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読書記録|『ひかりごけ』
人の肉を喰らった者にしかあらわれない光の輪があるという。
それは、ひかりごけのように光を反射し、発光する。
その者に異端者のしるしを刻み付けるかのように。
実在の事件をもとにした表題作「ひかりごけ」は、食人というショッキングな主題が据えられていることにまず意識がいく。
でも、本当の意味での主題は、そこにはないのかもしれない。
船長は、同乗していた船員を喰らうことを決めたときも、食人の罪で裁判に
青いストライプシャツ一枚で、
昨日のこと。
急に気温が上がってあたたかな陽気。
むしろちょっと暑いくらいかも。
ちょっと悩んで、クローゼットから薄手の青いストライプシャツを出して着る。
このシャツ一枚でも十分過ごせそうだ。
なんとなく、青いストライプ柄は春のイメージ。
春の日射しのなかで見ると、淡い色味のあふれるなか、この青が爽やかでいいなと思う。
上着を着なくていいと、からだが身軽になって、ついでに気分も軽くなる。
そ
読書記録|『見えない都市』
フビライ汗の統治する元の国。
マルコ・ポーロは、彼が旅をする中で遭遇した数多の都市を、フビライ汗に語って聞かせる。
ある都市では、前の日の残り滓はすべて葬り去られ、日々新しく造り変えられる。ごみは都市の外へと運ばれて、うず高く積み上がり、いつ崩れるともわからない。しかし、都市はなお、ごみを吐き出しつづける。(「連続都市1」)
またある都市は、調和をもたらすようにと占星術師が綿密に計算したとおり
案外すんなりとカウンターデビューをしたこと
すこし前のこと。
久しぶりに研修でグループワークというものをした。
初対面同士、お互いのいいところをひとつ挙げてみるというのがあって、私は「聞きながら頭の中で分析して組み立てたうえで話している感じがする」「説明の流れがわかりやすい」などというコメントをもらった。
予想していない方面からの褒めポイントだったので、内心えっ、と思ってしまった。
話を聞きながら頭の中であれこれ考えている、というのは
ポアロか、ポワロか、微妙に迷う
『ナイル殺人事件』を観たあと、ポアロシリーズはどの辺まで読んだんだっけ、と思って作品リストを見ていた。
一作目の『スタイルズ荘の怪事件』から『邪悪の家』くらいはなんとなく読んだ記憶があるけれど、ストーリーはほぼ覚えていない。読んだの中学生くらいだものな。
あとは有名どころの『オリエント急行殺人事件』『アクロイド殺し』『ABC殺人事件』くらいだろうか。
いちばんミステリ熱の高まっていた中学生の頃