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140字の小説集

200
140字の小説を集めてみました。(それ以外の短編もあります) お時間がお許しならば、少しでもお立ち寄りください。 このマガジン、読めば笑顔になるかもです。 笑いはあなたのお薬です…
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#創作大賞2023

時をかける男(140字の小説)超能力シリーズ

時をかける男(140字の小説)超能力シリーズ

私は25歳の青年男子
私は組織から時間を飛び越える能力を与えられた
過去に行く時は注意が必要だ
時間のパラドックスがあると言う

私は過去を諦め未来に行く事を決意
未来の世界を観てみたい。
時を超え着いた時代は、2070年
ロボットが闊歩し街並みも大きく変わっている

驚いた!
私が爺いになっている。

念力パート2(140字の小説)超能力シリーズ

念力パート2(140字の小説)超能力シリーズ

私は念じるだけで、物を動かす事が出来る
その力を人に知られる事を
組織から禁止されている

ある日、事件が起こる
猛烈に走って来るトラック
トラック運転手は眠っている
眼前には子供達が列を為す
私は念力を憚る事なくトラックに向ける
難を逃れ安堵する子供達

トラックは、ゆっくりと崖の下へと堕ちていく。

追伸
子供達は無事救出できた。
だが、私の胸に去来する悲しみは、癒す事が出来ない。
ただ、私に

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念力パート1(140字の小説)超能力シリーズ

念力パート1(140字の小説)超能力シリーズ

私は念じるだけで、物を動かす事が出来る
その力を人に知られる事を
組織から禁止されている

ある日、事件が起こる
猛烈に走って来るトラック
トラック運転手は眠っている
眼前には子供達が列を為す
私は念力を憚る事なく子供達に向ける
子供達の身体は空中に浮く
難を逃れた子供達

だが子供達は未だ行方不明に。

追伸
子供達の救出に失敗した私は、組織の者にお願いして事故前の時刻に戻してもらった。
これが

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我が世の春(140字の小説)

我が世の春(140字の小説)

私はセイルスマン
ある日ある女から
「人の心の声を聞ける」と言う魔法をかけられた
顧客の心の声を聞き望みを叶える
あっという間に私の成績は上がる
女性の心の声も聞ける
僕はモテる男だと判明
我が世の春を謳歌していた
この喜びを友人に伝えた
医者の彼は祝福してくれる

私の寿命が後僅かな事を、心に秘めて

追伸
人の心を聞けると良いかも知れませんが、不幸も起こるかも知れません
何でも知る事は良く無い

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マッサージ3 (140字の小説) つかれやすい男

マッサージ3 (140字の小説) つかれやすい男

最近僕は疲れ易い。
仕事をしても、遊んでいても、すぐに疲れてしまう。体の不調を感じながら
馴染みのマッサージ師の元へ
彼は盲目ながら腕は良い。
途中見知らぬ男に「つかれてますね」
と、声をかけられる。

他人に私の事が解るのか?
訝しさを感じながらマッサージ台へ

「憑かれていますね、今度は悪霊に」

追伸
前回は守護霊が付いてはおらず、今回は悪霊に憑かれてしまった、可哀想な男の話しです。

君の瞳に映ったもの(140字)

君の瞳に映ったもの(140字)

君の瞳に映るものは何?
教えて、今何を観てるの?

君の瞳で見てきたものは何?
今まで何を見てきたの?

憂いを含んだ君の瞳が、輝くのはいつ?

