行元ちなつ

自由研究家。 海と旅、言葉と写真が母屋。 別邸に恋とお酒を。 人生は終わりなき自由時…

行元ちなつ

自由研究家。 海と旅、言葉と写真が母屋。 別邸に恋とお酒を。 人生は終わりなき自由時間。 物語の生まれくる純白のカオス。

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固定された記事

日本の男性は性欲を肯定されすぎてバカになっている。

経験値が言語化の臨界点を超えたので、書きます。 女性と二人で夜、食事に行く。その時点で「今日はやる」と決めている男性、多くいらっしゃいますね。 相手の女性は、た…

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願いが、間違っているかもしれないから

願い事はなんですか? 神社やお寺に行くたびに、お賽銭を投げて手を合わせながら、なんとなくその時に思いついた、それらしいお願い事を頭の中で唱えてきた。 いつも、ほ…

行元ちなつ
2週間前

さようなら、いつの日か誰かみたいに

強烈な自己主張にさらされてきた、人生であるように思う。 自分から、強烈な自己主張を持つ人のそばに吸い寄せられてきたともいう。 今、「ああ、私には何もないなあ」と毎…

行元ちなつ
2週間前
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お父さんには、他に好きな人がいた

あの朴訥とした、といえば聞こえはいいが、退屈極まりない父の胸に、静かに燃え続けた恋の炎があったことを知った時、私の人生は音を立てて変わり始めた。

行元ちなつ
2か月前

気づいてなかった

ありのままで生きよう。という言葉がある。 その人らしく。自分らしく。という言葉がある。 最近では、自分軸で。ともよく言われる。 なんだか優しくて、居心地が良さそう…

行元ちなつ
2か月前

イケてるかどうか

ずっとずっと、気にしてきたのは、イケてるかどうかだと思う。 それが楽しいかどうかよりも、イケてるかどうか。 思いっきり、他人軸だ。 そして、思う。あの時のわたしも…

行元ちなつ
2か月前
2

さみしくてやりきれない。

50歳を過ぎてトイレ掃除を本業とする人生になった男を描いた映画が、絶賛されている。しかし男はラストシーンで、泣いているような、笑っているような、怒っているような、…

行元ちなつ
2か月前
1

40歳を過ぎてなお、したい恋ってどんな

初めての彼氏は、彼氏と呼べる人をつくりたいだけの彼氏だった。合コンで知り合って、周りがつくった流れのままに、付き合うことになって、キスをして、クリスマスプレゼン…

行元ちなつ
2か月前
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ずっと勘違いしてきたこと

私はずっと勘違いをしてきた。私が今できていることは、もともと持って生まれたものが優れているからだと思ってきた。 才能があったから、頭が良かったから勉強ができて、…

行元ちなつ
3か月前
2

ずっと死にたいと思っている

早く終わらないかな、と。いつも思ってきた。 何が? 目の前の勉強が、食事が、引っ越しが、掃除が、会話が、何もかもが。 「早くやっちゃいなさい」と言われ続けたからか…

行元ちなつ
5か月前
1

好きな人のこと。

その人にしか生きられない人生を、ひたむきに生きる人が好きだ。

行元ちなつ
9か月前
2

ずっとずっと、さみしかった

可愛がられなかった。 だから、成人式にも結婚式にも憧れなかった。 可愛く着飾って、写真を撮る。 それの何が楽しいの? 私なんて、何を着たってどうせブサイクに決まって…

2

とある人とのセックスがあれほど気持ちよかった理由

まったく気持ち良くないセックスをする男がいる。 モテていても、数をこなしていても、ただ性欲を処理するだけのセックスをする男は、驚くほど気持ちの良くないセックスを…

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どん底の悲しみを味わって

6月8日のことでした。 昔の同僚と飲んだあと、私は今までの人生で味わったことのない悲しみに襲われました。 3月1日に味わった虚無とはまた別の。お腹の底が抜けるような虚…

あの人が好きなわたしのこと。

あの人が好きなことには理由がある。私の内面的な理由だ。 わたしは、見抜いてしまう。相手の頭が私より悪かったり、一緒に考えてくれるセンスを持っていないと、世間話モ…

