マガジンのカバー画像

再読

44
もう一度読みたい、読み返したいものをまとめています。
運営しているクリエイター

#日記

ロマンチックでもなんでもない

ロマンチックでもなんでもない

知り合ったのはちょうど二年前。お互いにマッチングアプリで会話している大勢の中の一人だった。当時、彼は長く付き合っていた彼女に振られ、ボロッボロに傷心中だった。つい最近まで結婚したいだとか、あなたじゃないとだめだとか言っていた相手が実は浮気していて、しかも浮気相手は自分も面識のある大学の後輩で、さらにはそっちを好きになってしまったから別れたいと告げられた、なんてことが起きたらそりゃあ誰かと話してない

もっとみる
好きな小説の話(横道世之介)

好きな小説の話(横道世之介)

ただ読んだ感想をツラツラと書きます。あらすじの紹介とかはしないです。

横道世之介を読んだのは自分が大学生ぐらいの時だったと思います。
この小説はその名の通り、横道世之介という若者を主人公にした青春小説です。
自分自身、この小説の中の主人公(世之介)が、その後の人生において、憧れの存在となりました。

この本にはドラマチックで小説的な展開などは特にありません。
主人公(世之介)の大学時代が淡々とつ

もっとみる
ほろ酔い帰路でしか言えないから。

ほろ酔い帰路でしか言えないから。

酔った勢いで吐き出してしまいたい本当の言葉は一斉送信できない。

二時間980円、一品300円。大学時代は質よりもコスパで選んでいた居酒屋。ラクロスの練習終わりの疲労とともに、泥まみれになったジャンバーを申し訳程度にほろって、5、6人の同期でふらっと立ち寄るお決まりのお店。

アルコールは薄くたってよかった。バカ騒ぎはしらふだってできたから。ご飯は安い割においしくて、量もそれなりだった。いつもたわ

もっとみる

天気を慈しむ

 年が明けて浮ついていたのも束の間、何事もなかったように戻ってきた日常、一月も下旬。今日は慌ただしい。起床は13時を過ぎるし前日は日が登るまで寝付けなかったし、それに、出かけたお店ではすれ違い(誰も悪くない。僕がもっと落ち着いて、それもハードルが高いことなんかじゃあなくていつも通りの落ち着きがあれば、それだけでどうにかなりそうだった。)があった。そして浸水する靴で雨中を行かねばならなかった。

 

もっとみる
祖母のマカロニサラダはわたしを救う 【おもひで、もぐもぐ】

祖母のマカロニサラダはわたしを救う 【おもひで、もぐもぐ】

前回の 肉じゃが大研究 の投稿から、5ヶ月近くも経ってしまいました。

例年より、時間があった2020年。「いっぱい書こう!」という目標があったにも関わらず、言うは易く行うは難しで、あっという間の2021年。今年は頭の中でぐるぐるしていることをコツコツ活字に変えていきたいと思います(決意!)。では、さっそく。

みなさん、「思い出の味」ってありますか?

あの頃、いつも食べていたあの味。
大切なだ

もっとみる
写真の『心臓』は、どこにある?

写真の『心臓』は、どこにある?

私は写真が好きです。

写真好きでもいろんなタイプがいる。

カメラが好きな人、写真を見るのが好きな人、撮っている時が好きな人。

どれも好きだけど、私は、『撮る』行為そのものが好きなんだなって気付きました。撮っている瞬間が、私にとっての楽しさのピーク。

でも、いろんな展示に行ったり、写真集を見る機会も増えて『写真を見る』ということに興味が出てきました。

いろんな写真を見れば見るほど、その写真

もっとみる
大学を休学をして、猫を飼い始めた。

大学を休学をして、猫を飼い始めた。

10月の終わり頃、

「猫を飼いたい。」

って母に電話をした。

友人の家で子猫が4匹生まれて、1匹でもいいから育ててくれたら嬉しいって連絡が来たから。

一人暮らしは寂しかったし、

どうでもいい飲みの誘いとか断ることができるし、

何より、なんのために生きてるかわかんなくなっちゃってたから

その子猫のために「生きよ」って思えるんじゃないかなって。

猫からしたら、そんな生命力弱そうな奴のと

もっとみる