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「書く」ということ

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一文筆業者として…あるいは一私人として、仕事として執筆する原稿からLINEまで…あらゆる「文章を書く」という行為に対し、日々ぼくが想っていることをツラツラ書き殴るコーナーです。
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#文章術

ネット上に蔓延(はびこ)る「なんちゃって関西弁」について

ネット上に蔓延(はびこ)る「なんちゃって関西弁」について

冒頭のサムネールにある言葉は、
2024年3月29日付で、
俳優らを常習的に脅迫した罪で懲役3年、
執行猶予5年の有罪判決が確定した
「ガーシー」こと東谷義和元参議院議員が、
かつて自身のYouTubeが相次いで
BANされたときにSNS投稿した檄文であります。

大阪に生まれ、大学を卒業するまでの20数年間を
大阪で過ごしてきたゴメスが鑑定するに、
このガーシー氏によるこの捨てゼリフ(?)は…

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「フィクション作品に登場する人物の名字」について

「フィクション作品に登場する人物の名字」について

いきなりですけど、もし生まれ変わったら…
ぼくが一番なりたい名字(セカンドネーム)は、ズバリ!

「三宅」

…であります。そして、二位と三位は

「鮎川」(※できれば「河」じゃないほうの)
「北条」

…といったところでしょうか。

「一番」の「三宅」に関しては…
日常的に着こなすにはハードルが高いけれど
「イッセイ・ミヤケ」の洋服は大好きだし、
(元)V6の三宅健くんも
「男の顔」としては断然

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「上等な文章」について

「上等な文章」について

かつて、あの村上春樹氏が語った、
ちょっとした格言が、
ネット上で話題になったことがあります。

とある大手アパレルメーカーが運営するWEBサイトが配信していた

『村上春樹に26の質問』

…と銘打たれたインタビュー記事が発端で、
そのなかにあった

「SNSはいっさい
見ないそうですが、その理由は?」

…という質問に対する、
巨匠ならではの淀みない回答に、
多くの共感の声が寄せられておりまし

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「〜さん」付けについて

「〜さん」付けについて

「◯◯先輩のカノジョさんって、
むっちゃ美人じゃないですか〜!」

こんな風に最近の若者は、とかくなんでもかんでも

「さん」付け

…してしまう兆候が見てとれる…
のは気のせいでしょうか?
類語としては、

・ハマちゃんさん(=浜田雅功)
・さかなクンさん
・岸田総理大臣さん
・Mr.Childrenさん(ミスチルさん)
・(エグ)ザイルさん
・キンキ(キッズ)さん
・ナイナイさん
・ジャンポケ

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LINEの「送信取り消し」について

LINEの「送信取り消し」について

ここ数年、LINEでやたら

「送信取り消し」

…機能を乱用する男女が
ぼくのまわりでも急増中ですが、
その理由の一つには、送信者側の

「かまってチャン(=かまちょ)」

…気質がある…みたいなことを
聞いたことがあります。
一体全体どういうことなのでしょう?

LINEに「送信取り消し」機能がついたのは
2017年…と、歴史は意外に浅かったりします。
それ以前は、女子との密会後に

「今日は

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「ビジネスメールで先方の名前を間違っちゃっていた場合の対処法」について