私が好きなあの人のこと。

noteを流し読みしていたら、「推しを褒めよう」と書いてあった。 たしかに、誰かを手放しで褒められるって人生の喜びの一つだと思った。 だから、あの人のことを、どうして…

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日本の男性は性欲を肯定されすぎてバカになっている。

経験値が言語化の臨界点を超えたので、書きます。

女性と二人で夜、食事に行く。その時点で「今日はやる」と決めている男性、多くいらっしゃいますね。

相手の女性は、たしかに、その男性に何がしかの好意を持っている。だから二人で夜、食事に行くわけです。

で、結論から申し上げますと、何がしかの好意を持っているからといって、男性側が一方的に「やる」と決めるのは、あまりに浅はかで早計です。

能力に対する尊

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願いが、間違っているかもしれないから

願い事はなんですか?

神社やお寺に行くたびに、お賽銭を投げて手を合わせながら、なんとなくその時に思いついた、それらしいお願い事を頭の中で唱えてきた。
いつも、ほんの少しの違和感に蓋をしながら。
私の本当のお願い事って本当にそれなんだっけ?
例えば今すごく好きな人がいるからその人と結婚したいと願ったとして、その人との間に本当に求めているのは結婚なのか?その人のパンツを洗いたいのか?その人が食べ残し

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さようなら、いつの日か誰かみたいに

強烈な自己主張にさらされてきた、人生であるように思う。
自分から、強烈な自己主張を持つ人のそばに吸い寄せられてきたともいう。
今、「ああ、私には何もないなあ」と毎日、穴の開いたような虚無感と喪失感に襲われながら思うのは、私にはずっとずっと穴しかなくて、その穴を強烈な他者の存在で埋めることで生きてきてしまったのではないかということだ。穴が大きい分だけ、濃いもの、大きなものを求めてきたのだろうと思う。

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お父さんには、他に好きな人がいた

お父さんには、他に好きな人がいた

あの朴訥とした、といえば聞こえはいいが、退屈極まりない父の胸に、静かに燃え続けた恋の炎があったことを知った時、私の人生は音を立てて変わり始めた。

気づいてなかった

ありのままで生きよう。という言葉がある。
その人らしく。自分らしく。という言葉がある。
最近では、自分軸で。ともよく言われる。

なんだか優しくて、居心地が良さそうな言葉だ。

一方で、生きづらい。という言葉もよく耳にするようになって久しい。

この二つを合わせると、どんな社会とそこで生きる人間の姿が見えてくるだろう。

生きづらい × 自分らしく は、どんな接続詞で結ばれるだろう。

生きづらい

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イケてるかどうか

ずっとずっと、気にしてきたのは、イケてるかどうかだと思う。
それが楽しいかどうかよりも、イケてるかどうか。
思いっきり、他人軸だ。

そして、思う。あの時のわたしも、あの時のわたしも、もうこんなところまで、そうやって生きてきてしまった。

キラキラしてる人が羨ましくて。
そうはなれない自分と比べて。
自分を卑下して。

わたしはずっと死にたいと思っているけれど、今日わかった。
わたしは死にたいので

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さみしくてやりきれない。

50歳を過ぎてトイレ掃除を本業とする人生になった男を描いた映画が、絶賛されている。しかし男はラストシーンで、泣いているような、笑っているような、怒っているような、悲しんでいるような、どうとも取れる表情を見せ続ける。ひとり、車を運転しながら。頬には涙が伝う。中盤で登場する、上流階級に収まった妹の存在は、男がどこかで坂道を転がり落ちたことを暗に伝えている。私は恐ろしさを感じた。映像が美しければ美しいほ

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40歳を過ぎてなお、したい恋ってどんな

初めての彼氏は、彼氏と呼べる人をつくりたいだけの彼氏だった。合コンで知り合って、周りがつくった流れのままに、付き合うことになって、キスをして、クリスマスプレゼントを交換して、セックスをする前に別れた。マイルドヤンキーだった彼は、今ごろ地元の焼肉屋さんの座敷で思春期の子供と茶髪の奥さんと過ごしているに違いない。

