げ道

昨今は、自称ADHDが増えている。
私はこれに苛立ちを覚えている。

枕詞に「ADHDだから……」と使用する人が増えている気がする。ADHDという障害が一般的になり、排他的な意識が減ってきてしまったがゆえ、本当に苦しむ人間の首を絞めることになっているのではないか? 自分の弱さをADHDのせいにして、現状に甘んじる人間が多い気がするのである。

私自身も少し前でそうだった。

普段から物忘れが多い私

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言葉と向き合い始めた【挑戦してよかったこと】

言葉と向き合い始めた【挑戦してよかったこと】

昨年11月から、私は自分の言葉と向き合うようになりました。

改めて自分と向き合った時、私に必要なのは「言葉」だと悟ったのです。
これから始まるマラソンの準備をしている最終でした。今の私は崖際に追い詰められている。変わるなら今しかない。別に自分を変えるなら何でもよかったのかもしれませんが、私は言葉を綴ることに決めたのです。

「無いを目標にする」

有名な小説「お探し物は図書室まで」に登場する一節

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引き寄せの法則はマジかもしれない。

引き寄せの法則はマジかもしれない。

始めに、私は頭にアルミホイールを巻くような人間ではありません。

「迷信めいたものより努力を積み上げろ」
と思っているので、スピリチュアル否定派です。都市伝説とかスピリチュアルは大好きですけど、現実と混同しないように生きていました。

私が引き寄せの法則について考え始めたのは、とあるYouTubeの動画が発端でした。よくありますよね、にちゃんねるのスレッドを動画にまとめてるやつ。そこで展開される理

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日本語ラップは聞く純文学

日本語ラップは聞く純文学

私にとって日本語ラップは聞く物語。最近は、この世界に純文学のような美しさを感じています。一曲聞き終わると、物語を読み終えたような満足感。

私は、普段ラップを聞かない層にこそ、日本語ラップをおすすめしたい。

特に私のような典型的な陰キャオタク。陰でこそこそアニメソングを聞いたり、友人と遊びもせずに本を読む普段の私ですが、最近はすっかり日本語ラップの虜になっています。

ラップは偏見が溢れている文

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社会人になって本が読めるようになった

社会人になって本が読めるようになった

学生時代、私は読書から遠ざかっていた。不安が頭を行き交って文字に集中できず、本を読んでも上の空になる状態が続いていた。

自分の気持ちを整理する時間の余裕すらなかったのだから、そんなの当たり前だ。別に自分が特別苦労していたという話ではなく、ただ単純に思春期特有の「漠然とした不安」と戦っていただけのこと。そういう経験は誰しもが通る道だと思う。

そんな青々とした並木道を通り過ぎて社会人になった今。

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夏が詰まったお気に入りの場所【夏の一コマ】

夏が詰まったお気に入りの場所【夏の一コマ】

埼玉県小川町にある廃校
「小川町立旧小川小学校下里分校」で撮影した一枚。今回は夏の一コマという企画が開催されていたので、お気に入りの写真を選んでみました。

真夏の日差し、遊具、校庭、里山。
一つ一つに夏の思い出が詰まっています。

私が子どもの頃は、夏の暑さなんて物ともせずに外に出ていました。むしろ歓迎していたような気がします。インターホンが鳴れば、画面越しに友達がいて、何も言わずに外に出るので

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炭酸禁止の反動

炭酸禁止の反動

巷ではこんなことを言う。

例えば、ゲームの話。
幼少期にゲームを禁止されてから、大人になってゲーム依存症になったという話をよく耳にする。これに関しては科学的根拠があるのかは定かではないが、禁止の反動というのは少なからずあるんじゃないかと思っている。

その一例が、私と炭酸飲料のお話。

私は幼少期、確か9歳頃までだったと思う。父親に炭酸飲料を禁止されていた。そのせいで幼少期の私は苦労したものだ。

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東京の密度

東京の密度

東京の地名は、全国に轟いている。

新宿、渋谷、品川、吉祥寺、八王子、下北沢……

きっと、かなりの地名が全国で名刺代わりになるはずだ。
ただ、筆者が住んでいたのは西東京地域だったので、名刺とは呼べない。
代わりに「八王子の方に住んでいました」と言うと大抵は通じる。

「ああ、あっちの方ね」と。

そんな、地名ばかりが独り歩きする東京都には、実際暮らすことで分かる狭さがある。

実際に東京に住んで

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部活動=教育という理論

部活動=教育という理論

最近、正義マンがこの理論を振りかざして若人を批判する事案が多い。特にこの夏の時期は、高校野球を引き合いに出して、批判的な書き込みをする人が目立つ。

実例を出したら申し訳ないので、遠回しに書いた。実際私の母校も、SNSで大っぴらに批判されていた(しかも特定の個人に対してだ)

とにかく、部活動が教育から逸脱しているのを批判したいようなのである。

しかし、そういう人たちは、部活動に対しての考えが根

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情熱はどこにあるのか?

情熱はどこにあるのか?

いよいよ8月を迎えようとしている日本。この時期の風物詩と言えば「高校野球」だと思っている筆者です。筆者は野球未経験ですが、炎天下の中で必死にプレーする球児を見て毎年元気をもらっています。

「どうしてあんなに泥だらけになって白球を追っているのだろう?」

そんなことを考えながら毎年応援しているのです。
答えは「野球への情熱」ですが、「情熱」の根源は人それぞれ。

これが私の「情熱」に関する一つの仮

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安易な糖質制限には気をつけましょう

安易な糖質制限には気をつけましょう

元々、筆者には週6回の運動習慣があったので、栄養度外視で何でも口にしていました。そんな生活を送っていても、瘦せ型筋肉質体型を維持していました。

しかし、最近は運動を辞めたので脂肪がつく一方……。

そんな生活から脱却するために、糖質カットを決意したのです。

しかし、その生活を2日で辞めざる負えなくなりました。
デメリットを考慮することなく糖質カットをしてしまったせいで、結果的に地獄を見てしまい

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ニホンカワウソへのラブレター

ニホンカワウソへのラブレター

動物園は檻に隔たれた別世界。世界中の生態系を凝縮させる動物園は、小さな頃からオアシスみたいな場所でした。

気持ちよさそうに水と戯れるカワウソ。

悠々と檻の中を歩く狼。

すっかり飼い慣らされて、もはや人みたいなアシカ。

どれも普段の生活では見ることができない世界で、物心ついた時には動物に夢中になっていました。

日本は島国なので、大陸とは少し違った生態系が発達しています。ですが、実際に野生で

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コロナで忘れていた人の温かさ 

コロナで忘れていた人の温かさ 

忘れられない旅……いつまでも心に残っているのは
学生時代に岡山県井原市を訪れた時のことです。

当時は2020年でした。すなはちコロナウイルスによる緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置が敷かれていた時期です。多くの人が部屋に引き籠っていて、巣籠り需要なんて言葉も生まれました。

誰もが未知のウイルスに恐怖していた時に、私は数年ぶりの一人旅を計画しました。突然旅に出たくなりました。
真っ先に候補として浮

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