【楽曲解説】レコンキスタ
Sheepdogs in the Hollowとしてリリースした最後の曲。
というわけでこれにてバンドの楽曲全曲解説も終わりです、早かった...
曲の話だけど、この曲は元ネタなしに連続リリースしていく楽曲を考えた時に「純粋にかっこいいものやりたい」という思いだけでゼロから生み出していったというのが生まれた背景。
そこで付点八分ディレイがゴリゴリにかかったギターリフ迷わず採用したのは、やはり自分らに流れてる2010年前後くらいのギターロックの血を多分に感じる。
しかしながらこの曲本当に難航して。
本当にアイデアがないところからのスタートだったからなんとなくキー決めてスタジオセッション形式で作り始めたものの、まぁまとまらない。
ゴールが見えてないのに走り出したもんだから、スタジオに集まってもしっくりくる形がメンバー全員見えずで結構無駄な時間を過ごしちゃったなぁと後にみんなで話した記憶があったり。
結局持ち帰って部屋でリフを黙々と考えてた時に、今イントロでも鳴ってる開放弦を混ぜた単音のトリルフレーズが浮かんでスタジオに持ち込んだ。
が、やはり全体像は見えず。
そんな中突破口を打開した一言は「まさ(リードギター)、スラップしてや」という悪魔の無茶振り。
そっから程なくしてイントロど頭から鳴ってるあのスラップフレーズができて、
本来まさに弾いてもらおうかと思っていた自分の持ち込みリフを自分が弾くことになり...
その後サビが固まってから徐々に他にも肉付けをして、とここまでくるのに多分二ヶ月くらいかかったっけ。
頭捻りまくったからこそ、自分らとしても今までにない攻めたカッコ良さのある曲になってくれた気がしている。結果オーライ。
歌詞や曲名、テーマに関しても話してこう。
まず、「レコンキスタ」というのは元々宗教的な歴史で語られる「国土回復運動」って意味があるのだけど...
コロナ禍の中で鬱屈としながら、それまでの居場所を追われてしまった自分たちのこれからの反撃のメタファーとして名付けたというのが種明かし。
結果的に反撃を謳う曲がバンドの最後の曲になったのは皮肉すぎるけど。
サビで歌われる「光あれ 願わくばこの悲劇/喜劇に終わりを」ってのはまさにそういうことで。
どこまで行けど負の連鎖から抜けられないながらも、光を求めてしまう業をシニカルに歌い上げたかったというわけなのです。
ただこの曲は反撃、とは言ったものの実は光が見えないまま終わる曲としてはバッドエンドな曲で。
シープ曲は最後に灯火がポッとともって終わるように大サビの歌詞を練っているんだけど、この曲に関してはその点異例。
ただ純粋にバッドエンドとは厳密に言いきれなくて...
「俺たちの戦いはこれからだ!」みたいな打ち切り少年漫画エンド的と言った方が正しいのかもしれない。
まとめに入るけど、
確実にこの曲はシープで一番同業バンドマンにウケた曲でした。
クロラと並び、連続リリースで出した中では反響が大きくて頭捻った甲斐があったなと思いつつ、またこういう曲を送り出したいと今も野望を持っていたり...
自分に、バンドにいろんな気づきを与えてくれた曲です。
イントロだけでもめっちゃ聴いてほしいのでなにとぞ。
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