鈴木 康弘(ex.Sheepdogs in the Hollow)

鈴木 康弘(ex.Sheepdogs in the Hollow)

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【楽曲解説】レコンキスタ

Sheepdogs in the Hollowとしてリリースした最後の曲。 というわけでこれにてバンドの楽曲全曲解説も終わりです、早かった... 曲の話だけど、この曲は元ネタなしに連続リ…

【楽曲解説】Re:Harmonize

この曲はなんだかんだで連続リリース「Ark」の肝となった曲だった。 いつか読み直して笑い話になれば良いけど、マトモにライブができなくなったミュージシャンじゃなくて…

【楽曲解説】クロラ

連続リリース三曲目。 この曲は語るところ多すぎる。 連続リリースの曲たちを考えて作っていく中で意識していたのは、各曲ごとに今までにない武器を取り入れていくという…

【楽曲解説】will

連続リリースの二発目。 前作のIrisが壮大なバラードというとてつもない変化球を投げたので、一度実家のような安心感を!ということで「自分らの中のギターロック」をより…

【楽曲解説】Iris

このバンドとしての最後のリリース編に突入してしまった。 全曲レビューも残すところ二週間。 Irisに関しては、ついにやりたいことができた曲で一つ自分の中での大きなタ…

【楽曲解説】lost and found

この曲に関しては一言で言うと本能のままに書いた曲という言葉に尽きる。 というのも、本当にこの時は時間的猶予がなかった。 リリースが決まっていた中でメンバーが自分…

【楽曲解説】レプリカント

シープで初めてセッション形式で作った曲。 それまでのこのバンドでの作曲はメロディや主題が先行して曲を作っていくことが多かったけど、この曲に関してはメインのギター…

【楽曲解説】リアライズドブルー

ついにこの曲のターンが回ってきた。 ライブにも足を運んでくれてるような方には言わずもがな、うちのバンドの代名詞的な曲。 この曲は色んな意味で本当にSheepdogs in t…

【楽曲解説】祈りの幕を下ろした後に

この曲も正直思い入れがありすぎる。 端的に言うと、仮にも20何年いきてきた自分が今立ち止まって考えた時の「人生哲学」みたいなことをひたすらに書き連ねた曲。 シープ…

【楽曲解説】Slumber(/s)

来ました「Slumber(/s)」。 実はシープの曲で結局どれ好きなの?と聞かれると毎回答えているくらいには自信のある曲。 この曲にも実はモチーフがあって、今となっては知…

【楽曲解説】カンパネルラ

今週は2019年初頭から連続リリースした三つの楽曲たちに関してあれこれと書いていく。 まずは第一弾「カンパネルラ」。 この曲ができたきっかけは今思い起こすと、自分の…

【楽曲解説】étranger

carpe diemと一緒に両A面シングルとして送り出した一曲。 この曲は埋もれてるように見えるけど相当思い入れが深い。 自分の揺るがないルーツとしてNICO Touches the Walls…

【楽曲解説】carpe diem

ミニアルバム「in the MOMENT.」のリリースを終えて早速制作が始まった曲。 コンセプトは至極シンプルで「新しい代表曲を作る」というもの。 ただコスモナウトを塗り替え…

【楽曲解説】彗星のあしあと

ワンダーフォーゲルができた頃、そろそろシープとしてミニアルバム形態の音源でも出そうという話が上がった。 自分が曲を書いてなかった前体制の曲は入れたくない、という…

【楽曲解説】「ワンダーフォーゲル」

さて。 前回の記事では見事に病みやら闇を吐き出したわけだけど、ここで生まれることになるのがワンダーフォーゲル。 情 緒 ど う な っ て ん だ 自虐はさてお…

【楽曲解説】「ivory」

lamp(the telescope)の次にできたのがこの曲。 ivoryは特に原案もなく、友人が泊まりに来た時にギターポロポロ弾いてたら「それ良いフレーズだね」って言われたのがこの曲…

【楽曲解説】レコンキスタ

【楽曲解説】レコンキスタ

Sheepdogs in the Hollowとしてリリースした最後の曲。
というわけでこれにてバンドの楽曲全曲解説も終わりです、早かった...

