八傑くん

23年10月末、急性骨髄性白血病と診断された65歳のオトコ。週2ジムに通い、8キロラン…

八傑くん

23年10月末、急性骨髄性白血病と診断された65歳のオトコ。週2ジムに通い、8キロランを週2していた健康オタク?にこの宣告。人生最大の危機がまだ待ち受けていたのか、と心の整理もつかないまま抗がん剤治療に突入。無菌室での日々に湧いてくるモヤモヤ感を発信することにしました。

記事一覧

「かけられる言葉に、躊・躇・中!」

このエッセイは、急性骨髄性白血病になって半年の当事者(若葉マーク)からの「現場中継」的なスタンスで書き綴っています。ただし、私なりの一方的な受けとめ方に寄り気味…

八傑くん
10日前
5

不便を笑って話す

  先日、NHK「病院ラジオ」を見ました。サンドイッチマンが進行役となり、病院に出かけて一日ラジオをやるというものです。ゲストは患者のみなさん。多くが重病の人たち…

八傑くん
2週間前
9

そんなに褒めないでほしい

 2月中旬の後半あたりに退院となり、約2カ月が過ぎました。  そして10連休前の今日に入院。第4クール目の1週間入院です。  3クール目の抗がん剤治療は通院でこなせ…

八傑くん
3週間前
11

「さみしい」って言っちまったぜ・・・

 昨年の11月から約3カ月半という長い入院でした。  ようやく自宅に戻ってきた1週間後の2月末のこと。 「やっぱり自宅はええなぁ」と思っているとスマホが鳴りました…

八傑くん
1か月前
7

お別れセレモニーのリクエスト

 がん患者のみなさんが書かれるコラムや本を読む機会が増えました。  なかでも告知を受けた時の様子に始まり、「死ぬまで、どう私は生きるか」を書いたものが多いですね…

八傑くん
2か月前
5

♪ボクラはみんな「余命」を生きている♪

 「あとどれくらい生きられるでしょうか?」  この質問フレーズが、がん患者になるととても気になります。  要するに「余命は何年ですか?」ということ。ガン患者の…

八傑くん
2か月前
11

好きな事ってワリと飽きる?

この病気になって「好きな事を思い切りしてください」といってくれる人がいます。 残された時間がいつ終わるかわからないから、いまのうちに「好きな事」をやっておかな…

八傑くん
2か月前
21

自分を幸せにする方法

自分を幸せにする方法って?  昨日、一時帰宅から戻ってきました。  わずか三泊4日でも、リフレッシュできます。  今日から抗がん剤の3クール目スタートです。  …

八傑くん
3か月前
83

人生に負けた感?

  白血病と宣告を受けてから、やたらと有名人がカミングアウトするニュースが目に入ります。それだけじゃない。Facebookでもカミングアウトする人もわりと多い。このnote…

八傑くん
3か月前
28

人生、何週目?

 白血病と診断されてから、やたらと「余命」が気になるようになりました。担当のS医師にたずねると「生存率」という用語で返されます。  「○○の抗がん剤を使うと3年生…

八傑くん
3か月前
26

「同世代の男たち」のガンが気になる

 白血病とは「血液のガン」。そうはっきりと呼びません。同じように「脳腫瘍」も「脳のガン」と言ってくれればワタシ的にはピンとくるのに、そうは言われません。なぜなの…

八傑くん
3か月前
15

「白血病と告げられた、その時・・・」

             23年10月28日、病名を告げられた時のことをもう少し詳しく話します。 わずか2カ月前のことだ。ワタシにとっては、まるで古いレコードのように…

八傑くん
4か月前
18

まさか、自分が白血病?・・・マジか!

23年10月28日(金)、血液内科の医師から「白血病ですね」とサラリと言われた一瞬、その病名を受けとめきれない私がいました。矢継ぎ早に「今日、入院して下さいね」と言わ…

八傑くん
4か月前
14
「かけられる言葉に、躊・躇・中!」

「かけられる言葉に、躊・躇・中!」

このエッセイは、急性骨髄性白血病になって半年の当事者(若葉マーク)からの「現場中継」的なスタンスで書き綴っています。ただし、私なりの一方的な受けとめ方に寄り気味なので、万人の白血病の方を同じとは思わないよう、よろしくお願いします。(これだって、当たり前過ぎて、ことわるほどのことでもないですかね)

さて、本題です。
長期入院中とはいえ、オンライン会議をやっていたおかげで、外の人たちとは意外とコミ

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不便を笑って話す

不便を笑って話す

  先日、NHK「病院ラジオ」を見ました。サンドイッチマンが進行役となり、病院に出かけて一日ラジオをやるというものです。ゲストは患者のみなさん。多くが重病の人たち。今回は九州がんセンターでした。
 患者さんの年代は20代~40代。疾患は大腸がん、腎臓がん、リンパ性白血病などです。前回もどこかのがんセンターで、その時はほぼ全員が白血病でした。

 サンドウィッチマンの2人が尋ねます。
「ガンと言わ

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そんなに褒めないでほしい

そんなに褒めないでほしい

 2月中旬の後半あたりに退院となり、約2カ月が過ぎました。
 そして10連休前の今日に入院。第4クール目の1週間入院です。
 3クール目の抗がん剤治療は通院でこなせたんですが、連休などが入ってしまうと継続した点滴もむずかしいということなので、担当医のS医師と相談し、今回は入院することになりました。
 病室からのアップロード。ちょっとなつかしいかも(^^;)。