何故君は悲しげに僕を見るの?
あの時みたいに微笑んで見せてよ
違う世界に行く君には
もう僕の声は届きはしないだね

追伸
「私の瞳に映ったあなた」のあとがきです。

衝撃的な体験(140字の小説)

衝撃的な体験(140字の小説)

父が消し忘れたビデオを知らずに見てしまう
幼い僕にとって初めての衝撃的な体験

一糸しか纏わない二人が、触れ合い、抱き合い、もつれ合い、絡み合う
男の息遣いは荒くなり、悲鳴さえ聞こえる
そして静かに抱き合う二人
動かない二人

周りの男達が、何かを告げる。

僕が観た初めての水入り熱戦大相撲であった

立たせたい(140字の小説)意味が解ると笑える話

立たせたい(140字の小説)意味が解ると笑える話

僕のは立たない
立たなければ、思いが果たせない
立った時、大好きな娘を自分の物にする

毎日、毎日願いを込めて僕は湯呑みにお茶を注ぐ。
残念な事に今日も湯呑みには何も無い
ただお茶があるだけ
「茶柱が立たない!今日も縁起が良く無いのか?」
と、ため息をつきながら僕は
ペットボトルのお茶を見ていた。

追伸
茶柱を立てるのは、茶葉に茎が無いと茶柱は立ちません。
茶柱が立った時、縁起の良い事が起こる 

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マッサージ師(140字の小説)

マッサージ師(140字の小説)

最近ついていない。何をやってもつきが無い。

気分転換にマッサージでも行く事を決める。
その途中に妙な人に出会う。

「付いてませんね。最近良い事ないでしょ?」
「そうだな、運が悪い」
「運だけなら良いのですが」
意味深に言う

マッサージ台に寝転ぶと店主が、

「守護霊、どこかに行かれたみたいですね」

化粧(140字の小説)

鏡に向かう君の後姿を、
僕は黙って観ている。
一度はあれ程燃えた二人だから、
今更、友達にも戻れないのであろう
その様な想いで窓を見た。
静かな雨が窓を濡らす。
まるで僕の心を癒すかのように
優しく降り続く

君は微笑みを浮かべ
天使の眼差しで静かに告げた。

「昨日のお釣り、このベッドの上に置くね。」

追伸
その様な経験、男ならありますか?
私は一度も無いです。神に誓って無いです。
知らんけど

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生きるために(140字のホラーかも?)

生きるために(140字のホラーかも?)

愛し合う男と女。
男は女の為に体も許す事が出来る
だが、女は本能なのか
「私は子供が欲しいだけ。あなたは・・」
女は男の腹を、弄ぐり始める
男はその大きな目で、女を見ている。
「いいよ、俺は。」
そして、男は静かに瞳を閉じた。

夜は静かに更けてゆく。

朝露が葉っぱを濡らす頃、蟷螂の首だけが転がっていた

追伸
カマキリの雄は交尾の後、捕食されるという事です。
食べられる雄は、どの様な気持ちなの

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念願のマイホーム、欠陥住宅か?(140字小説)

念願のマイホーム、欠陥住宅か?(140字小説)

完成間近の、この住宅。
だが、僕の眼には歪んで見える。

大工が言うには、
「歪んだ様に見えるのは、目の錯覚です」

「でも、左右の隙間が違うのですが?」
「デザインですよ左右対称では、面白味に欠けます。」
「でも可笑しく無いですか、この建物?」

「あんたね!私の家にケチを付けないでくれないか!」

憂い(140字の小説)

憂い(140字の小説)

僕は、憂鬱である。僕だけ外には出られない。他の奴らは、外に出て存分に謳歌しているのに、僕が外に出ると失笑される。
僕はいつも、穴に篭って埃の侵入を防いでいる。
僕は、大事な役割をしているのだ。
穴ばかりに居たくない
僕も外に出たいのだ
思い切って飛び出した!

「やだ〜おじさん。鼻毛出てる〜」

忖度麻雀(140字小説)

忖度麻雀(140字小説)

私は3度の飯よりも、麻雀が好きだ。
「好きこそ物の上手なれ」と云う諺があるが、
私の実力は巷ではプロをも凌ぐと、言われている。
だが、そんな私でも会社の得意先が
相手となると、忖度し故意的に、まけなければならないのだ。
規定の満貫でも、私は言う

「ここは、4000点におまけさせて頂きます」と