【楽曲解説】lost and found
この曲に関しては一言で言うと本能のままに書いた曲という言葉に尽きる。
というのも、本当にこの時は時間的猶予がなかった。
リリースが決まっていた中でメンバーが自分以外脱退...そこから集ってくれた新メンバーとの呼吸を合わせながら迫り来る納期に震えている時に捻り出したのがこの曲。
出来上がっていないのはアルバムの主題となる曲、ポジションとしてアルバムのトリを飾る曲...
自分の中でこのアルバムのゴールとはなんだろうとひたすらに自問自答。
とにかく歌詞用に思いついたワードをひたすらに書く、書く、書く...
そんな中で少しずつ帰結していったのは「喪失からの再生」というテーマ。
このテーマに立ち返った時脳裏に浮かんだのが、僕のルーツの一つでもあるLOST IN TIMEというバンドの「ロストアンドファウンド」という超弩級の名盤。
今こそ自分のルーツを昇華させる時なのでは？と思い、その時点で曲名は「lost and found」に決めた。
そこからはかなり早くて。
喪失の先で前を向いていく自分を讃えながら、
その先の道のりに色を足してくれる誰かと歩んでいくという綺麗すぎる歌詞ができて、
自分の背中を押してくれる大事な一曲が程なくして完成を迎えたという流れ。
ちなみにlostを除いて「and found.」というアルバムのタイトルをなぜつけたのかという話に関して。
自分は「失って大事なものを見つけた」けど、「何をして」「何を見つけるのか」というのは聞いてくれる人のその瞬間その瞬間で変化していくものであって欲しいという思いから、
このアルバムの曲を聞くたびに感じ方が変わるような余白を作りたいという意図で名付けました。
聞いてくれる人が「この曲を聞いて」「その瞬間大事にするべき物」に想いを馳せてくれるように願って。
そのくらい自分にとって素直な感情をぶつけた曲なので、大事にしてもらえたら嬉しい。
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