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愛でぶん殴る!そんなマーケティングのお話。

みなさんこんにちは、
グラフィックデザイナーのウエマツです。

今回は9/3後楽園ホールで行われたプロレスの興行、
『TAKAYAMANIA EMPIRE 3』

こちらを観戦してきて感じたこと、そこから学んだことを書いていきたいと思います。



タカヤマニアとは?


まず、知らない方もいると思うので「タカヤマニア」という大会について簡単に説明をさせてください。

プロレスラー「高山善廣」
2017年5月4日、試合中のアクシデントにより負傷、入院先で頸髄損傷および変形性頚椎症と診断され、現在は退院して自宅で療養している。


この高山選手を支援するために始まったのがこの
『TAKAYAMANIA EMPIRE』です。

コロナもあり、実に5年ぶりに9/3に第三回大会が行われました。


スタンスを明確にしてやり切る!


試合内容や結果についてはたくさん記事があがっているので気になる方はそちらを見ていただければと思います。

今回学んだ一番のことは「スタンスを明確にする」その上で「やり切る」。
ここに尽きるかと思います。

今回の大会で言えば高山選手への「応援と支援」というものが明確に打ち出されていることで観戦する方たちも何をどのように見ればいいのかを理解できている。

それがあることで応援シロがどこにあるのかがハッキリとして、安心感が生まれている、とも感じました。

出場選手は、自分達の強み弱みをしっかりと理解し自分の役割を全うしていく。
それは、普段見せているその選手のカラーで戦うだけでなく、この大会でしか見られないその日にしか見られないカラーで戦う選手もいます。

団体の枠を超えて普段では見ることができない組み合わせや、対戦カードが見ることができるのもこのような大会ならではです。

そして普段とは違うモノを安心してみていられるのは大会の趣旨が明確で、何のため、誰のために開催しているのかを会場にいる全ての人が把握できているからだと思いました。

選手達も自分が与えられた役割を全うしていき、そこからいかに見る人の予想を超えていき、次に繋げていくのか。

それがあるからこそ、安心して見ていられるけど、次に何が飛び出してくるのかわからないというワクワクドキドキを生んでいました。


愛でブン殴る。


こちらは鈴木みのる選手のインスタグラムへの投稿された記事です。

全ての試合が終わり、出場した全選手がリングに上がって大会を締めくくろうとした時、サプライズのスペシャルゲストとして、高山選手本人が会場に入って来ました!

このサプライズ登場に場内は歓喜の渦に包まれ、「高山コール」が一斉に巻き起こりました。



そして、リングで対峙する鈴木選手と高山選手。



鈴木選手は何度も「かかって来い!かかって来いよ!」と高山選手に叫び、挑発する。
観客はその光景を見守り、会場全体が感情を揺さぶられていました。

まさに鈴木みのる選手の「愛でブン殴られた」そんな感情が湧いてくるようなそんな素敵な時間でした。


この時の映像がYoutubeに上がっていたので、お時間のある方はぜひ見てみてください ↓


素敵な時間の掘り下げ。


ここでそんな素敵な時間を掘り下げて、ここから何が学べたのかを言語化していきたいと思います。

まずは、

「ストーリーの共有。」


高山さんのとても悲しい事故ではありましたが、彼の身に何が起きて、これまでどのような時間を過ごして来たのか。

「栄光と挫折」というその両極端な物語を来場者が知っているからこそ、あの瞬間にさまざまな感情が湧いてきたというのはあると思います。

カッコ良くキレイなモノばかりではなく、簡単には共感することすら困難かもしれないレベルのストーリーではありますが、それがあって初めて感動が生まれるというのはあるかと思います。


「スタンスの明確化。」


この大会はスタンスや目的というのが本当にハッキリとしていました。
それは高山選手にまた元気になってもらいたい、そのための支援。

それが明確だからこそ、選手やお客さんにしても自分にはどういう応援ができるのか、を考えることができたように思います。

小さい額でもいいから寄付をする、グッズを買う、など応援シロがわかりやすかったと感じました。


「カッコつけない。」


鈴木選手は本当に自分を出し切っていました。

リング上で、
「1円でもいいから支援してください。」
と頭を下げ、30分ほどのメインイベントを終えた後にも関わらず、真っ先に募金箱を手に持ち、会場の入り口でお客さんを見送っていました。

それに続くように他の出場選手達も募金箱を手に取り、入り口で大きな声を出して支援を呼びかけていました。

そういう姿に心を動かされる。

それは決してスマートなものではないかもしれませんが、本当に人間らしくとても美しい光景でした。

それは決してカッコつけようとしているものではないですが、とてもカッコ良かったです。


まとめ


ここまでをまとめてみると、

  • ストーリーの共有

  • スタンスの明確化

  • カッコつけない(さらけ出す)

ということで、これらは実際のビジネスでの、ブランディングやマーケティングなどの本当に重要なピースになるのかと思います。

ほとんどのサービス提供者や、それを作っている人達はそれを作るに当たって様々な思いを持って取り組んでいるはずです。

良いものを作って届けること当然大事ですが、そこに「込めた思い」「愛」をしっかりと伝え続けていくことも同様に大事だと学ばせていただきました。

それは、カッコよくてキレイなところだけでなく、大変で泥臭い部分も見せるからこそ好きになってもらえたり、応援してもらえたりするのかと思います。


今思い出しても本当にステキな大会でした。
関わった全ての方達に感謝を伝えたいのと、高山選手がいつの日か自分の足でリングに立てる日が来ることを心から願っています。


以上、ウエマツでした〜


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