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【アーカイブ記事】こころ からだ くらしを慈しむ十二か月

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※過去記事アーカイブ※日本の移りゆく季節を感じ、ともに生きるためのヒント「歳時記」。二十四節気・七十二候の生活の知恵を綴っています。こころ からだ くらしを慈しみながら過ごす十二… もっと読む
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記事一覧

牡丹華さく - 春・穀雨のこよみ -

牡丹華さく - 春・穀雨のこよみ -

牡丹華  | ぼたん はなさく

4月30日〜5月4日頃

- 春の七十二候 -

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牡丹の花が咲き始めるころ。

古代中国において、歴代の皇帝に愛されてきた
堂々と華麗な花です。

はじめは薬用だったそう。
(どんな薬効があったのか気になる…)

日本には奈良時代にやってきました。
着物の紋様としてもすっかり定番ですね。

穀雨の季節も過ぎて
暦は、立夏

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八十八夜

八十八夜

初夏の空気を感じさせるこの季節。

八十八夜は、立春から八十八日目の夜を指します。
今年はちょうど、5/1・2あたり。

農事での縁起がいい日ともされています。
米という字が、漢字の八十八をそれぞれ組合わせて
できていて。豊作への祈りが込められているのでしょう。

八十八夜といえば、♪夏も近づく八十八夜〜 の
茶摘みの唄があります。
小学校で習って以来、なぜか妙に好きな唄なんですよねぇ。手遊びもよ

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霜止みて苗出づる - 春・穀雨のこよみ -

霜止みて苗出づる - 春・穀雨のこよみ -

霜止出苗  | しもやみて なえいづる

4月25日〜4月29日頃

- 春の七十二候 -

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冷え込みがなくなり、霜がとれてくる頃。

稲苗がぐんぐん伸びて
田植えの時期も近くなってきます。

山菜採りにも良きシーズン!

ただし、春の山に入るときは
熊に気をつけて…(長野出自者は語る)

最近天気がコロコロ変わりますなー。
サーっとひと雨降ったあとの空

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葭始めて生ず - 春・穀雨のこよみ -

葭始めて生ず - 春・穀雨のこよみ -

葭始生  | あし はじめてしょうず

4月20日〜4月24日頃

- 春の七十二候 -

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七十二候では、水辺の葦(あし)が芽吹く頃です。

夏にぐんぐん伸びていき、
秋にはたくさんの穂が、風になびきます。

爽やかな陽気(むしろ暑い)が続く今日このごろ。

今から5月いっぱいは日差しが強いので
忘れずに紫外線対策しましょう〜!

うっかり日焼けに注意。

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穀雨 - 春のこよみ -

穀雨 - 春のこよみ -

穀雨   | こくう

4月20日〜5月4日頃まで

- 春の二十四節気 -

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穀雨の季節。

百穀を潤す雨。文字通り、たくさんの穀物を
潤して生育を助ける春の雨のことです。

作物だけではなくて、この大地に生けるすべてを
潤すといえるでしょう。

旬の食べ物は、
新ごぼう、うど、あじ など。

ごぼうなど、根っこを食べるのは
日本だけとか。
つぶした

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虹始めて見る - 春・清明のこよみ -

虹始めて見る - 春・清明のこよみ -

虹始見  | にじ はじめてあらわる

4月15日〜4月19日頃

- 春の七十二候 -

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大気が湿気を帯びてくる春は、
雨上がりに虹がかかり始めることも。

