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わかおの日記

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わかおが日々の出来事や思ったことを書き連ねる日記です。太宰治におれはなる!
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#カレー

わかおの日記278

わかおの日記278

昨日はカレー屋だった。春の陽気に釣られて人がやってきて、そしてサラダを頼んでゆく。サラダを頼む人は嫌いだ。サラダを頼まれると心がキュッとする。自分が生野菜を好まないから、それが好きな人のことも好きになれないし、仕事が増えるのが普通にムカつく。コーヒーとかチャイはまだ美味しいから腑に落ちる。腑に落ちないものを金のために作るのがムカつく。サラダを頼む人の顔が意地悪そうに見える。

それをドイさんに言っ

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わかおの日記272

わかおの日記272

絶対に太った。絶対というのは、絶対かどうか確定していない時に使う言葉で、本当に太ったのならただ一言、太った。と潔く言えばいいのだが、少しの自尊心がそれを許せない。体が抱えきれる肉の量を少しオーバーしていて、その部分が歩くたびに揺れる。

なんで太ったのかというと、運動をせずに食べ過ぎたからで、運動をせずに食べ過ぎたのは彼女の誕生日で長野の松本に行ったからだ。ドーミーインでの朝食に始まり、昼飯、カフ

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わかおの日記265

わかおの日記265

年明け一発目のバイトだった。店長に「あけましておめでとうございます」と挨拶をすればいいのか、もしくは「今年もよろしくお願いします」と言うべきなのか、はたまた折衷案で「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」と丁寧に言ったほうがいいのかとか、色々考えながらバイトに向かった。

しかし考えすぎたのがよくなかったようで、店長が入ってきたときに第一声が出てこず、先にサラッと「今年もよろ

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わかおの日記262

わかおの日記262

クリスマスも近づき、恋人たちにとってはホットな季節だが、我が職場まめ蔵にとってもホットな季節(ホットコーヒーの注文が爆増するという意味)である。

今日は一日中このホットコーヒーに翻弄され、なにをするにもホットコーヒーがついてまわった。米を研ごうとしたらホットコーヒー。皿を洗おうとしたらホットコーヒー。サラダを作ろうとしたらホットコーヒー。深呼吸しようとしたらホットコーヒー。

14時をすぎ、よう

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わかおの日記253

わかおの日記253

ここ数日は抜け殻のようになっていて、毎日ラーメンを食べては寝て、その間常にうっすら何か作らなくてはいけないだとか、こんな暮らしをしていて将来どうなってしまうのだろうかとかいう不安に苛まれているというお前はいったいどうしたいんだという精神状態なのである。

今日もそんな感じで、昼に作ったカレーを食べて、スパイスを控えめにしたせいか少し物足りない味なのにがっかりした。昨日2時間もかけて作った鶏がらスー

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わかおの日記250

わかおの日記250

ずいぶん日記を書いていなかったが、これは決して怠惰によるものではなく、ここ何日かあまりにも色々な予定が交錯して、自分にはどうしようもない領域にまで達してしまったからなのだ。複雑な事情で、何があったのかを明確に書くこともできない。自分の取り柄といえば正直なことくらいしかないんだが。

久しぶりにカレー屋で働いた。ドイさんという最年長のベテラン。御歳51歳とはとても思えぬ若々しいルックスなので、「カレ

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わかおの日記249

わかおの日記249

珍しく月曜日にバイトだった。前の晩全然寝付けず、無理やりワインを飲み干して気絶するように寝たからコンディションは最悪で、煙草を2本吸ってなんとか頭を回転させてまめ蔵へ。いつものように米を研いだり、野菜の皮を剥いたりしているうちに意識がハッキリとしてきて、かなり早いペースで仕込みを終えることができた。

仕事に慣れるまでは目の前の作業をこなすことで精一杯で、カレー担当の人と会話をする余裕もなかったの

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わかおの日記247

わかおの日記247

大学生になってから、この時期がいちばん精神的にしんどい。あと少し頑張れば夏休みになるのに、こなさなければならない課題が山積みで、書かなければならないレポートの総字数は未だ10000字を超えている。この時期にひと足早く夏休みをスタートさせ、海なんかに行っている投稿をSNSにしているやつを見ると本当に腹が立つ。なんらかのハラスメントだと思うそれは。目の前に人参をぶら下げられた馬のような気持ちだ。

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わかおの日記241

わかおの日記241

朝からカレー屋さんで、疲労困憊である。土日はあまりに混むため15時半で店を閉めて、その間にミニトマトのヘタをとったり、レタスをちぎったり(それもこれもサラダを頼む不届者のせいだ)するのだが、今日は店が閉まった直後にマスターがふらっとやってきた。

自由人のマスターは、たまに店にやってきては何かしたりしなかったりする。今日も店長とシフトのことについて少し話した後、死んだ目でミニトマトのヘタをむいてい

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わかおの日記239

わかおの日記239

久しぶりの何も無い休日だった。浮かれて前日にしこたま飲んだため目覚めたときのコンディションは悪く、ストレッチしたり部屋の片付けをしたりしているうちに段々調子が出てきた。ベッドの下のゴミを何とかしなさいと母親に怒鳴られ、渋々ベッドの下に頭を突っ込んで探索してみると、大量の耳栓や酒の空き缶、Tシャツなどが散乱して目も当てられない有様だった。それらを捨てたらこころなしか部屋の空気がキレイになったきがする

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わかおの日記217

わかおの日記217

「バイトが大変だ」と言うと、飲食店でバイトをしている人たちはもれなく「慣れれば楽になるよ」と慰めてくれるのだが、そのたびに果たして本当に自分は慣れることができるのだろうかと不安になっていた。生存者バイアスの一種で、単に慣れることのできた人が淘汰されずに生き残っているだけなんじゃないかと考えていたのだが、そんなことはなく、ようやくぼくも皿洗いが板についてきた。ユンさんに、「ワカオ、だいぶ慣れてきたな

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わかおの日記189

わかおの日記189

大学が始まってみると、ぼくが想像していた「大学3年生の暮らし」はどこにも見当たらず、授業とバイトとデートと三味線を行ったり来たりする慌ただしい暮らしが待ち受けていた。そんな日々の中で今日という日だけは奇跡的になにもすることがなかった。

こういう日に何をするかというと、以前は近所の公園に壁当てに行ったり、曲を作ったり、なにか物を書いたりしていたのだが、最近はもっぱらカレー作りである。

娯楽にも2

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わかおの日記187

わかおの日記187

最近バイトを始めた。吉祥寺では知らない者のいない「まめ蔵」というカレー屋だ。こう毎日彼女と会っていてはお金がないし、どうせ働くなら好きなカレー屋で働いたほうがいいだろうという安直な考えである。愛してやまない「もうやんカレー」の面接にも行ったのだが、面接に行っただけでわかるヤバそうな雰囲気に気圧され結局1回も働かずに飛んでしまった。

カレー屋の仕事は思ったよりも大変だった。入る前はカレーをご飯によ

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わかおの日記186

わかおの日記186

ずいぶん久しぶりに日記を書く。なんでこんなに日記を書いていなかったかというと、もちろん彼女にうつつを抜かしまくっていたからだ。試みに書いていたいくつかの文章も、主に彼女についてのもので、その鼻の下が伸び切った文章たちが軒並み面白くないため、ここには載せられなかった。「こいつ本当に彼女のこと好きだな(ニヤニヤ)」みたいな面白がり方はできるのかもしれないが、それは本意ではないし、彼女のために書いた文章

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