「ビジネスメールで先方の名前を間違っちゃっていた場合の対処法」について

ぼくは今、猛烈に悩んでいます。

すでに知り合って3年以上も経っており、下手すりゃ100回近くものメールのやりとりを交わしてきた
「音部(おとべ)」さんの名前を、
これまでず〜〜〜〜〜っと…

「乙部様」

…と打ち間違え続けてきたことに、ひょんなきっかけでつい最近気づいてしまったのです。

サムネールに挙げた「伊東さん」のケースは、言ってもたかがまだ知り合って1ヶ月(※たとえ1ヶ月でも…いや、一

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「(笑)」について

「(笑)」について

たとえば、インタビュー原稿を書くとき、文中に

「(笑)」

…をいくつ挿入すべきか
(=いくつまで挿入してもいいのか?)は
意外と重要な問題だったりします。

ぼくは、まだ駆け出しのライターだったころに

「(笑)は一つの本文に一つ、多くても二つ!」

…と、当時の担当編集者に
叩き込まれてきた世代なので、
30年近く、そんなセオリーを
死守するよう努めてきました。

ところが、現在の若い世代の

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「天然」という形容について

「天然」という形容について

ヒトを…とくに女性の性格や立ち振る舞いを形容するために多く使われるワードの一つに

「天然」

…ってやつがあります。
とある女性向け恋愛系サイトには、

「本人は認めていないけど、まわりには天然としか
思われていないようなふわふわとした女性が、
男子にとってはたまらない」

…なんてことが書かれており、「天然女子」の定義を以下のように提示していました。

・人ががんばっていることを素直に認められ

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「前から言ってるけど〜」について

「前から言ってるけど〜」について

たまに、自身の意見を自由に書き込みできるインターネット掲示板──とくにヤフコメ欄あたりで、
当たり前のように

「前から言ってるけど〜」
「前にも書いたけど〜」
「いつも言ってるけど〜」
「散々繰り返してきたけど〜」

…などと、まるで

「自分の投稿がずっと読まれている体(てい)」

…の「お断り」を入れてから、自身のロジックを
たっぷりと展開するヒトを見かけます。たとえば、
一昔前のコロナ禍だ

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「。」(句点)について

「。」(句点)について

「。」や「、」の句読点を一切使わない風潮が、
昨今の10〜20代を中心とする若い世代から送信されてくるメールやLINE、およびSNSなどの文面で顕著にみられる──みたいなことが、インターネット上だけではなく既存メディアでも、ちょっとした話題になっています。

そう言われてみれば…つい先日──とある撮影現場で知り合った20代前半のギャル読者モデルから
ぼくのLINEに、以下のような文面が届きました。

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「ヤバい」について

「ヤバい」について

たとえば、「ヤバい」(「やばい」「ヤバイ」)…
という単語は、最近では

「あやしい」
「きびしい」
「びっくりした」
「おもしろい」
「たのしい」
「おいしい」
「かんどうした」

…ほか、さまざまなシチュエーションで使用できる、

「もっとも便利な形容詞」

…の一つとして重宝されています。

【使用例】
・歴史的円安! 1ドル=150円は何がヤバイのか?(※某経済系ネット記事タイトルより抜粋

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「タイトル」について

「タイトル」について

不特定多数に向けて公開する記事やコラムの冒頭に載せる「タイトル(=見出し)」は、近年SEO(※検索エンジンからサイトに訪れる人を増やすことで、Webサイトの成果を向上させること)などとの兼ね合いによって、紙媒体で培われてきた技術的セオリーが必ずしもインターネット媒体では通用しないケースもややあったりしますけど、それが

「本文の概要をわかりやすく伝えるもの」

…であるべきなのは、今も昔も変わりま

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「Chat GPT(生成系AI)」について

「Chat GPT(生成系AI)」について

2022年の11月──約1年前にアメリカの『Open AI』社が公開したチャットポット「Chat GPT」の普及・実用化が、凄まじい速度で進んでいます。

念のため…Chat GPTとは、人工知能(AI)を使ったチャットサービスのことです。人間の質問に対してまるで人間のように自然に答える技術を搭載した「生成系AI」として注目を集め、現在は多くの(IT化に寛容な)企業が(性能が高い有料タイプの)同サ

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「一人称」について

「一人称」について

今日は「自分で自分のことを呼ぶ」とき──すなわち「一人称をどうすべきなのか」問題について論じてみましょう。

一言で「一人称」とは言っても…日本語だけでもその表現法は山ほどあるわけで、

「僕」
「俺」
「私」
「アタシ」
「自分」
「ゴメス(※←ファーストネーム呼び)」
「ゴメちゃん(※←愛称)」
「吾が輩」
「小生」
「おいら(※←ひろゆき調)」
「おいどん」
「ぼくちん」
「オレっち」
「あ

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