 さて、退院してからの様子を書きま

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「さみしい」って言っちまったぜ・・・

「さみしい」って言っちまったぜ・・・

 昨年の11月から約3カ月半という長い入院でした。

 ようやく自宅に戻ってきた1週間後の2月末のこと。
「やっぱり自宅はええなぁ」と思っているとスマホが鳴りました。姉たちとのグループLINEに着信がありました。
 そこには御年98歳の母と姪の子どものMちゃんがソファに座っている画像が1つ。そしてもう数枚が母を中心にわがきょうだいや姪っ子や甥っ子たち。「99」のアドバルーンとケーキがありました。

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お別れセレモニーのリクエスト

お別れセレモニーのリクエスト

 がん患者のみなさんが書かれるコラムや本を読む機会が増えました。
 なかでも告知を受けた時の様子に始まり、「死ぬまで、どう私は生きるか」を書いたものが多いですね。治療のプロセスもとてもくわしく参考になります。また、なぜ自分なのか、家族はこれからどうなるのか、まだ死にたくないという思いの数々がリアルに自分の言葉で綴られています。
 書きっぷりは落ち着いた筆致でも、すさまじい葛藤が手に取るように伝わっ

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♪ボクラはみんな「余命」を生きている♪

♪ボクラはみんな「余命」を生きている♪

 「あとどれくらい生きられるでしょうか?」

 この質問フレーズが、がん患者になるととても気になります。

 要するに「余命は何年ですか?」ということ。ガン患者の場合、その部位と進行ステージでおおよその予測が立てられるから、ついつい知りたくなります。ただし、あくまで医師からは平均年数の予想値しか告げられないので、当人としてはどこか欲求不満になります。
だって自分の場合はどうか?を私たちは知りた

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好きな事ってワリと飽きる?

好きな事ってワリと飽きる?

この病気になって「好きな事を思い切りしてください」といってくれる人がいます。

残された時間がいつ終わるかわからないから、いまのうちに「好きな事」をやっておかないともったいないですよ、という「善意の心配り」なのは、とてもわかります。
たしかにありがたいです。
でも、時間(人生)の残りがわからないし、体調も読めないし、なにより先立つもの(お金でんなぁ)がおぼつかない(>_<)。
 
とはいえ、そう

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自分を幸せにする方法

自分を幸せにする方法

自分を幸せにする方法って?

 昨日、一時帰宅から戻ってきました。
 わずか三泊4日でも、リフレッシュできます。
 今日から抗がん剤の3クール目スタートです。 

 自分が急性骨髄性白血病になってみて、果たして不幸なのかな、と。

 向き合いたくないテーマです。でも、ちょっと考えてみました。

 とかく、予定外の不慮の苦労が降りかかってきたとき、私たちはどうやって乗り越えるのかな、と。

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人生に負けた感?

人生に負けた感?

  白血病と宣告を受けてから、やたらと有名人がカミングアウトするニュースが目に入ります。それだけじゃない。Facebookでもカミングアウトする人もわりと多い。このnoteでも。白血病は目にすること少なくて、多くは腎臓がん、大腸がん、乳がんなど「切除すればなんとかなる」という世間の認知を受けているがん患者の方々のように思う。

 白血病はさすがに「不治の病」の印象が強いから少ないのかな?
 すい

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人生、何週目?

人生、何週目?

 白血病と診断されてから、やたらと「余命」が気になるようになりました。担当のS医師にたずねると「生存率」という用語で返されます。
 「○○の抗がん剤を使うと3年生存率はだいたい30%です。その理由は・・・」
 ワタシはこの生存率という表現がしっくりときません。自分が生存なのか生存しないなのか、どっちに入っていそうなのか、を探りはじめている自分に気がつくからです。
 S医師の口調を素直に聞いていると

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「同世代の男たち」のガンが気になる

「同世代の男たち」のガンが気になる

 白血病とは「血液のガン」。そうはっきりと呼びません。同じように「脳腫瘍」も「脳のガン」と言ってくれればワタシ的にはピンとくるのに、そうは言われません。なぜなのかな?と素人考えでずっと不思議でした。
 とくに「白血病」になって「病名イメージ」って大きいなと思います。
 そんなワタシが、近頃気になる同世代の男性がん患者たちのことを書いてみました。

 さてガン患者となってから、ネットでやたらと「ガ

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「白血病と告げられた、その時・・・」

「白血病と告げられた、その時・・・」

            
23年10月28日、病名を告げられた時のことをもう少し詳しく話します。

わずか2カ月前のことだ。ワタシにとっては、まるで古いレコードのように跳ねる針のような記憶になっている。

その日、ワタシは定期的な検診に来ていた。1年前に告げられた高安病という名の謎めいた病気のためだ。Y医師は、何かを探るような眼差しでデータの数値を私に見せた。
「○○さんの白血球、ちょっと少な

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まさか、自分が白血病?・・・マジか!

23年10月28日(金)、血液内科の医師から「白血病ですね」とサラリと言われた一瞬、その病名を受けとめきれない私がいました。矢継ぎ早に「今日、入院して下さいね」と言われてビックリ。妻に診断名を伝えた時、そのリアクションにコトの重大さがヒシヒシと伝わってきました。

内心は戸惑いっぱなし。でも治療はどんどんと進みます。
無菌室での第1クールの抗がん剤治療が始まり、12月には大腸に穿孔が見つかり緊急手

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