曲の話だけど、この曲は元ネタなしに連続リリースしていく楽曲を考えた時に「純粋にかっこいいものやりたい」という思いだけでゼロから生み出していったというのが生まれた背景。

そこで付点八分ディレイがゴリゴリにかかったギターリフ迷わず採用したのは、やはり自分

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【楽曲解説】Re:Harmonize

【楽曲解説】Re:Harmonize

この曲はなんだかんだで連続リリース「Ark」の肝となった曲だった。

いつか読み直して笑い話になれば良いけど、マトモにライブができなくなったミュージシャンじゃなくても誰もがどんよりとした面持ちで生活してた当時。

不調和や歪みに気づかされる度に、曲に昇華して自分を鼓舞したいと思って描いた曲がこのRe:Harmonize。

その苦しさの中でどう自分は生きるか、が主軸となって出来上がっていった曲だっ

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【楽曲解説】クロラ

【楽曲解説】クロラ

連続リリース三曲目。
この曲は語るところ多すぎる。

連続リリースの曲たちを考えて作っていく中で意識していたのは、各曲ごとに今までにない武器を取り入れていくというコンセプトだった。

そういえば我々、ハネてる曲ないんでは...?
というふとした思いつきからそういうのやりたいなぁと漠然と思っていたもののそう簡単にはしっくりくるものは捻り出せず。

にっちもさっちもいかないそんな時、

これからスタジ

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【楽曲解説】will

【楽曲解説】will

連続リリースの二発目。

前作のIrisが壮大なバラードというとてつもない変化球を投げたので、一度実家のような安心感を!ということで「自分らの中のギターロック」をより洗練させた形で楽曲作成に取り組んだ一曲。

この曲実は元は自分のネタではない。
当時弾いていたベースが曲をゴリゴリ書く人間で、ちょっと自分の持ちネタをなんとかやれないかと話があって。

ただこれどうですかと送ってもらったところから「シ

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【楽曲解説】Iris

【楽曲解説】Iris

このバンドとしての最後のリリース編に突入してしまった。
全曲レビューも残すところ二週間。

Irisに関しては、ついにやりたいことができた曲で一つ自分の中での大きなターニングポイント。

ギターロックな曲をバンバン今まで出してきたわけだけど、本当はこういう壮大なサウンドスケープで"聴かせる"曲をずっとやりたかったのです。

ただキャパ200人くらいまでの所謂「ライブハウス」映えしないから、というか

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【楽曲解説】lost and found

【楽曲解説】lost and found

この曲に関しては一言で言うと本能のままに書いた曲という言葉に尽きる。

というのも、本当にこの時は時間的猶予がなかった。

リリースが決まっていた中でメンバーが自分以外脱退...そこから集ってくれた新メンバーとの呼吸を合わせながら迫り来る納期に震えている時に捻り出したのがこの曲。

出来上がっていないのはアルバムの主題となる曲、ポジションとしてアルバムのトリを飾る曲...

自分の中でこのアルバム

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【楽曲解説】レプリカント

【楽曲解説】レプリカント

シープで初めてセッション形式で作った曲。

それまでのこのバンドでの作曲はメロディや主題が先行して曲を作っていくことが多かったけど、この曲に関してはメインのギターリフだけがあったとこから肉付けをしていった感じ。

よく音楽の話をする時にはアルバムには「スパイス枠」が必要って話をするけどまさしくこの曲はそれで。

メロディが良い意味で立ちすぎず、アンサンブルは遊び心を先行させて、自分たちらしさを裏切

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【楽曲解説】リアライズドブルー

【楽曲解説】リアライズドブルー

ついにこの曲のターンが回ってきた。

ライブにも足を運んでくれてるような方には言わずもがな、うちのバンドの代名詞的な曲。

この曲は色んな意味で本当にSheepdogs in the Hollowとしての最大のターニングポイントだったなぁ、
コスモナウトがそれまでの代名詞だったけど、この辺りで一つマスターピースを作りたいと思って書き始めたのがきっかけ。