次の彼氏は、サークルの先輩を好きになって、いつの間にか両思いになって付き合った。ドキド

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ずっと勘違いしてきたこと

私はずっと勘違いをしてきた。私が今できていることは、もともと持って生まれたものが優れているからだと思ってきた。
才能があったから、頭が良かったから勉強ができて、才能がなかったから、運動神経はすぐれていなかったからスポーツは苦手だった。顔が可愛くなかったから男の人にはモテず、長女だから不思議と女の子には頼られる。すべて初めから決まっていたこと。人生なんて、ただそれだけのこと。
強固にそう思い込んでき

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ずっと死にたいと思っている

早く終わらないかな、と。いつも思ってきた。
何が?
目の前の勉強が、食事が、引っ越しが、掃除が、会話が、何もかもが。

「早くやっちゃいなさい」と言われ続けたからかもしれない。

早く終わらせる。
その先にあるのは、「早く死にたい」だ。
早く終わらないかな、この人生が。
どうせ終わるんだから。
手っ取り早く終わればいい。
根っこの奥の深いところに、そういう構えがある。

好きなことしよう、と、人は

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好きな人のこと。

その人にしか生きられない人生を、ひたむきに生きる人が好きだ。

ずっとずっと、さみしかった

ずっとずっと、さみしかった

可愛がられなかった。
だから、成人式にも結婚式にも憧れなかった。
可愛く着飾って、写真を撮る。
それの何が楽しいの?
私なんて、何を着たってどうせブサイクに決まってる。
サンプル写真のモデルさんのようには絶対にならない。
他の子と比べて見劣りして、自分も親もがっかりさせるに決まってる。
それでも親にだけは、世界で一番可愛くて大事で大好きって
言って欲しかった。
何にも変換しないで、そのまま伝えて欲

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とある人とのセックスがあれほど気持ちよかった理由

まったく気持ち良くないセックスをする男がいる。
モテていても、数をこなしていても、ただ性欲を処理するだけのセックスをする男は、驚くほど気持ちの良くないセックスをする。

女は最中、なぜこれほどに気持ち良くないのかを冷めた心で観察する。
全身にぶつけられている欲にチカラがない。
この女を自分のものにしておこうとするチカラがないのだ。
通りすがりで、一回分しか入っていないケチな小分け包装の欲。

私と

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どん底の悲しみを味わって

6月8日のことでした。
昔の同僚と飲んだあと、私は今までの人生で味わったことのない悲しみに襲われました。
3月1日に味わった虚無とはまた別の。お腹の底が抜けるような虚無、自分の存在が丸ごと宇宙のブラックホールに吸い込まれていくような虚無があったのだけれど、質量ゼロの虚無に比べると、悲しみは質量があって、重たくて暗い真っ黒な湖が心の底に静かに横たわっているような感覚でした。
もう、ないんだ。何が?

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あの人が好きなわたしのこと。

あの人が好きなことには理由がある。私の内面的な理由だ。

わたしは、見抜いてしまう。相手の頭が私より悪かったり、一緒に考えてくれるセンスを持っていないと、世間話モードが発動してそれ以上仲を深められない。

本当は、生きるとは?働くとは?愛とは?共存とは?平和とは?家族とは?ビジネスとは?マーケティングとは?と問い続けたい。簡単に答えを出さずに、簡単に割り切らずに、一緒に考えて言葉にして、「うーん」

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私が好きなあの人のこと。

noteを流し読みしていたら、「推しを褒めよう」と書いてあった。
たしかに、誰かを手放しで褒められるって人生の喜びの一つだと思った。
だから、あの人のことを、どうして好きなのか、どんなところが素敵なのか、書いてみようと思う。

まず、見た目がタイプだ。
わたしは、いちにもににも、坊主頭が好きなのだ。
なぜだか、頭の丸みが露わになっているところと素肌感に萌える。

それから、物静かだけれど抑揚のある

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