これからの季節、夏にかけて多く見られます。

いつのまにかひんやりと空気感がなくなり、
すっかり初夏のような5月の陽気へと
季節が変わりましたね。

「目に青葉 山

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鴻雁北へかえる - 春・清明のこよみ -

鴻雁北へかえる - 春・清明のこよみ -

鴻雁北  | こうがん きたへかえる

4月10日〜4月14日頃

- 春の七十二候 -

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冬に日本ですごした雁が
北方へと帰っていく季節のこと。

日があたたかくなり、春をつげる燕の到来と
入れ替わるように。

夏はシベリアに帰り、秋頃になると
また日本へとやってきます。

たしかに、雁の群れと聞くと、
秋の気配を感じるなぁ。

鳥が季節を連れてくるよ

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玄鳥至る - 春・清明のこよみ -

玄鳥至る - 春・清明のこよみ -

玄鳥至  | つばめ きたる

4月5日〜4月9日頃

- 春の七十二候 -

(2021年は4月4日〜)

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七十二候は、つばめ来たる。

燕は渡り鳥なので、暖かくなると海を渡って
日本にやってきます。
燕が低く飛ぶと雨が降るともいわれてますね。

家の軒先に巣をつくることが多く
元気な雛の鳴き声が響きわたります。

ちなみに

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清明 - 春のこよみ -

清明 - 春のこよみ -

清明   | せいめい

4月5日〜4月19日頃まで

- 春の二十四節気 -

(2021年は4月4日〜)

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暦は「清明」へ。

江戸時代『暦便覧』にある
「万物発して清浄明潔なれば、
此芽は何の草としれる也」という
季節の一文からとられています。

空気が澄んでいて、陽の光は万物を明るく照らし、
すべてのものが清

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雷乃声を発す - 春・春分のこよみ -

雷乃声を発す - 春・春分のこよみ -

雷乃発声  | かみなり こえをはっす

3月31日〜4月4日頃

- 春の七十二候 -

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春の訪れとともに、雷が鳴る季節。

「春雷(しゅんらい)」は
恵みの雨を呼ぶ兆しといわれ、喜ばれたそうです。

雷はだいたい春から夏にかけて一番多く、
(近年はそうでもない気がするけど…
ゲリラ豪雨だって所構わずだもの…)
稲妻

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桜始めて開く - 春・春分のこよみ -

桜始めて開く - 春・春分のこよみ -

桜始開  | さくら はじめてひらく

3月26日〜30日頃

- 春の七十二候 -

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桜が咲く季節。

日本の春を象徴するような花ですね。

今はソメイヨシノがほとんどですが、
これは比較的新しい種類で
江戸時代末につくられたものだそうです。

それまでは桜といえば、ヤマザクラ(山桜)でした。
奈良県産で山あいに咲き、

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雀始めて巣くう - 春・春分のこよみ -

雀始めて巣くう - 春・春分のこよみ -

雀始巣  | すずめ はじめてすくう

3月21日〜25日頃

- 春の七十二候 -

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春分に入り最初の七十二候は
“雀始めて巣くう” です。

ちゅんちゅん可愛いスズメ( 'Θ' )は
日本では親しみのある鳥ですが、

起源はアフリカの乾燥地帯と考えられていて
日本には縄文時代〜弥生時代の稲作草創期に
渡ってきたとされていま

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春分 - 春のこよみ -

春分 - 春のこよみ -

春分   | しゅんぶん

3月21日〜4月4日頃まで

- 春の二十四節気 -

(2021年は3月20日〜)


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春分の日。

今年は20日、しかも夕方〜夜の時間帯(日本時間)に
春分に入りますので
これを書いているお昼の今は、まだわたし的に
大晦日のような気分です。

なので、家の中や玄関を掃除したり
やり

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菜虫蝶と化る - 春・啓蟄のこよみ -

菜虫蝶と化る - 春・啓蟄のこよみ -

菜虫化蝶  | なむし ちょうとなる

3月16日〜20日頃

- 春の七十二候 -

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越冬したさなぎが羽化して

蝶に生まれ変わるころ。


モンシロチョウやヤマトシジミなど
ひらひらと飛び回る姿、
これから目にすることが多くなるでしょう。


ちょうちょは古い時代から夢虫などとも呼ばれます。

夢か現(うつつ)

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