多分この時点でバンドの歩みのマイルストーン

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【楽曲解説】祈りの幕を下ろした後に

【楽曲解説】祈りの幕を下ろした後に

この曲も正直思い入れがありすぎる。

端的に言うと、仮にも20何年いきてきた自分が今立ち止まって考えた時の「人生哲学」みたいなことをひたすらに書き連ねた曲。

シープに今までなかったドッシリとしたミドルナンバーに乗せた、自分から見た世界に対する独白。

色々な面で「ありそうでなかった曲」に仕上がってくれたなと今となっては思います。

歌詞に関しては特に2コーラス〜Cメロに一番自分イズムが出ている気

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【楽曲解説】Slumber(/s)

【楽曲解説】Slumber(/s)

来ました「Slumber(/s)」。

実はシープの曲で結局どれ好きなの?と聞かれると毎回答えているくらいには自信のある曲。

この曲にも実はモチーフがあって、今となっては知らない人いないであろう新海誠監督の「秒速5センチメートル」から着想を得ている。
(言ったら「コスモナウト」もモロだったな...)

まずタイトルの「Slumber(/s)」ってそもそも何だという話から。

生きていれば幾つも別

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【楽曲解説】カンパネルラ

【楽曲解説】カンパネルラ

今週は2019年初頭から連続リリースした三つの楽曲たちに関してあれこれと書いていく。

まずは第一弾「カンパネルラ」。

この曲ができたきっかけは今思い起こすと、自分の曲「コスモナウト」だったりする。

その歌詞の中にあった「夜明けの鐘」っていう言葉をピックアップして膨らませた結果どんどんイメージが湧いてきて...
(イタリア語でカンパネルラは「鐘」という意)

ただ、こんな風に仰々しく書いている

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【楽曲解説】étranger

【楽曲解説】étranger

carpe diemと一緒に両A面シングルとして送り出した一曲。
この曲は埋もれてるように見えるけど相当思い入れが深い。

自分の揺るがないルーツとしてNICO Touches the Wallsというバンドがいて...

実はこれ、彼らの「エトランジェ」という楽曲が好き過ぎて自分なりの再解釈をしながら、自分のルーツに対してどんなアプローチができるのかというのをとことん突き詰めてみたって曲で。
(

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【楽曲解説】carpe diem

【楽曲解説】carpe diem

ミニアルバム「in the MOMENT.」のリリースを終えて早速制作が始まった曲。

コンセプトは至極シンプルで「新しい代表曲を作る」というもの。

ただコスモナウトを塗り替えるのではなくて、あの曲の主人公(自分)が時を経て今何を思うだろうっていう地続きのテーマにしたいっていう思いはあって。

そのテーマはブレずに書き上がったわけだけど、結果的に今までナンバーワンだろというくらいまっすぐな歌詞に

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【楽曲解説】彗星のあしあと

【楽曲解説】彗星のあしあと

ワンダーフォーゲルができた頃、そろそろシープとしてミニアルバム形態の音源でも出そうという話が上がった。

自分が曲を書いてなかった前体制の曲は入れたくない、という気持ちから収録曲は自ずと固まったけど...

オープニングにふさわしい曲がなかった。

今もまた然りだけど、「こういう曲ないから欲しい」が動機でシープの曲は生まれやすいけどその初回が「彗星のあしあと」だった気がする。

イメージとしては新

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【楽曲解説】「ワンダーフォーゲル」

【楽曲解説】「ワンダーフォーゲル」

さて。

前回の記事では見事に病みやら闇を吐き出したわけだけど、ここで生まれることになるのがワンダーフォーゲル。

情 緒 ど う な っ て ん だ

自虐はさておき「やっぱまずいなこの感じだと」ってなった。自分の中で。

コスモがこの頃にはもう毎回ラスト固定の曲になってて、そこまでが暗い曲だからライブの最後に情緒がぶっ壊れるバンドって感じだった。
(lampみたいなキャッチーなのはあったけど)

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【楽曲解説】「ivory」

【楽曲解説】「ivory」

lamp(the telescope)の次にできたのがこの曲。

ivoryは特に原案もなく、友人が泊まりに来た時にギターポロポロ弾いてたら「それ良いフレーズだね」って言われたのがこの曲のイントロアルペジオ。

あー、じゃあこれ曲にしようー。ってぬるっと制作が始まったのを今でも覚えてる。

前回のライナーノートにも書いたけど、この頃って本当に病んでた。ドン底。
コスモナウトで明るいモードを提示した

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